【遊戯王】黒魔導よ永遠なれ「ブラック・マジシャン」デッキ紹介
- By: Sirogane_sho(管理人)
- カテゴリー: デッキ紹介, 遊戯王
- Tags: ブラック・マジシャン, ブラック・マジシャン・ガール, 武藤遊戯, 遊戯王デュエルモンスターズ, 闇属性, 闇遊戯, 魔法使い族
「デュエリストパック-レジェンドデュエリスト編6」特集
武藤遊戯:【ブラック・マジシャン】はここ
遊城十代:【融合HERO】はこちら
不動遊星:【シンクロ召喚】はこちら
九十九遊馬:【オノマトピア】はこちら
榊遊矢:【EM魔術師オッドアイズ】はこちら
目次
はじめに
2019年11月9日に発売される「デュエリストパック-レジェンドデュエリスト編6-」では歴代主人公の使用したテーマが強化されることになりました。まず一番最初に紹介するのは初代「遊戯王」の主人公を務めた武藤遊戯が使用した【ブラック・マジシャン】。特に、作中で師弟関係にあった《ブラック・マジシャン》《ブラック・マジシャン・ガール》の2人を同時採用することが新しいカードでは意識されています。
この《ブラック・マジシャン》のサポートカードは《千本ナイフ》を筆頭とし、長い遊戯王の歴史の中で数を増やしてきました。遊戯王の顔とも言えるモンスターでもあることから事あるごとにサポートカードは刷られ、デッキの中でできることも非常に多くなりました。
今回の記事では「《ブラック・マジシャン・ガール》と併用する構築」を紹介しますが、前述の通り、出来ることが多いことから様々な型が存在します。派生形については後に軽く触れていきましょう。最上級魔術師の名にふさわしいトリッキーな戦術をお楽しみあれ。
デッキコンセプト紹介
【ブラック・マジシャン】はそのデッキ名の通り、通常モンスターである《ブラック・マジシャン》を軸に据えたデッキとなっています。これ自体は何の効果も持たない魔法使い族モンスターですが、豊富なサポートカードを駆使して相手を翻弄しながら戦うのがこのデッキのコンセプトとなり、また、今回は《ブラック・マジシャン・ガール》も併せて使用します。
《ブラック・マジシャン》
【通常モンスター】
星 7 / 闇 / 魔法使い族 / 攻2500 / 守2100
魔法使いとしては、攻撃力・守備力ともに最高クラス。
《ブラック・マジシャン・ガール》
【効果モンスター】
星 6 / 闇 / 魔法使い族 / 攻2000 / 守1700
自分と相手の墓地にある「ブラック・マジシャン」と「マジシャン・オブ・ブラックカオス」の数だけ、攻撃力が300ポイントアップする。
ご覧の通り、長い歴史を感じるデッキでもありますね。
サポートカードの例を挙げると、相手モンスターを1体破壊する魔法カード《千本ナイフ》や相手の魔法・罠カードを全て破壊する《黒・魔・導》、両者をデッキから加えつつ《ブラック・マジシャン》の特殊召喚も行う永続罠の《永遠の魂》などが存在し、最近では「ブラック・マジシャン」の名が記されたカードをデッキから加える《マジシャンズ・ロッド》《黒の魔導陣》といったカードも登場しました。
《千本ナイフ》
【通常魔法】
自分のフィールド上に表側表示の「ブラック・マジシャン」が存在する時のみ使用可能。相手モンスター1体を破壊する。
《黒・魔・導》
【通常魔法】
「ブラック・マジシャン」が自分フィールド上に表側表示で存在している時のみ発動する事ができる。相手フィールド上の魔法・罠カードを全て破壊する。
また、この《ブラック・マジシャン》を意識した様々な融合モンスター・エクシーズモンスターも生まれています。古くから存在する融合モンスターには《超魔導剣士-ブラック・パラディン》が存在し、他にも《呪符竜》や《超魔導騎士-ブラック・キャバルリー》といったものも登場しました。エクシーズモンスターでは《幻想の黒魔導師》《虚空の黒魔導師》の2体がこのデッキを強力に支えてくれます。
メインデッキ・エクストラデッキ共に溢れるサポートカードを駆使しながら流れをこちらに引き寄せましょう。「マジシャン」の名に相応しいデュエルを行う時です。
主な「ブラック・マジシャン」関連カード紹介
《ブラック・マジシャン》をサポートするカードは非常に多くの種類がある為、その中でも比較的使われやすいものをピックアップしています。魔法使い族モンスターを汎用的にサポートするカードについては後述の「カテゴリ外カード紹介」で扱いますよ。
