【遊戯王】ノーレアの面白カード考察vol.4 《エンジェル・トランペッター》
- By: Sirogane_sho(管理人)
- カテゴリー: ノーレア面白カード考察, 遊戯王
- Tags: エンジェル・トランペッター, ノーマルレア
![](https://incitebrain.com/wp-content/uploads/2019/08/真っ白.png)
目次
はじめに
2016年1月9日に発売した「シャイニング・ビクトリーズ」を覚えている人は多いだろう。何を隠そうあの有名なシンクロモンスター《クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン》が出たパックでもあり、《青眼の精霊龍》の登場で青眼が大幅に強化されたパックでもあるからだ。このパックには他にも《儀式の下準備》や《浮幽さくら》等有名なカードが収録されており、人気の高いテーマである【月光】もここから始まった。
さて、この弾で収録されたノーマルレアのカードと言えば、以前取り上げた《サイコロプス》がある。そちらは別記事で既に特集を組んでいる為そちらを見て欲しいが、今回取り上げるのは色々な意味でOCG界に革命を起こしたモンスター《エンジェル・トランペッター》だ。
![](https://incitebrain.com/wp-content/uploads/2019/08/card100031386_1.jpg)
《エンジェル・トランペッター》
【 チューナーモンスター 】
星 4 / 地 / 植物族 / 攻1900 / 守1600
天使の様な美しい花。絶えず侵入者を惑わす森を生み出し、聖なる獣たちが住まう森の最深部へ立ち入ることを許さない。
見ての通り、通常モンスターである。勿論特別な効果は持っていない。
しかしこのカードは見れば見る程に強力なカードであると分かるはずである。ノーマルレアのカードはその多くが「個性的な効果」「個性的なイラスト」「現実的ではない」といった特徴を持っているが、この《エンジェル・トランペッター》はそうではない。非常に多くのデッキで活躍できる可能性を持った優秀なカードなのだ。
レベル4・植物族・チューナー・通常モンスター。
非常に恵まれたステータスを持つこのカードの使い方を考察していこう。
面白い使い方を考える
通常モンスター、ということからまず考えられるのは《予想GUY》《レスキューラビット》の存在だろう。
![](https://incitebrain.com/wp-content/uploads/2019/08/card100021559_1.jpg)
《予想GUY》
【 通常魔法 】
①:自分フィールドにモンスターが存在しない場合に発動できる。デッキからレベル4以下の通常モンスター1体を特殊召喚する。
![](https://incitebrain.com/wp-content/uploads/2019/08/card100001814_1.jpg)
《レスキューラビット》
【 効果モンスター 】
星 4 / 地 / 獣族 / 攻300 / 守100
このカードはデッキから特殊召喚する事はできない。
自分フィールド上に表側表示で存在するこのカードをゲームから除外して発動する。自分のデッキからレベル4以下の同名通常モンスター2体を特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターはエンドフェイズ時に破壊される。「レスキューラビット」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
条件こそあれど、召喚権を使うことなくデッキから特殊召喚することができる。一度場に出してしまえばあとはその恵まれたステータスを生かして《アロマセラフィ-ジャスミン》のリンク素材に使用したりシンクロ召喚の素材にしたりできるだろう。また、地属性でもある為《ナチュル・ビースト》《ナチュル・パルキオン》のシンクロ素材にもなれる。
![](https://incitebrain.com/wp-content/uploads/2019/08/card100010894_1.jpg)
《ナチュル・ビースト》
【 シンクロモンスター 】
星 5 / 地 / 獣族 / 攻2200 / 守1700
地属性チューナー+チューナー以外の地属性モンスター1体以上
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、自分のデッキの上からカードを2枚墓地へ送る事で、魔法カードの発動を無効にし破壊する。
![](https://incitebrain.com/wp-content/uploads/2019/08/card100006833_1.jpg)
《ナチュル・パルキオン》
【 シンクロモンスター 】
星 6 / 地 / ドラゴン族 / 攻2500 / 守1800
地属性チューナー+チューナー以外の地属性モンスター1体以上
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、自分の墓地のカード2枚をゲームから除外する事で、罠カードの発動を無効にし破壊する。
場に出せば有用なカードではあるが、通常モンスターという点が使用を難しくする要因にもなっている。もしこのカードを存分に使うとなれば、このカードが「植物族」である点を最大限に生かす必要が出てくる。植物族サポートと言えば先ほど挙げた《アロマセラフィ-ローズマリー》の他にもレベル3モンスターの《ローンファイア・ブロッサム》やランク3モンスターの《メリアスの木霊》があるだろう。
