魔法を操る少女らと共に「ウィッチクラフト」デッキ紹介

デッキ紹介
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※2021/12/26 記事更新 《ウィッチクラフト・コンフュージョン》《ウィッチクラフト・バイスマスター》についての情報を追記し、全体的に内容も修正。

目次

はじめに

「遊戯王でかわいいデッキって何かある?」という質問はおそらく今まで多くの人がしてきたことでしょう。俗に「イラストアドが高い」とされるカードは性能とはまた別の尺度で人気があり、その中でも十分以上に戦える能力を持つとなればそれは大人気テーマとしての一面を持つことになります。同じ、デッキビルドパック出身のテーマであれば【閃刀姫】がそうであり、あちらも長いこと根強い人気を誇っています。

さて、ここで紹介する【ウィッチクラフト】もまた、可憐な少女たちのイラストで数多くのデュエリストたちのハートを鷲掴みにしてきました。それだけでなく、彼女たちは純構築でも十分に戦うことができるスペックを持っています。

墓地から手札に戻ってくる効果を持つ専用魔法を操り、相手の動きを止めたり破壊の一撃を与えたりする彼女たち。今回はそんな「ウィッチクラフト」デッキの全貌を明らかにするとともに、初心者にもわかりやすいよう回し方にも触れていきます。


デッキコンセプト紹介

今回紹介する【ウィッチクラフト】はコントロール寄りのデッキです。大量展開はあまり得意ではありませんがその分「個」としての能力に彼女たちは秀でており、手札の魔法カードをコストとする強力な効果を適材適所で扱っていきます。また、「ウィッチクラフト」魔法カードには条件付きで墓地から手札に戻る効果があるため、この効果でアドバンテージを回復しながら長期戦に持ち込んでいくのが理想的な流れとなります。

《ウィッチクラフト・クリエイション》

【 通常魔法 】 

このカード名の①②の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
①:デッキから「ウィッチクラフト」モンスター1体を手札に加える。
②:このカードが墓地に存在し、自分フィールドに「ウィッチクラフト」モンスターが存在する場合、自分エンドフェイズに発動できる。このカードを手札に加える。 

3積み必須の重要カード《ウィッチクラフト・クリエイション》を例に見てみましょう。①はそれぞれ固有の効果で、②の回収効果が共通効果となっています。また、①②の効果はいずれか1つしか発動できません。②の効果を念頭に「魔法カードを使うか、使わないか」の判断もしていきましょう。②の効果は場に「ウィッチクラフト」モンスターが存在する場合にしか使えないため、エンドフェイズまでの間に相手に破壊されないようにする配慮も必要です。

また、このデッキは序盤・中盤において慢性的な手札不足に悩まされることになります。そのため、相手の手札誘発といったカードをうまくケアしてアドバンテージを確実に得ていく必要があります。そこで、序盤のうちは以下の《ウィッチクラフト・デモンストレーション》を使って相手の妨害を完封することが推奨されます。

《ウィッチクラフト・デモンストレーション》

【 速攻魔法 】

このカード名の①②の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
①:手札から「ウィッチクラフト」モンスター1体を特殊召喚する。この効果で特殊召喚したターン、自分の魔法使い族モンスターの効果の発動に対して相手は魔法・罠・モンスターの効果を発動できない。
②:このカードが墓地に存在し、自分フィールドに「ウィッチクラフト」モンスターが存在する場合、自分エンドフェイズに発動できる。このカードを手札に加える。

①の効果でモンスターを展開した後は《ウィッチクラフト・コンフュージョン》を使って《ウィッチクラフト・バイスマスター》を融合召喚します。この融合モンスターは【ウィッチクラフト】の課題だった手札・盤面のリソース不足を賄いながら相手フィールドのカードを破壊できるため、できるだけ早めに場に出しておきたいものです。

