【遊戯王】新規到来! 今更聞けない「アロマ」カード一挙解説!【デッキレシピ有】

デッキ紹介
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7月13日に発売されるレギュラーパック「CHAOS IMPACT」にて収録される新規の「アロマ」カテゴリカードが明らかになりました。そのどれもが既存のカードの能力を十二分に発揮できる素晴らしい効果を持っており、これまで戦力不足と言われてきたアロマデッキは明らかなパワーアップを経ることでしょう。

さて、アロマカテゴリが最初に登場したのは2015年4月25日発売の「クラッシュ・オブ・リベリオン」。あの《覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン》が表紙を務めていたパックです。同期には《Emトリック・クラウン》や《真紅眼の黒炎竜》がおり、そこから少しずつアロマカテゴリは強化されてきました。
最近では「LINK VRAINS PACK」にて《アロマセラフィ-ジャスミン》が収録されたことも話題になりましたね。汎用植物族リンクモンスターとして扱われがちな彼女ですが、本家アロマデッキではその力のすべてを余すところなく発揮できます。

もしかしたら、この記事を読んでいる人の中には「アロマ組みたいけどぶっちゃけどんなデッキかよくわかんねぇ」という人がいるかもしれません。今更聞くに聞けないアロマデッキ、その全貌をここで軽く復習しておきましょう!


「アロマ」デッキは何するの?

【アロマ】は、相手より多いライフを維持しながら「ライフ回復」をトリガーとする各種効果を発動させて戦うコントロールデッキです。カテゴリのモンスターには相手よりライフが多い時に発動する永続効果があるため、是非ともライフの優位を維持しながら更にライフを回復して強力な効果を発動させましょう。コントロールデッキでありながら高攻撃力のビートダウンが容易に行えるのも魅力です。

こちらのライフが多い時に発動する具体的な永続効果は、《アロマージ-ジャスミン》の召喚権を増やす効果、《アロマージ-ローズマリー》の戦闘時のモンスター効果封印、《アロマセラフィ-スイート・マジョラム》による効果耐性付与などがあげられます。
強固な永続効果のもと、ライフを払って「アロマ」モンスターをサーチする《潤いの風》、ライフが回復した時に相手の表側モンスターを破壊する《渇きの風》、ライフを払って墓地の「アロマ」を蘇生させる《恵みの風》などを活用し、最終的には《アロマセラフィ-ローズマリー》《アロマガーデン》で攻撃力を上げて全力ビートダウンをしていきます。

デッキの性質上、《神の宣告》といったライフを削るカードとは相性が悪くなりがちです。また、ライフを継続的に回復できるカードは採用されることもあり、同パックに収録される《ご隠居の大釜》などといったものとは相性が良いとされています。

なんなら相手にバーンも与えられる          

「アロマ」カード紹介

ここからは【アロマ】に用いられるカテゴリのカード紹介していきます。ここではカテゴリに属するもののみを取り上げ、同デッキに採用可能な汎用カードはまた後述しますね。

《アロマガーデン》

《アロマガーデン》

【 フィールド魔法 】 

①:1ターンに1度、自分フィールドに「アロマ」モンスターが存在する場合にこの効果を発動できる。自分は500LP回復する。
この効果の発動後、次の相手ターン終了時まで自分フィールドのモンスターの攻撃力・守備力は500アップする。
②:自分フィールドの「アロマ」モンスターが戦闘・効果で破壊され墓地へ送られた場合にこの効果を発動する。自分は1000LP回復する。 

自分フィールドに「アロマ」モンスターがいることが条件ですが、毎ターンライフを回復させることのできるカテゴリ専用フィールド魔法です。一度効果を発動できれば自分のすべてのモンスターの攻守が500上昇するため、最終的に「アロマ」以外のモンスターを用いたビートダウンでも戦闘を強力にサポートしてくれることでしょう。
メインとなる「アロマ」モンスターはライフが回復した時に効果を発動しますが、そのライフ回復ギミックの一つとして最有力なのがこちらです。他にも様々なライフ回復カードはありますがこのデッキにおいてこのカードに勝るものはそう多くありません。

【エクストラデッキのモンスター】

基本的なライフ回復カードを確認したところで、次はカテゴリのシンクロモンスター・リンクモンスターを紹介していきます。その後、シンクロ召喚・リンク召喚を容易に行えるようにするためのギミックを紹介しましょう。