![](https://incitebrain.com/wp-content/uploads/2019/08/card100014036_1.jpg)
《メリアスの木霊》
【 エクシーズモンスター 】
星 3 / 地 / 植物族 / 攻1700 / 守900
地属性レベル3モンスター×2
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除き、以下の効果から1つを選択して発動できる。
●デッキから植物族モンスター1体を墓地へ送る。
●自分の墓地から植物族モンスター1体を選択して表側守備表示で特殊召喚する。
第10期に入って【植物リンク】が環境で暴れたことで汎用カードの多くは制限を食らう結果となっている。では現在最も力を持っている植物族デッキは何か? それはおそらく――
![](https://incitebrain.com/wp-content/uploads/2019/08/card100022727_1.jpg)
《潤いの風》
【 永続罠 】
「潤いの風」の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:1000LPを払ってこの効果を発動できる。デッキから「アロマ」モンスター1体を手札に加える。
②:自分のLPが相手より少ない場合にこの効果を発動できる。自分は500LP回復する。
【アロマ】だ。
最近になって《アロマージ-ローリエ》《アロマージ-マジョラム》《恵みの風》等優秀な新規カードを貰った彼女たちは、汎用の植物族モンスターを失った現在でさえも満足のいく展開を見せてくれる。また、このデッキに入る《アロマージ-カナンガ》はレベル3の地属性であるため《メリアスの木霊》のエクシーズ素材として十分に機能するだろう。
そしてこのカードを活用するうえで意識したいのは《ダイガスタ・エメラル》。このカードは効果を持たないカードである為あちらの効果で墓地から特殊召喚することができる。とはいえ、墓地に蘇生対象となれるモンスターが存在する場合にしかこの効果は発動できない為、これらを実際に使うのはデュエル中盤となる。
![](https://incitebrain.com/wp-content/uploads/2019/08/card100065390_1.jpg)
《ダイガスタ・エメラル》
【 エクシーズモンスター 】
星 4 / 風 / 岩石族 / 攻1800 / 守800
レベル4モンスター×2
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除き、以下の効果から1つを選択して発動する事ができる。
●自分の墓地に存在するモンスター3体を選択し、デッキに加えてシャッフルする。その後、自分のデッキからカードを1枚ドローする。
●自分の墓地に存在する効果モンスター以外のモンスター1体を選択して特殊召喚する。
また、このカードから見てみればまた別のデッキでも採用できる。
![](https://incitebrain.com/wp-content/uploads/2019/08/card100018859_1.jpg)
《ナチュルの神星樹》
【 永続罠 】
「ナチュルの神星樹」の①②の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
①:自分フィールドの昆虫族・地属性モンスター1体をリリースして発動できる。デッキからレベル4以下の植物族・地属性モンスター1体を特殊召喚する。
②:自分フィールドの植物族・地属性モンスター1体をリリースして発動できる。デッキからレベル4以下の昆虫族・地属性モンスター1体を特殊召喚する。
③:このカードが墓地へ送られた場合に発動する。デッキから「ナチュルの神星樹」以外の「ナチュル」カード1枚を手札に加える。
植物族と昆虫族が共存しているテーマとして有名なのはやはり【蟲惑魔】だろう。あちらも地属性・レベル4モンスターでデッキを組んでいる為《エンジェル・トランペッター》も無理なく扱うことができる。《フレシアの蟲惑魔》のエクシーズ素材になれるのは勿論、先程挙げた《ダイガスタ・エメラル》で蘇生できれば《ナチュルの神星樹》を使うことでデッキから《アトラの蟲惑魔》《トリオンの蟲惑魔》《ランカの蟲惑魔》を間接的にリクルートすることができる。
何はともあれ、性能としては悪くない。
今後化けることがありうるだけのステータスは十分に持ち合わせている。
まとめ
通常モンスターのチューナーモンスター、というと他にも《チューン・ウォリアー》などを想像するだろうが、レベル4でのバニラチューナーはこのカードが初めてだった。現在は《ライブラの魔法秤》というペンデュラムのバニラチューナーもいるためレベル4唯一というわけではないが、あちらとは様々な部分で差別化ができる。
純粋な通常モンスターとしては久し振りに登場した《エンジェル・トランペッター》は前述したとおりの恵まれたステータスを持って収録された。植物族は規制によって大きく後退してしまったが、また何らかの機会に「弾けて」その力を示してくれるに違いない。その時にこのカードの姿があっても何もおかしくはないのだ。
効果を持たずともカード全体から資質は溢れんばかり―― 《エンジェル・トランペッター》は使い手によって多くの景色を見せてくれることだろう。
コメントはまだありません