《ウィッチクラフト・バイスマスター》

【 融合モンスター 】
星 8 / 闇 / 魔法使い族 / 攻2700 / 守2800

「ウィッチクラフト」モンスター+魔法使い族モンスター
①:融合モンスター以外の魔法使い族モンスターまたは魔法カードの効果が発動した時、以下の効果から1つを選択して発動できる。「ウィッチクラフト・バイスマスター」の以下の効果はそれぞれ1ターンに1度しか選択できない。
●フィールドのカード1枚を選んで破壊する。
●手札・デッキからレベル6以下の「ウィッチクラフト」モンスター1体を特殊召喚する。
●自分の墓地から「ウィッチクラフト」魔法・罠カード1枚を選んで手札に加える。

序盤・中盤と確実に展開しながらカードを揃え、相手モンスターの効果を無効化できる《ウィッチクラフトマスター・ヴェール》、相手フィールドのカードを破壊できる《ウィッチクラフト・ハイネ》、アドバンテージを継続的に稼ぐ《ウィッチクラフト・バイスマスター》、そして手札で発動する効果を持つ《ウィッチクラフトゴーレム・アルル》、「ウィッチクラフト」に1度だけ破壊耐性を与える永続魔法《ウィッチクラフト・バイストリート》を並べていきます。

相手をジリ貧へ追い込んでリソースを枯らして押し切るのが【ウィッチクラフト】の戦い方です。
永続的にアドバンテージを得られる特性を生かしながら「無限」の力を見せつけてあげましょう。


「ウィッチクラフト」主要カード紹介

「ウィッチクラフト」モンスターカード

解説の都合上、最初に最上級、次に下級・上級モンスターを紹介します。

《ウィッチクラフトマスター・ヴェール》

《ウィッチクラフトマスター・ヴェール》

【 効果モンスター 】 
星 8 / 光 / 魔法使い族 / 攻1000 / 守2800 

このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:自分の魔法使い族モンスターが相手モンスターと戦闘を行うダメージ計算時に発動できる。手札からカード名が異なる魔法カードを任意の数だけ相手に見せ、その自分のモンスターの攻撃力・守備力はターン終了時まで、見せた数×1000アップする。
②:手札から魔法カード1枚を捨てて発動できる。相手フィールドの全ての表側表示モンスターの効果をターン終了時まで無効にする。この効果は相手ターンでも発動できる。 

このデッキの看板とも言えるモンスターです。②の効果による相手モンスターの効果無効が強力なため、まずは彼女を場に出すことが制圧盤面の第一歩となります。また、①の効果で、手札の魔法カードを見せた種類の数によって攻守が上昇させることができるため、全体的に打点が今一歩及ばない「ウィッチクラフト」を戦闘面でサポートできます。このデッキは、ヴェールの守備力の高さを生かして壁にしながら、相手に長期戦を迫っていきます。


《ウィッチクラフト・ハイネ》

《ウィッチクラフト・ハイネ》

【 効果モンスター 】 
星 7 / 闇 / 魔法使い族 / 攻2400 / 守1000 

このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分フィールドの他の魔法使い族モンスターは相手の効果の対象にならない。
②:手札から魔法カード1枚を捨て、相手フィールドの表側表示のカード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊する。この効果は相手ターンでも発動できる。 

先程の《ウィッチクラフトマスター・ヴェール》が防御を担当するならばこちらは攻撃を担当します。効果耐性を与える①の効果と、手札の魔法カード1枚を捨てて相手フィールドの表側表示のカードを破壊する②の効果があり、そのどちらもが強力に作用します。攻撃力も2400とそこそこあるため、このデッキにおけるメインアタッカーを担当します。


《ウィッチクラフトゴーレム・アルル》

《ウィッチクラフトゴーレム・アルル》

【 効果モンスター 】 
星 8 / 光 / 魔法使い族 / 攻2800 / 守0 

このカード名の①の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードが手札に存在し、自分フィールドの魔法使い族モンスターが相手の効果の対象になった時、または相手モンスターの攻撃対象に選択された時、相手フィールドのカード1枚または自分の墓地の「ウィッチクラフト」魔法カード1枚を対象として発動できる。このカードを特殊召喚し、そのカードを持ち主の手札に戻す。
②:相手スタンバイフェイズに発動する。このカードを持ち主の手札に戻す。 