《アロマセラフィ-ローズマリー》

《アロマセラフィ-ローズマリー》

【 シンクロモンスター 】 
星 5 / 光 / 植物族 / 攻2000 / 守900 

チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
①:自分のLPが相手より多く、このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分フィールドの植物族モンスターの攻撃力・守備力は500アップする。
②:1ターンに1度、自分のLPが回復した場合、相手フィールドの表側表示のカード1枚を対象として発動する。
そのカードの効果をターン終了時まで無効にする。

こちらのライフが多い状況であれば自分フィールドの植物族の攻守を500上げ、ライフが回復した時に相手フィールドのカードを1枚無効にすることができます。相手の永続魔法やフィールド魔法、強力なモンスターを封じて優位に戦いを進めましょう。

シンクロモンスターでありながら素の打点は2000と少々低めですが、自身の効果が発動していれば2500、また《アロマガーデン》が発動していれば3000にまで上昇するので十分に戦うことができます。カードを維持できればできただけアドバンテージを稼げる【アロマ】では、自分の植物族の攻守を上げられるこのカードはありがたい存在になるはずです。

《アロマセラフィ-スイート・マジョラム》

《アロマセラフィ-スイート・マジョラム》

【シンクロモンスター】
星6/光属性/植物族/攻2200/守2000

チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカード名の(1)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがS召喚に成功した場合に発動できる。デッキから「潤いの風」「渇きの風」「恵みの風」のいずれか1枚を手札に加える。
(2):自分のLPが相手より多く、このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分フィールドの植物族モンスターは相手の効果の対象にならない。
(3):自分のLPが回復した場合、相手フィールドのカード1枚を対象として発動する。そのカードを破壊する。

CHAOS IMPACTで新規収録されるこちらは、シンクロ召喚時に専用罠である《潤いの風》《渇きの風》《恵みの風》のどれかを手札に加えることができます。そのどれもが【アロマ】では強力に作用するので、早い段階からこのカードをシンクロ召喚して場を整えておきたいところです。このカードの登場によって【アロマ】のデッキパワーは格段に上昇しました。

こちらのライフが相手より多ければ、自分の場の植物族モンスターを相手の「対象に取る」効果から防ぐことができます。また、自分のライフが回復した場合には相手フィールドのカードを1枚破壊できる強力な効果も持っており、《アロマセラフィ-ローズマリー》が攻撃なら《アロマセラフィ-スイート・マジョラム》は制圧、といったところでしょう。

《アロマセラフィ-ジャスミン》

《アロマセラフィ-ジャスミン》

【 リンクモンスター 】 
星 2 / 光 / 植物族 / 攻1800 / 

植物族モンスター2体
このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:自分のLPが相手より多い場合、このカード及びこのカードのリンク先の植物族モンスターは戦闘では破壊されない。
②:このカードのリンク先の自分のモンスター1体をリリースして発動できる。デッキから植物族モンスター1体を守備表示で特殊召喚する。
③:1ターンに1度、自分のLPが回復した場合に発動する。デッキから植物族モンスター1体を手札に加える。 
【LINK-2:左下/右下】 

こちらのライフが多い場合にはリンク先のモンスターの戦闘破壊を防ぎ、自分のライフが回復した場合にはデッキから植物族モンスターを1体手札に加えることができます。また、リンク先のモンスターをリリースすることでデッキから好きな植物族モンスターを特殊召喚することも可能です。すべての効果が強力なので植物族デッキ相手に何度も見たことがあることでしょう。

植物族デッキにおいてはこのカードをどうやって出すか、という話にもなります。しかし植物族は特殊召喚の方法が豊富で、《ワン・フォー・ワン》で場に出した《イービル・ソーン》をリリースしてデッキからもう2体特殊召喚したり、《ブラック・ガーデン》のトークンを利用することもできます。勿論アロマにもモンスターを多く並べるギミックはあるので好きなギミックを取り入れてみましょう。リンク先に《アロマセラフィ-スイート・マジョラム》が出せればかなり強固な耐性を付与させることができます。初動はこの盤面作りに勤しむことが多くなるでしょうね。

