【遊戯王】各召喚法の代表的デッキ・サポートカード紹介:シンクロ編
- By: Sirogane_sho(管理人)
- カテゴリー: デッキ構築&プレイングサポート, 初心者向け解説, 遊戯王
- Tags: アクセルシンクロ, シンクロ召喚

目次
はじめに:シンクロ召喚について
「遊戯王5D’s」より導入された召喚法である「シンクロ召喚」は新たな風を遊戯王へもたらすことになります。モンスターの中にも「チューナー」と呼ばれるものが生まれ、当時様々な環境の変化を起こしながら【BF】を筆頭に一時代を築き上げてきました。数あるシンクロモンスターの中でも《氷結界の龍 トリシューラ》が強力なシンクロモンスターとして印象深い人も多いのではないでしょうか。
シンクロ召喚は主に以下の手段で行われます。
「チューナー」+「チューナー以外のモンスター」→「シンクロモンスター(レベルは召喚元のモンスターの合計)」
エクシーズ召喚が全盛期を迎えてからは鳴りを潜めていましたが、融合召喚と同じくこちらも第9期を境に蓄えていた力を爆発させました。自分ターンの展開だけでなく相手ターン中でのシンクロ召喚も安定するようになり、強力な制圧効果を持つ《クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン》や《DDD呪血王サイフリート》といったモンスターが環境に上り詰めました。
第10期でも《水晶機巧-ハリファイバー》を筆頭に様々なサポートカードが生まれ続けています。一度回せば癖になる、そんなシンクロ召喚の概要を記事にまとめました。シンクロ召喚を初めて扱う方は是非とも参考にしてみてくださいね。
代表的デッキ
【BF】

《黒い旋風》
【永続魔法】
自分フィールド上に「BF」と名のついたモンスターが召喚された時、自分のデッキからそのモンスターの攻撃力より低い攻撃力を持つ「BF」と名のついたモンスター1体を手札に加える事ができる。
シンクロ召喚、と聞いてまずこのデッキを想起されるかたも少なくはないと思います。アニメ「遊戯王5D’s」でクロウ・ホーガンが使用していたこのデッキはその驚異的な展開力からOCG環境でも大会で大活躍しました。場に「BF」が居れば手札から出てくる、というほとんど共通のモンスター効果は当時としてはかなりの脅威だったのです。
とはいえ、昔話だけで終わるわけにはいきません。クロウがアニメ「遊戯王ARC-Ⅴ」にて登場したこともあり、第9期で「A-BF」という新たなシンクロモンスターやメインデッキのモンスターを獲得したことで強化されました。レジェンドデュエリスト編3で《BF-フルアーマード・ウィング》といった強力な新規も獲得しており、大会級のデッキではないものの現代でもその勢いが衰えることはありません。
【アンデシンクロ】

《不知火の隠者》
【効果モンスター】
星 4 / 炎 / アンデット族 / 攻500 / 守0
「不知火の隠者」の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:自分フィールドのアンデット族モンスター1体をリリースして発動できる。デッキから守備力0のアンデット族チューナー1体を特殊召喚する。
②:このカードが除外された場合、「不知火の隠者」以外の除外されている自分の「不知火」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。この効果の発動時にフィールドに「不知火流 転生の陣」が存在する場合、この効果の対象を2体にできる。
昔からアンデット族は「アンデット族全体」をサポートするカードが多い傾向にありました。そのため現代でも昔のカードを使う機会は多く、最近刷られた新規でもその空気はしっかり引き継いでいます。長年の積み重ねが功を奏したのか、第9期で「不知火」カードが登場したことにより【アンデシンクロ】が大躍進を遂げました。
汎用的な蘇生効果を持つ《馬頭鬼》や《ゾンビ・マスター》。強力な墓地肥やし効果を持つ《牛頭鬼》と《ユニゾンビ》。サーチに長けた《ゴブリンゾンビ》に《グローアップ・ブルーム》、デッキからのリクルートを担う《不知火の隠者》。それら全てが歯車のように噛み合います。自分でデッキを組み上げたい、というビルダー寄りの思想を持ったプレイヤーには非常にお勧めできるデッキです。
【SR】

《SRベイゴマックス》
(制限カード) 【効果モンスター】
星 3 / 風 / 機械族 / 攻1200 / 守600
「SRベイゴマックス」の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:自分フィールドにモンスターが存在しない場合、このカードは手札から特殊召喚できる。
②:このカードが召喚・特殊召喚に成功した時に発動できる。デッキから「SRベイゴマックス」以外の「スピードロイド」モンスター1体を手札に加える。
アニメ「遊戯王ARC-Ⅴ」で登場したユーゴが使用したこのデッキは《SRベイゴマックス》の汎用性の高さからすぐさま大会環境に顔を出すようになりました。現在でも主要カードに規制が入っているほどにその実力は凄まじく、規制が入っているとは言っても後続のサポートカードに優秀なものが多いためデッキとしてはしっかり成り立ちます。
元々は《クリアウィング・シンクロ・ドラゴン》や《クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン》をエースモンスターにしていたこのテーマですが、《HSRカイドレイク》の登場によって遂にエースモンスターも「SR」で統一できるようになりました。専用リンクモンスターの登場で展開速度も上がっています。シンクロ召喚の全てをこのデッキで学べる、遊び尽くせると言っても過言ではありません。
【クリストロン】