①の効果で魔法使い族モンスターの除去を牽制できます。ただ、「ウィッチクラフト」モンスターには《ウィッチクラフト・ハイネ》で効果の対象にならない耐性を与えられるため、多くの場合は攻撃対象時に効果を使うこととなるでしょう。ただ、このカードが手札にあると《ウィッチクラフト・ポトリー》の墓地効果が使えなくなるため、【ウィッチクラフト】を使う上では、どのタイミングでこのアルルを手札に握るかが重要な判断となります。


《ウィッチクラフト・シュミッタ》

《ウィッチクラフト・シュミッタ》

【 効果モンスター 】 
星 4 / 炎 / 魔法使い族 / 攻1800 / 守600 

このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:自分・相手のメインフェイズに、このカードをリリースし、手札から魔法カード1枚を捨てて発動できる。デッキから「ウィッチクラフト・シュミッタ」以外の「ウィッチクラフト」モンスター1体を特殊召喚する。
②:墓地のこのカードを除外して発動できる。デッキから「ウィッチクラフト・シュミッタ」以外の「ウィッチクラフト」カード1枚を墓地へ送る。 

「ウィッチクラフト」下級モンスターの大きな特徴は何と言っても①の共通効果です。フィールドのこのカードと手札の魔法カードを墓地へ送ることでデッキから好きな「ウィッチクラフト」モンスターへアクセスすることができます。また、②で何かしらの墓地効果を持っているため、墓地へ送った後も適宜彼女たちの効果を発動してゲームを優位に進めていきましょう。

《ウィッチクラフト・シュミッタ》は下級モンスターとしては攻撃力もそこそこ高く、ある程度であれば戦闘でも貢献することができます。しかし彼女が一番輝くのは②の効果。デッキから好きな「ウィッチクラフト」カードを墓地へ送っておくことで別のカードによる展開を補助できます。後述の《ウィッチクラフト・ジェニー》で効果をコピーしたり、《ウィッチクラフト・バイスマスター》で回収したり……シュミッタの仕事が非常に大事なものであることが分かると思います。


《ウィッチクラフト・ピットレ》

《ウィッチクラフト・ピットレ》

【 効果モンスター 】 
星 3 / 水 / 魔法使い族 / 攻1000 / 守1500 

このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:自分・相手のメインフェイズに、このカードをリリースし、手札から魔法カード1枚を捨てて発動できる。デッキから「ウィッチクラフト・ピットレ」以外の「ウィッチクラフト」モンスター1体を特殊召喚する。
②:墓地のこのカードを除外して発動できる。自分はデッキから1枚ドローし、その後手札から「ウィッチクラフト」カード1枚を選んで墓地へ送る。手札に「ウィッチクラフト」カードが無い場合、手札を全て除外する。 

モンスターカードと魔法カードの手札比率が重要となる【ウィッチクラフト】を陰で支えるのがこの1枚です。手札に来てしまった上級「ウィッチクラフト」モンスターをドローに変換したり、使わない「ウィッチクラフト」魔法カードを墓地へ送ってエンドフェイズに回収して1アドを稼いだり、小回りの利く動きを見せてくれます。


《ウィッチクラフト・ポトリー》

《ウィッチクラフト・ポトリー》

【 効果モンスター 】 
星 2 / 地 / 魔法使い族 / 攻0 / 守2000 

このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:自分・相手のメインフェイズに、このカードをリリースし、手札から魔法カード1枚を捨てて発動できる。デッキから「ウィッチクラフト・ポトリー」以外の「ウィッチクラフト」モンスター1体を特殊召喚する。
②:自分の手札が0枚の場合、墓地のこのカードを除外し、自分の墓地の「ウィッチクラフト」カード1枚を対象として発動できる。そのカードを手札に加える。 

序盤のリソース不足を救ってくれるのが彼女の存在です。手札0枚の状況で墓地の「ウィッチクラフト」カードを回収できるため、効果を使った《ウィッチクラフト・デモンストレーション》を回収したり、《ウィッチクラフト・シュミッタ》で墓地へ送った《ウィッチクラフト・パトローナス》を回収したりできます。前述の通り《ウィッチクラフトゴーレム・アルル》とは相性が悪いことには注意が必要です。