【フィールドに展開するモンスター】

さて、シンクロモンスター、リンクモンスターを紹介した後はそれを場に並べるためのモンスターを紹介していきます。

《アロマージ-ジャスミン》

《アロマージ-ジャスミン》

【 効果モンスター 】 
星 2 / 光 / 植物族 / 攻100 / 守1900 

①:自分のLPが相手より多く、このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分は通常召喚に加えて1度だけ、自分メインフェイズに「アロマージ-ジャスミン」以外の植物族モンスター1体を召喚できる。
②:1ターンに1度、自分のLPが回復した場合に発動する。自分はデッキから1枚ドローする。 

ライフが回復した場合に1ドローすることができる、このデッキにおける重要なアドバンテージ源です。《アロマガーデン》発動下では守備力が2400に到達するため下級相手では戦闘破壊されることもないでしょう。また、こちらのライフが多い状態であれば植物族モンスターの召喚権を1つ追加することもでき、「アロマ」モンスターは勿論、それ以外の汎用植物族モンスターもこの効果で場に出しやすくなります。場に植物族が並べば前述した《アロマセラフィ-ジャスミン》のリンク召喚にもつながりますね。

そのまま召喚すると攻撃表示で場に出てしまうため、1ターン限りのドローブースト&召喚権追加として扱うか、《ローンファイア・ブロッサム》などを用いて守備表示で場に特殊召喚しましょう。場に維持するだけでアドバンテージが稼げるので、このカードに相手のヘイトを集めて他のモンスターを守る働きも期待できそうです。

《アロマージ-ローリエ》

《アロマージ-ローリエ》

【効果モンスター】
星1/風属性/植物族/攻 800/守 0

このカード名の(1)(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分のLPが相手より多い場合に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。
(2):自分のLPが回復した場合、フィールドの植物族モンスター1体を対象として発動する。このターン、そのモンスターをチューナーとして扱う。
(3):このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。自分は500LP回復する。

このカードもCHAOS IMPACTで登場する新規アロマカードです。こちらのライフが多い場合、なんと手札からポンと場に出てくれます。自分のライフが回復した場合にはフィールドの植物族モンスター1体をチューナーにすることもでき、フィールドから離れた場合にもライフを回復してくれる無駄のない1枚です。

「アロマ」モンスターのチューナーは後述する《アロマセラフィ-アンゼリカ》のみで、これはレベル1のカードでした。シンクロ召喚の幅が少し狭かった【アロマ】に多様性をもたらしてくれた画期的な1枚です。勿論、「アロマ」以外の植物族モンスターをチューナーにすることも可能なのでシンクロ召喚を捗らせていきましょう。勿論《アロマセラフィ-ジャスミン》のリンク召喚にも使えます。

《アロマセラフィ-アンゼリカ》

《アロマセラフィ-アンゼリカ》

【 チューナーモンスター 】 
星 1 / 光 / 植物族 / 攻0 / 守0 

「アロマセラフィ-アンゼリカ」の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードを手札から捨て、自分の墓地の「アロマ」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの攻撃力分だけ自分のLPを回復する。この効果は相手ターンでも発動できる。
②:このカードが墓地に存在し、自分のLPが相手より多く、自分フィールドに「アロマ」モンスターが存在する場合に発動できる。
このカードを墓地から特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。 

墓地に「アロマ」モンスターが存在する場合、手札から墓地へ送ることによってお手軽にライフを回復させられます。これによって相手ターンに《アロマセラフィ-スイート・マジョラム》などのライフ回復時のギミックを発動させて場のコントロールを行うことができる他、《渇きの風》の強制効果を発動させて相手モンスターを破壊することも可能です。

墓地へ送られた後も、こちらのライフが多い場合に墓地から特殊召喚することでチューナーとして仕事をすることもできます。また、単に植物族モンスターとして《アロマセラフィ-ジャスミン》のリンク素材にもなりますね。先程の《アロマージ-ローリエ》と使い分けることで強力なシンクロモンスターを場に出していきましょう。

《アロマージ-マジョラム》

《アロマージ-マジョラム》

【効果モンスター】
星5/闇属性/植物族/攻2000/守1600

このカード名の(1)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分の植物族モンスターが戦闘で破壊された時に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。その後、自分は500LP回復する。
(2):自分のLPが相手より多く、このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分の植物族モンスターの戦闘で発生する自分への戦闘ダメージは0になる。
(3):自分のLPが回復した場合、自分フィールドの「アロマ」モンスターの数まで相手の墓地のカードを対象として発動できる。そのカードを除外する。