《水晶機巧-クオンダム》
【シンクロ・チューナーモンスター】
星 4 / 水 / 機械族 / 攻1800 / 守2000
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
①:相手のメインフェイズ及びバトルフェイズに発動できる。このカードを含む自分フィールドのモンスターをS素材としてS召喚する。
②:S召喚したこのカードが戦闘・効果で破壊された場合、Sモンスター以外の自分の墓地の「クリストロン」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。
第9期に登場したこのデッキはアクセルシンクロ、いわゆる「相手ターン中にシンクロ召喚を行う」ことを得意とします。カテゴリのシンクロモンスターにはシンクロ召喚時に強力な効果を発揮できるものが存在し、それを相手ターン中に繰り出すことで大ダメージを叩きだすのが目的です。手札・墓地・除外されているカードを自在に操ってシンクロ召喚を決めるのは簡単ではありませんが、どこか麻薬のような爽快感を感じられます。
リンクモンスター《水晶機巧-ハリファイバー》はシンクロ召喚を扱う様々なデッキで活用される汎用カードですが、その本家本元であるこの【クリストロン】でその力を十二分に発揮することが可能となりますね。是非とも相手ターン中に思う存分動き回ってやりましょう。
代表的サポートカード
《水晶機巧-ハリファイバー》

《水晶機巧-ハリファイバー》
(制限カード) 【リンクモンスター】
星 2 / 水 / 機械族 / 攻1500 /
チューナー1体以上を含むモンスター2体
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードがリンク召喚に成功した場合に発動できる。手札・デッキからレベル3以下のチューナー1体を守備表示で特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターは、このターン効果を発動できない。
②:相手のメインフェイズ及びバトルフェイズにフィールドのこのカードを除外して発動できる。EXデッキからSモンスターのチューナー1体をS召喚扱いで特殊召喚する。
【LINK-2:左下/右下】
先程紹介した「クリストロン」カテゴリに属するカードですが、シンクロ召喚を扱うデッキ全体、ひいてはチューナーを持つ多くのカテゴリデッキの救世主となり得ます。「チューナー」と「チューナー以外のモンスター」を用意するだけでデッキからレベル3以下のチューナーを何でも引っ張り出せるため、テーマデッキからコンボデッキ、大会で活躍する環境デッキまで幅広く愛されている1枚となっていますね。
《テセウスの魔棲物》

《テセウスの魔棲物》
【融合・チューナー】
星 5 / 水 / アンデット族 / 攻2200 / 守1800
チューナー×2
一見すると融合モンスターですが、このカードの最大の特徴は《簡易融合》に対応している事です。《簡易融合》はライフを1000払うことでエクストラデッキからレベル5以下の融合モンスターを融合召喚扱いで特殊召喚できる通常魔法で、あれで簡単に出せることから《水晶機巧-ハリファイバー》のリンク召喚やレベル6以上のシンクロ召喚を自在に行うことができます。
《チューナーズ・ハイ》

《チューナーズ・ハイ》
【通常魔法】
①:手札からモンスター1体を捨てて発動できる。そのモンスターと同じ種族・属性でレベルが1つ高いチューナー1体をデッキから特殊召喚する。
ある程度デッキの構築でこのカードを意識すると、狙ったチューナーをデッキから特殊召喚することができるようになります。勿論これで有用な墓地効果を持つモンスターを墓地へ送ることができればアドバンテージを得られるでしょう。手札事故のデメリットもありますが、それでも召喚権を使わずにチューナーを展開できるのは魅力的です。
まとめ:一つ一つ組み立てていくイメージ
シンクロ召喚はその性質上、ひとつシンクロ召喚した後に続けてもう一度シンクロ召喚する、という動きが戦術に組み込みやすくなっています。この記事で紹介した【BF】や【SR】といったデッキは「中継点」となるシンクロモンスターも少なくなく、そういったカードを駆使しながらパズルを組んでいくようにカードを展開します。
また、シンクロ召喚全体をサポートするカードで現代でも通用するものは限られてきますが、シンクロ召喚を扱うデッキはそのカテゴリ内でのカードのシナジーが強力な場合があります。それらの効果を活用しながら、時には他カテゴリのギミックを借りつつも自己実現を目指せるため、ビルダータイプの人にはピッタリの召喚法ですね。
最後に一つ。他のデッキとのコンボを考える際、レベル調整の為にシンクロ召喚が下準備として行われる場合もあります。つまり、様々なシンクロモンスターに触れると言うことはそこから派生する多くのコンボの原点を学ぶことに繋がるわけです。遊戯王の世界の深淵を覗くために、まずはこのシンクロ召喚を深めてみてはどうでしょうか?
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