《ウィッチクラフト・ジェニー》

《ウィッチクラフト・ジェニー》

【効果モンスター】
星1/風属性/魔法使い族/攻 300/守 500

このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:自分・相手のメインフェイズに、このカードをリリースし、手札から魔法カード1枚を捨てて発動できる。デッキから「ウィッチクラフト・ジェニー」以外の「ウィッチクラフト」モンスター1体を特殊召喚する。
②:自分の墓地からこのカードと「ウィッチクラフト」魔法カード1枚を除外して発動できる。この効果は、その魔法カード発動時の効果と同じになる。

基本的には《ウィッチクラフト・シュミッタ》と併せて墓地から「ウィッチクラフト」魔法の効果をコピーすることになります。同じ種類の魔法カードがダブついた時に片方の効果を活用したり、手札消費を抑えながら《ウィッチクラフト・コンフュージョン》の融合効果を使うことができます。《ワン・フォー・ワン》に対応するステータスですが、他の「ウィッチクラフト」モンスターの効果で特殊召喚できるため、そちらで場に出すことが多くなります。


《ウィッチクラフト・エーデル》

《ウィッチクラフト・エーデル》

【 効果モンスター 】 
星 5 / 光 / 魔法使い族 / 攻2000 / 守2300 

このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:手札から魔法カード1枚を捨てて発動できる。手札から「ウィッチクラフト・エーデル」以外の「ウィッチクラフト」モンスター1体を特殊召喚する。この効果は相手ターンでも発動できる。
②:このカードをリリースし、自分の墓地の「ウィッチクラフト・エーデル」以外の魔法使い族モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。

自身をリリースして墓地の「ウィッチクラフト」を蘇生することで《ウィッチクラフトマスター・ヴェール》《ウィッチクラフト・ハイネ》を蘇生させて盤面形成を行えます。特に、融合モンスター《ウィッチクラフト・バイスマスター》とは最高の相性を誇り、あちらの効果でエーデルを特殊召喚しながら融合素材を蘇生させる、といった戦法が可能となります。


《ウィッチクラフト・バイスマスター》

《ウィッチクラフト・バイスマスター》

【 融合モンスター 】
星 8 / 闇 / 魔法使い族 / 攻2700 / 守2800

「ウィッチクラフト」モンスター+魔法使い族モンスター
①:融合モンスター以外の魔法使い族モンスターまたは魔法カードの効果が発動した時、以下の効果から1つを選択して発動できる。「ウィッチクラフト・バイスマスター」の以下の効果はそれぞれ1ターンに1度しか選択できない。
●フィールドのカード1枚を選んで破壊する。
●手札・デッキからレベル6以下の「ウィッチクラフト」モンスター1体を特殊召喚する。
●自分の墓地から「ウィッチクラフト」魔法・罠カード1枚を選んで手札に加える。

融合以外の魔法使い族モンスター、魔法カードの効果にチェーンする形で強力な三つの効果をそれぞれ1回ずつ使えます。何かとリソース不足に悩まされがちな【ウィッチクラフト】を大きく手助けできるため、早めにこのカードを融合召喚できるかが勝負の分かれ目になります。二つ目の効果でデッキから《ウィッチクラフト・エーデル》を特殊召喚することで、融合召喚に使った「ウィッチクラフト」モンスターを蘇生できます。


「ウィッチクラフト」魔法・罠カード

《ウィッチクラフト・デモンストレーション》

《ウィッチクラフト・デモンストレーション》

【 速攻魔法 】

このカード名の①②の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
①:手札から「ウィッチクラフト」モンスター1体を特殊召喚する。この効果で特殊召喚したターン、自分の魔法使い族モンスターの効果の発動に対して相手は魔法・罠・モンスターの効果を発動できない。
②:このカードが墓地に存在し、自分フィールドに「ウィッチクラフト」モンスターが存在する場合、自分エンドフェイズに発動できる。このカードを手札に加える。

①の「チェーンを防ぐ効果」がとにかく強力です。これによってウィッチクラフトの課題だった《灰流うらら》《墓穴の指名者》をケアすることができるようになりました。序盤は是非ともこのカードから展開したいものですね。速攻魔法であるという点を生かし、相手ターンに展開して《ウィッチクラフトマスター・ヴェール》《ウィッチクラフト・ハイネ》《ウィッチクラフトゴーレム・アルル》の効果を確実に通す使い方も出来ます。