CHAOS IMPACTで登場した新規の1枚であるこのカードは自分の植物族モンスターが戦闘で破壊された場合に特殊召喚ができます。その後当たり前のようにライフが回復するのでライフ・アドバンテージも得られますね。また、こちらのライフが多い場合には戦闘ダメージが0になるのでよりライフ差を維持しやすくなります。

自分のライフが回復した場合には相手の墓地のカードを除外することができます。墓地は第二の手札、とも呼ばれるくらい重要な場所なので相手の主要カードはこの効果で除外してしまいましょう。また、《アロマセラフィ-アンゼリカ》がいれば《アロマセラフィ-スイート・マジョラム》をシンクロ召喚することもできます。

【フィールドに並べたいモンスター】

自身の効果で展開することはできませんが、「アロマ」カテゴリに属するこれらのカードは相手のコントロールとこちらのビートダウンを徹底サポートしてくれるものばかりです。先程あげたカードと一緒にこちらも活用して勝負を決めましょう。

《アロマージ-ローズマリー》

《アロマージ-ローズマリー》

【 効果モンスター 】 
星 4 / 水 / 植物族 / 攻1800 / 守700 

①:自分のLPが相手より多く、このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分の植物族モンスターが攻撃する場合、ダメージステップ終了時まで相手はモンスターの効果を発動できない。
②:1ターンに1度、自分のLPが回復した場合、フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動する。
そのモンスターの表示形式を変更する。 

自分のライフが多い場合、自分の植物族モンスターが攻撃した場合のモンスター効果の発動を一切封じます。墓地へ送られた場合に効果が発動するものや、《バトルフェーダー》のように手札から発動されるモンスター効果をこれ1枚ですべて止めることができるわけです。攻撃力も1800とアタッカーとしては申し分ありません。

自分のライフが回復した場合には相手のモンスター1体の表示形式を変えることが可能です。補足的な効果ですが、これが強制効果であることには留意しておきましょう。このターン召喚した《アロマージ-ジャスミン》の表示形式をこのカードで変えるのも良いですね。

《アロマージ-カナンガ》

《アロマージ-カナンガ》

【 効果モンスター 】 
星 3 / 地 / 植物族 / 攻1400 / 守1000 

①:自分のLPが相手より多く、このカードがモンスターゾーンに存在する限り、相手フィールドのモンスターの攻撃力・守備力は500ダウンする。
②:1ターンに1度、自分のLPが回復した場合、相手フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動する。
そのカードを持ち主の手札に戻す。 

こちらのライフが多い場合には相手のモンスターの攻守を500ダウンさせる効果を持っており、これによってビートダウンは容易に行えるでしょう。《アロマガーデン》《アロマセラフィーローズマリー》と合わせれば通常時と比べて1500も優位な状況で戦闘を行うことができます。

ライフが回復した場合には、相手フィールドの魔法・罠カードを1枚手札に戻します。この効果は強制効果なので《トリックスター・ライトステージ》のように「発動時にサーチを行う」系統のフィールド魔法・永続魔法とは相性が悪いことは注意しましょう。

《アロマージ-ベルガモット》

《アロマージ-ベルガモット》

【 効果モンスター 】 
星 6 / 炎 / 植物族 / 攻2400 / 守1800 

①:自分のLPが相手より多く、このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分の植物族モンスターが守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が超えた分だけ相手に戦闘ダメージを与える。
②:1ターンに1度、自分のLPが回復した場合に発動する。
このカードの攻撃力・守備力は相手ターンの終了時まで1000アップする。 

こちらのライフが多い場合では自分の植物族モンスター全てに守備貫通の能力を付与します。攻撃力を上げる手段が多いこのデッキにおいてそれが非常に強いことは言うまでもないでしょう。また、自分のライフが回復した場合にはこのカード自身の攻撃力が3400とフィニッシャーとしては十分な値になります。他カードで攻撃力を上げればさらに上がりますし、《アロマージ-カナンガ》で相手モンスターの攻守を下げれば戦闘でかなりの活躍が見込めるでしょう。