《ウィッチクラフト・クリエイション》

《ウィッチクラフト・クリエイション》

【 通常魔法 】

このカード名の①②の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
①:デッキから「ウィッチクラフト」モンスター1体を手札に加える。
②:このカードが墓地に存在し、自分フィールドに「ウィッチクラフト」モンスターが存在する場合、自分エンドフェイズに発動できる。このカードを手札に加える。

「ウィッチクラフト」下級モンスターは同名カード以外の「ウィッチクラフト」をリクルートする効果があるため、必ず初動で手札に加えたいモンスターがいるわけではありませんが、手札誘発である《ウィッチクラフトゴーレム・アルル》をサーチして相手の効果を牽制したいときには役立ちます。中盤、ダブついた2枚目以降は《ウィッチクラフト・ジェニー》でコピーすることで更にアドバンテージを稼ぎましょう。


《ウィッチクラフト・コンフュージョン》

《ウィッチクラフト・コンフュージョン》

【 通常魔法 】

このカード名の①②の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
①:自分の手札・フィールドから、融合モンスターカードによって決められた、「ウィッチクラフト」モンスターを含む融合素材モンスターを墓地へ送り、その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。
②:このカードが墓地に存在し、自分フィールドに「ウィッチクラフト」モンスターが存在する場合、自分エンドフェイズに発動できる。
このカードを手札に加える。

《ウィッチクラフト・バイスマスター》を融合召喚するために必要なカードです。融合召喚においては《円融魔術》を使う手もありますが、こちらは《ウィッチクラフト・シュミッタ》《ウィッチクラフト・ジェニー》の効果に対応する点と、2枚目を手札コストとして使える点で優れています。


《ウィッチクラフト・サボタージュ》

《ウィッチクラフト・サボタージュ》

【 通常魔法 】 

このカード名の①②の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
①:自分の墓地の「ウィッチクラフト」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。
②:このカードが墓地に存在し、自分フィールドに「ウィッチクラフト」モンスターが存在する場合、自分エンドフェイズに発動できる。このカードを手札に加える。 

墓地の「ウィッチクラフト」モンスターを蘇生できるこのカードは序盤・中盤における展開の要になります。手札に握っておくと安心感のある1枚のため、盤面を形成しながら《ウィッチクラフト・シュミッタ》等で置いておきたいカードです。


《ウィッチクラフト・コラボレーション》

《ウィッチクラフト・コラボレーション》

【 通常魔法 】 

このカード名の①②の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
①:自分フィールドの「ウィッチクラフト」モンスター1体を対象として発動できる。このターン、そのモンスターは1度のバトルフェイズ中に2回攻撃でき、そのモンスターが攻撃する場合、相手はダメージステップ終了時まで魔法・罠カードを発動できない。
②:このカードが墓地に存在し、自分フィールドに「ウィッチクラフト」モンスターが存在する場合、自分エンドフェイズに発動できる。このカードを手札に加える。 

《ウィッチクラフト・デモンストレーション》では防げないバトルフェイズ中の魔法・罠カードの発動を防ぐと共に、「ウィッチクラフト」モンスターに2回攻撃を付与します。他の魔法カードと比べて優先順位は低くなりますが、攻撃力2700の《ウィッチクラフト・バイスマスター》で2回攻撃を行ったり、《ウィッチクラフトマスター・ヴェール》で打点を補助したりすることで相手に大ダメージを与えられます。


《ウィッチクラフト・ドレーピング》

《ウィッチクラフト・ドレーピング》

【 速攻魔法 】 

このカード名の①②の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
①:自分フィールドの「ウィッチクラフト」モンスターの数まで相手フィールドの魔法・罠カードを対象として発動できる。そのカードを持ち主の手札に戻す。
②:このカードが墓地に存在し、自分フィールドに「ウィッチクラフト」モンスターが存在する場合、自分エンドフェイズに発動できる。このカードを手札に加える。 

あくまで「手札に戻す」であるため一時しのぎにしかなりませんが、《虚無空間》のように展開自体を阻害してくる永続魔法・罠の効果を一時的に除去できるこのカードは入れておいて損はありません。永続魔法・フィールド魔法であれば、相手が再度発動した際に《ウィッチクラフト・バイスマスター》の効果が使えるでしょう。


《ウィッチクラフト・バイストリート》

《ウィッチクラフト・バイストリート》

【 永続魔法 】 

このカード名の②③の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
①:自分フィールドの「ウィッチクラフト」モンスターはそれぞれ1ターンに1度だけ戦闘・効果では破壊されない。
②:自分フィールドの「ウィッチクラフト」モンスターが効果を発動するために手札を捨てる場合、代わりにこのカードを墓地へ送る事ができる。
③:このカードが墓地に存在し、自分フィールドに「ウィッチクラフト」モンスターが存在する場合、自分エンドフェイズに発動できる。このカードを自分の魔法&罠ゾーンに表側表示で置く。 

「ウィッチクラフト」を一度だけ戦闘・効果による破壊から守ってくれる永続魔法カードです。②と③の効果は1ターンにどちらか一方しか使えない点には注意しましょう。しかし③の効果を活用できれば墓地へ送るだけでもエンドフェイズに魔法&罠ゾーンへ展開されるため、《ウィッチクラフト・シュミッタ》等で早めに墓地へ送りたいところです。《ウィッチクラフトマスター・ヴェール》と合わせればかなり硬い盤面を築けます。


《ウィッチクラフト・スクロール》

《ウィッチクラフト・スクロール》

【 永続魔法 】 

このカード名の②③の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
①:1ターンに1度、自分の魔法使い族モンスターが戦闘でモンスターを破壊した時に発動できる。自分はデッキから1枚ドローする。
②:自分フィールドの「ウィッチクラフト」モンスターが効果を発動するために手札を捨てる場合、代わりにこのカードを墓地へ送る事ができる。
③:このカードが墓地に存在し、自分フィールドに「ウィッチクラフト」モンスターが存在する場合、自分エンドフェイズに発動できる。このカードを自分の魔法&罠ゾーンに表側表示で置く。 

【ウィッチクラフト】でアドバンテージを取れる貴重なカードです。とは言っても単体では機能せず、《ウィッチクラフト・ハイネ》等のアタッカーを組み合わせることで初めて作用します。中盤以降のアドバンテージ維持に役立つカードで、複数枚並べることによってそれだけドロー枚数を増やすこともできます。


《ウィッチクラフト・マスターピース》

《ウィッチクラフト・マスターピース》

【 通常罠 】 

このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:自分フィールドに「ウィッチクラフト」モンスターが存在する場合、自分または相手の墓地の魔法カード1枚を対象として発動できる。そのカードの同名カード1枚を自分のデッキから手札に加える。
②:自分の墓地から、このカードと魔法カードを任意の数だけ除外して発動できる。除外した魔法カードの数と同じレベルの「ウィッチクラフト」モンスター1体をデッキから特殊召喚する。この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。 

罠カードと発動タイミングは遅いですが、フィールドで発動する①の効果も墓地で発動する②の効果もなかなかに強力です。特に②の効果で除外する魔法カードには制限がないため「魔導書」魔法カードを噛ませることでデッキから下級魔法使い族モンスターを展開しやすくなります。


《ウィッチクラフト・パトローナス》

《ウィッチクラフト・パトローナス》

【 永続罠 】

このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:自分の墓地のモンスター及び除外されている自分のモンスターの中から、魔法使い族モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターをデッキに戻し、デッキから「ウィッチクラフト」魔法カード1枚を手札に加える。
②:墓地のこのカードを除外し、除外されている自分の「ウィッチクラフト」魔法カードを任意の数だけ対象として発動できる(同名カードは1枚まで)。そのカードを手札に加える。この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。

《ウィッチクラフト・シュミッタ》《ウィッチクラフト・ジェニー》……墓地から除外して効果を使った「ウィッチクラフト」モンスターをデッキに戻し、リソースの回復を図りながら「ウィッチクラフト」魔法カードを手札に加える、非常に強力な永続効果を持っています。いかに早くこのカードを発動できるかが全てと言っても過言ではありません。