上級モンスターであるためアドバンス召喚で場に出す必要はありますが、特殊召喚に関する制限は一切ないので《アロマセラフィ-ジャスミン》や《ローンファイア・ブロッサム》でそのまま場に出すことも可能です。レベルの都合上シンクロ召喚には使いづらいですが、このカード自体でも十分に戦えるスペックを持った1枚と言えます。

《アロマポット》

《アロマポット》

【 効果モンスター 】 
星 1 / 風 / 岩石族 / 攻500 / 守400 

①:リバースしたこのカードがモンスターゾーンに表側表示で存在する限り、このカードは戦闘では破壊されない。
②:リバースしたこのカードがモンスターゾーンに表側表示で存在する場合、お互いのエンドフェイズ毎に発動する。自分は500LP回復する。

「アロマ」の初期に登場したこのカードはリバースした際に戦闘で破壊されない能力を持っており、またリバースしたこのカードが維持された場合にライフを回復する効果を持ちます。そのためセットして相手に攻撃してもらうのを待つ使い方がありますが、効果で除去されてしまう可能性は否めません。

しかしこのカードのみで戦闘破壊耐性を持っているため、相手に効果破壊の手段がない場合であればこのカード1枚ですべてを止めることもできます。能力だけで見れば他の「アロマ」モンスターに見劣りしてしまいがちですが、このカードもれっきとした「アロマ」の一員です。


【「アロマ」魔法・罠カード】

最初に紹介した《アロマガーデン》以外にも、アロマを強力にサポートしてくれる魔法・罠カードはまだまだあります。ライフアドバンテージを稼ぐカード、稼いだアドバンテージを盤面アドに変換するカードなど、このデッキにおけるコントロール色を更に強めてくれるものたちを紹介しましょう。

《アロマガーデニング》

《アロマガーデニング》

【永続魔法】

このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分が「アロマ」モンスターの召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。自分は1000LP回復する。
(2):自分のLPが相手より少ない場合、相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。
デッキから「アロマ」モンスター1体を特殊召喚する。

「アロマ」を場に出したときにライフを1000回復してくれます。ここで得たライフを使って《潤いの風》《渇きの風》《恵みの風》といったライフを削るカードに備えておきたいものです。後者の効果は条件こそ付いていますが、デッキから好きなアロマを特殊召喚して(1)の効果に繋げることもできます。

(2)の効果を意識するとどうしても【アロマ】の動きとは異なったものになってしまうため、それは万が一の保険として見ておくのが良いと思います。一度相手よりライフが下回ると挽回するまでやや苦しい戦いになる【アロマ】にとっては頼りがいのある1枚になってくれるでしょう。

《潤いの風》

《潤いの風》

【 永続罠 】 

「潤いの風」の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:1000LPを払ってこの効果を発動できる。デッキから「アロマ」モンスター1体を手札に加える。
②:自分のLPが相手より少ない場合にこの効果を発動できる。自分は500LP回復する。 

ライフを払ってデッキから「アロマ」モンスターを手札に加える効果、相手よりライフが少ない時にライフを回復する効果を持ったカテゴリ罠カードです。恒常的に使える①の効果はライフを1000払う必要があるため、《アロマガーデン》や《アロマガーデニング》、《アロマージ-ローリエ》といったライフ回復効果を持つカードで賄っていく必要があります。

新規カードも来たおかげで2番目の効果は保険のような感じになりましたがあって困るものではありません。デュエル序盤であればライフ差も拮抗することが多くなるため、その時にアドバンテージを稼ぐことができるでしょう。

《渇きの風》

《渇きの風》

【 永続罠 】 

「渇きの風」の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:自分のLPが回復した場合、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象としてこの効果を発動する。そのモンスターを破壊する。
②:自分フィールドに「アロマ」モンスターが存在し、自分のLPが相手より3000以上多い場合、その差分のLPを払ってこの効果を発動できる。
攻撃力の合計が、この効果を発動するために払ったLPの数値以下になるように、相手フィールドの表側表示モンスターを選んで破壊する。 

ライフ回復をトリガーとして相手モンスターを1体破壊する効果、ライフアドバンテージを消費して相手モンスターを対象に取らず破壊する効果を持った、【アロマ】の中でも攻撃的な罠カードです。①の効果が強制効果であることは念頭に置いておきましょう。