永続罠であるため、デッキから手札に加えるためにはひと手間必要です。基本的には《ウィッチクラフト・シュミッタ》で墓地へ送ったこのカードを何らかの手段で回収することになりますが、序盤であれば《ウィッチクラフト・ポトリー》を使う方法、中盤以降であれば《ウィッチクラフト・バイスマスター》を使う方法があります。
状況次第では②の効果で大きくアドバンテージを得られるため、《おろかな副葬》を採用することで《ウィッチクラフト・マスターピース》の墓地効果と両者にらみ合いを利かせることもできます。


ここまでのおさらい

デッキの基本的な動きを再確認しましょう。【ウィッチクラフト】の性質を簡単にまとめると以下のようになります。

  • 《ウィッチクラフト・バイスマスター》の早期融合召喚を目指す。最終的には《ウィッチクラフト・ハイネ》《ウィッチクラフトマスター・ヴェール》と並べ、《ウィッチクラフト・バイストリート》《ウィッチクラフト・パトローナス》《ウィッチクラフトゴーレム・アルル》で盤面を固めていく。
  • 足りないカードは《ウィッチクラフト・シュミッタ》で墓地へ送り、《ウィッチクラフト・ジェニー》でコピーする。
  • 1枚のカードパワーで形成を決めるのでなく、複数枚のカードを維持しながら徐々に相手を押し切っていく。

まずは《ウィッチクラフト・バイスマスター》か《ウィッチクラフトマスター・ヴェール》のどちらかを場に出すことを目指し、初期の制圧盤面を作ります。魔法カード《ウィッチクラフト・デモンストレーション》で相手の妨害を封殺できたならば、なるべく手札の「ウィッチクラフト」魔法カードを全部コストに使うようにしてデッキから「ウィッチクラフト」モンスターを吐き出していきます。特に、《ウィッチクラフト・シュミッタ》と《ウィッチクラフト・ジェニー》は優先して墓地へ送っておきたいカードです。

バイスマスター、ヴェールのいずれかが場に出た後は、相手の盤面に干渉できる「ウィッチクラフト」モンスターを盤面・手札に用意していきます。同時期に、「ウィッチクラフト」に耐性を与えられる《ウィッチクラフト・バイストリート》、継続的なアドバンテージが得られる《ウィッチクラフト・パトローナス》も併用したいところです。そうして徐々にフィールドを完成させていき、相手のリソース切れを待ちながら少しずつ優勢へ傾けていくこととなります。


その他主要カード紹介

《マジシャンズ・ソウルズ》

《マジシャンズ・ソウルズ》

【 効果モンスター 】
星 1 / 闇 / 魔法使い族 / 攻0 / 守0

このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードが手札にある場合、デッキからレベル6以上の魔法使い族モンスター1体を墓地へ送り、以下の効果から1つを選択して発動できる。●このカードを特殊召喚する。●このカードを墓地へ送る。その後、自分の墓地から「ブラック・マジシャン」または「ブラック・マジシャン・ガール」1体を選んで特殊召喚できる。
②:自分の手札・フィールドから魔法・罠カードを2枚まで墓地へ送って発動できる。墓地へ送った数だけ自分はデッキからドローする。

①の効果で《ウィッチクラフトマスター・ヴェール》や《ウィッチクラフト・ハイネ》を墓地へ送ってデッキ圧縮をしつつ、②の効果で手札の「ウィッチクラフト」魔法カードを墓地へ送ってドローに変換できます。あとは「ウィッチクラフト」モンスターを場に立ててエンドフェイズを迎えればコストにしたカードは戻ってくるため、実質的に《強欲な壺》を超える凶悪な性能を発揮してくれるでしょう。

レベル1であるため、《サクリファイス・アニマ》のリンク素材にもなります。どちらも《ウィッチクラフト・バイスマスター》の融合素材・効果発動に使えるため、序盤から終盤にかけて幅広く活躍してくれます。