基本的には①の効果でコントロールしていくことになりますが、新規カードでライフを回復する速度が上がったため②の効果も使いやすくなりました。一度効果を発動してしまえば相手モンスターを2体以上は破壊できるため、次ターンにビートダウンからまたライフアドバンテージを獲得することができます。

《恵みの風》

《恵みの風》

【永続罠】

このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):以下の効果から1つを選択して発動できる。
●手札及び自分フィールドの表側表示モンスターの中から、
植物族モンスター1体を墓地へ送って発動できる。
自分は500LP回復する。
●自分の墓地の植物族モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターをデッキに戻す。
その後、自分は500LP回復する。
●1000LPを払って発動できる。
自分の墓地から「アロマ」モンスター1体を選んで特殊召喚する。

5枚目となる「アロマ」新規カードとなったこちらは3つの効果から1つを選んで発動することができます。2種類のライフ回復方法と、1000ライフ払って墓地の「アロマ」モンスターを特殊召喚する効果です。

カテゴリ専用カードとしては初めて墓地の「アロマ」を蘇生させることができるものがやってきました。《アロマセラフィ-スイート・マジョラム》でサーチすることができるのもポイントで、これにより墓地から継続的に特殊召喚できるカードを【アロマ】は獲得したわけです。その分ライフの消費は激しくなるので《アロマガーデニング》等でカバーしていきたいですね。


ここまでのまとめ

「アロマ」のカードを紹介してきましたが、ここでポイントをまとめると3つのことが大事になってきます。既に何度も言ったことですがここで復習しましょう。

  • 【アロマ】はビートダウンとコントロールを行うテーマ。
  • ライフアドバンテージを維持することで「アロマ」モンスターの永続効果を発動させ、有利に展開&耐性付与を行う。
  • ライフを消費して《潤いの風》《渇きの風》《恵みの風》といったカードの効果を発動し、更なる展開&コントロールを行う。

さて、記事も終盤になってきました。最後は汎用カード5枚と簡単なデッキレシピを紹介して終わりたいと思います。


【アロマ】に使える汎用カード5選

《ローンファイア・ブロッサム》

《ローンファイア・ブロッサム》

(制限カード) 【 効果モンスター 】 
星 3 / 炎 / 植物族 / 攻500 / 守1400 

自分フィールド上に表側表示で存在する植物族モンスター1体をリリースして発動する。自分のデッキから植物族モンスター1体を特殊召喚する。この効果は1ターンに1度しか使用できない。 

植物族デッキならまず間違いなく投入される強カードですね。このカード1枚でデッキのあらゆる植物族にアクセスできるので入れない理由が見当たりません。制限カードではありますが、墓地に送られても《死者蘇生》や《増草剤》で再利用が容易にできます。

《薔薇恋人》

《薔薇恋人》

【 効果モンスター 】 
星 1 / 地 / 植物族 / 攻800 / 守800 

「薔薇恋人」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:墓地のこのカードを除外して発動できる。手札から植物族モンスター1体を特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターはこのターン、相手の罠カードの効果を受けない。 

墓地のこのカードを除外することで手札から植物族を更に展開することができます。《ワン・フォー・ワン》で特殊召喚できる他にも《恵みの風》などの手札コストとして非常に優秀な1枚で、《リンクリボー》の登場と共に墓地へ送ることが容易になりました。

《増草剤》

《増草剤》

【 永続魔法 】 

1ターンに1度、自分の墓地に存在する植物族モンスター1体を選択して特殊召喚する事ができる。この効果でモンスターを特殊召喚するターン、自分は通常召喚できない。この効果で特殊召喚したモンスターがフィールド上から離れた時、このカードを破壊する。 

言わずと知れた強力な蘇生カードです。そのターンの召喚権を封じるため《アロマージ-ジャスミン》とはやや相性は悪いですが、維持するだけで毎ターン墓地の植物族を蘇生させる効果は強力です。ただ、この効果で特殊召喚したモンスターがフィールドから離れるとこのカードも自壊してしまうため、対象は「アロマ」シンクロモンスターなどを狙えばベストです。