《エフェクト・ヴェーラー》

《エフェクト・ヴェーラー》

【 チューナーモンスター 】
星 1 / 光 / 魔法使い族 / 攻0 / 守0

①:相手メインフェイズにこのカードを手札から墓地へ送り、相手フィールドの効果モンスター1体を対象として発動できる。その相手モンスターの効果をターン終了時まで無効にする。

手札誘発の世界では《灰流うらら》という絶対的エースが存在しますが、この【ウィッチクラフト】に限って言えば古参である《エフェクト・ヴェーラー》に軍配が上がります。というのも、このカードは魔法使い族であるため、融合モンスター《ウィッチクラフト・バイスマスター》の効果のトリガーになることができるのです。魔法カード《円融魔術》を採用するのであれば、効果を使った後のこちらを融合素材にしてバイスマスターを融合召喚できます。


《サウザンド・アイズ・サクリファイス》

《サウザンド・アイズ・サクリファイス》

【 融合モンスター 】 
星 1 / 闇 / 魔法使い族 / 攻0 / 守0 

「サクリファイス」+「千眼の邪教神」
①:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、このカード以外のフィールドのモンスターは表示形式を変更できず、攻撃できない。
②:1ターンに1度、相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。その相手モンスターを装備カード扱いとしてこのカードに装備する(1体のみ装備可能)。
③:このカードの攻撃力・守備力は、このカードの効果で装備したモンスターのそれぞれの数値になり、このカードが戦闘で破壊される場合、代わりに装備したそのモンスターを破壊する。

魔法カード《簡易融合》から出すモンスターとしての採用です。相手モンスターを装備する効果がどれだけ強力かは言うまでもないでしょう。①の効果で攻撃できないデメリットが付きますが、《ウィッチクラフト・バイスマスター》の融合素材にしたり、《サクリファイス・アニマ》のリンク素材にして更に相手モンスターを吸収したりと様々な使い道が残されています。


お試しデッキレシピ

【メインデッキ】
1 ウィッチクラフトゴーレム・アルル
1 ウィッチクラフトマスター・ヴェール
2 ウィッチクラフト・ハイネ
2 ウィッチクラフト・エーデル
3 ウィッチクラフト・シュミッタ
1 ウィッチクラフト・ピットレ
2 ウィッチクラフト・ポトリー
2 ウィッチクラフト・ジェニー
3 マジシャンズ・ソウルズ
2 エフェクト・ヴェーラー
3 ウィッチクラフト・デモンストレーション
3 ウィッチクラフト・クリエイション
2 ウィッチクラフト・サボタージュ
1 ウィッチクラフト・コラボレーション
1 ウィッチクラフト・ドレーピング
1 ウィッチクラフト・バイストリート
1 ウィッチクラフト・スクロール
2 魔術師の再演
1 魔術師の右手
1 簡易融合
1 ウィッチクラフト・マスターピース
2 ウィッチクラフト・パトローナス

【エクストラデッキ】
2 ウィッチクラフト・バイスマスター
1 サウザンド・アイズ・サクリファイス
1 ミレニアム・アイズ・サクリファイス
2 サクリファイス・アニマ
1 リンクリボー
1 神聖魔皇后セレーネ


おわりに

他のデッキとは一風違った回り方をする【ウィッチクラフト】はなかなか盤上のモンスターの数が増えにくい部分もありますが、個としての力が強いためその辺りの問題はあまり気になりません。融合モンスター《ウィッチクラフト・バイスマスター》の登場で序盤・中盤の安定感がグッと増したため、以前よりも格段に強くなった姿を見せてくれます。

前述したようにこのデッキは長期戦を得意としており、マストカウンターを《ウィッチクラフトマスター・ヴェール》等でしっかり仕留められれば、徐々にこちらへ勝利の流れを引き寄せることができます。他のデッキの知識があればそれだけ勝ちやすくもなるデッキで、デュエリストとしての知識・テクニックがプレイングにそのまま反映されるデッキとも言えるでしょう。

サポートの豊富な「魔法使い族」を主体としているため、他のカードの恩恵も受けやすいこのデッキは「ずっと長く使っていける」ものになると思われます。イラストも相まって非常に親しみやすい【ウィッチクラフト】、少々お値段は張りますが、使ってみてはいかがですか?


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