《超栄養太陽》

《超栄養太陽》

【 永続魔法 】 

自分フィールド上に存在するレベル2以下の植物族モンスター1体をリリースして発動する。リリースしたモンスターのレベル+3以下の植物族モンスター1体を、手札またはデッキから特殊召喚する。このカードがフィールド上に存在しなくなった時、そのモンスターを破壊する。そのモンスターがフィールド上から離れた時、このカードを破壊する。 

フィールドの低レベル植物族をリリースすることでデッキの下級+αの植物族にアクセスすることができます。【アロマ】で採用される植物族はレベルが低いものが多いためこのカードを発動することは難しくはありません。また、《薔薇恋人》のように墓地で効果を発動するモンスターも多いため、モンスターを墓地へ送る手段としても活用できます。

《ヘル・ブランブル》

《ヘル・ブランブル》

【 シンクロモンスター 】 
星 6 / 光 / 植物族 / 攻2200 / 守1800 

チューナ+チューナー以外の植物族モンスター1体以上
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、お互いに手札から植物族モンスター以外のモンスターを召喚・特殊召喚するためには、1体につき1000ライフポイントを払わなければならない。 

植物族が誇る強力なシンクロモンスターです。このカードがフィールドに存在するだけで相手が何かしら手札のモンスターを出す度にライフ・アドバンテージを得ることができます。【アロマ】は植物族が大半を占めるデッキなのでこのモンスターのシンクロ召喚には困りませんし、ライフを払うことも少ないでしょう。


デッキレシピ

※あくまで一例です。

【メインデッキ】40枚
1 エンジェル・トランペッター
1 アロマージ-ベルガモット
1 アロマージ-マジョラム
1 アロマージ-ローズマリー
1 アロマージ-カナンガ
3 アロマージ-ジャスミン
2 アロマージ-ローリエ
2 アロマセラフィ-アンゼリカ

2 ヴェルズ・マンドラゴ
1 EMラディッシュ・ホース
1 にん人
1 ローンファイア・ブロッサム
1 儚無みずき
2 薔薇恋人
1 スポーア
1 星杯の守護竜
3 アロマガーデン
2 アロマガーデニング

1 おろかな埋葬
1 ワン・フォー・ワン
1 死者蘇生
1 超栄養太陽
1 増草剤
1 ご隠居の大釜
1 予想GUY
1 星遺物を継ぐもの
1 渇きの風
2 潤いの風
2 恵みの風

【エクストラデッキ】15枚
2 アロマセラフィ-ジャスミン
2 リンクリボー
2 アロマセラフィ-スイート・マジョラム
2 アロマセラフィ-ローズマリー

1 星杯の神子イヴ
1 ヘル・ブランブル
1 ブラック・ローズ・ドラゴン
1 月華竜 ブラック・ローズ
1 エンシェント・ホーリー・ワイバーン
1 森羅の姫芽宮
1 鳥銃士カステル

フィールドに植物族を並べてリンク・シンクロ召喚を行うためにこのレシピでは《ヴェルズ・マンドラゴ》といった自力で特殊召喚できるモンスターと、《予想GUY》といった展開を助ける魔法カードを採用しました。最初は盤面に《アロマセラフィ-ジャスミン》と《アロマセラフィ-スイート・マジョラム》を並べて強固な盤面を築き上げ、次のターンに更なる展開を狙います。

ただ、あくまでこれは仲間内で楽しくやることを想定したレシピです。大会に行かれる際は《灰流うらら》など手札誘発カードをきっちり積んで妨害を行えるよう改造してみてください。


まとめ:強く 可憐に 美しく

CHAOS IMPACTで強化された【アロマ】ですが、それがどのようなデッキで、どう扱えばいいかを書き連ねてきました。遊戯王においてライフ・アドバンテージを意識することはあまりないことで、その故に【アロマ】はやや苦しい時期もありました。しかしそんな冬の時代も終わります。

今までは素引きに頼るしかなかった専用罠をサーチしたり、乏しかった展開力を手札より特殊召喚できるカードで補ったり、相手ターンにおける妨害の手数を増やしたり、デッキに不足していた要素を無駄なくきっちり補完してくれました。既存のカードが使われなくなることはなく、まさに理想的な強化をいただきましたね。

もともと「かわいい」テーマとして人気のあったアロマですが、この強化を受けてもう一度脚光を浴びることになると思われます。昔から使っていた人、今から使おうと思う人、どちらの手助けにもなれたら幸いです。

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