メインデッキのモンスターカード
《マジシャンズ・ソウルズ》
《マジシャンズ・ソウルズ》
【効果モンスター】
星1/闇属性/魔法使い族/攻 0/守 0
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが手札にある場合、デッキからレベル6以上の魔法使い族モンスター1体を墓地へ送り、以下の効果から1つを選択して発動できる。
●このカードを特殊召喚する。
●このカードを墓地へ送る。
その後、自分の墓地から「ブラック・マジシャン」または「ブラック・マジシャン・ガール」1体を選んで特殊召喚できる。
(2):自分の手札・フィールドから魔法・罠カードを2枚まで墓地へ送って発動できる。墓地へ送った数だけ自分はデッキからドローする。
手札で発動する(1)の効果でデッキからレベル6以上の魔法使い族を墓地へ落としながら、さらに墓地の《ブラック・マジシャン》《ブラック・マジシャン・ガール》を特殊召喚できるため、その2枚のどちらかであれば実質的なデッキからのリクルートをすることができます。墓地から特殊召喚をしない場合でも手札から特殊召喚できるため《リンクリボー》《見習い魔嬢》のリンク素材になれたりと無駄はありません。
《マジシャンズ・ロッド》
《マジシャンズ・ロッド》
【効果モンスター】
星 3 / 闇 / 魔法使い族 / 攻1600 / 守100
「マジシャンズ・ロッド」の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードが召喚に成功した時に発動できる。「ブラック・マジシャン」のカード名が記された魔法・罠カード1枚をデッキから手札に加える。
②:このカードが墓地に存在する状態で、自分が相手ターンに魔法・罠カードの効果を発動した場合、自分フィールドの魔法使い族モンスター1体をリリースして発動できる。墓地のこのカードを手札に加える。
召喚に成功した時に《ブラック・マジシャン》のカード名が記されている魔法・罠カード1枚をデッキから手札に加えることができます。しかし「カード名」を参照する為「「ブラック・マジシャン」モンスター」のようなカテゴリのみを記したカードは手札に加えることができません。該当するカードには《ティマイオスの眼》が存在するため、このカードを使用する場合は気を付けましょう。
《マジシャンズ・ローブ》
《マジシャンズ・ローブ》
【効果モンスター】
星 2 / 闇 / 魔法使い族 / 攻700 / 守2000
「マジシャンズ・ローブ」の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:相手ターンに手札から魔法・罠カード1枚を捨てて発動できる。デッキから「ブラック・マジシャン」1体を特殊召喚する。
②:このカードが墓地に存在する状態で、相手ターンに自分が魔法・罠カードの効果を発動した場合に発動できる。このカードを墓地から特殊召喚する。この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。
相手ターンに《ブラック・マジシャン》を特殊召喚する効果は後述する《黒の魔導陣》と組み合わせることで効いてきますし、さらに、場に《ブラック・マジシャン》が存在することが条件となる魔法・罠カードの発動を補助します。
《マジシャン・オブ・ブラック・イリュージョン》
《マジシャン・オブ・ブラック・イリュージョン》
【効果モンスター】
星 7 / 闇 / 魔法使い族 / 攻2100 / 守2500
「マジシャン・オブ・ブラック・イリュージョン」の①③の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:自分が相手ターンに魔法・罠カードの効果を発動した場合に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。
②:このカードはモンスターゾーンに存在する限り、カード名を「ブラック・マジシャン」として扱う。
③:このカードがフィールドに表側表示で存在する限り1度だけ、自分が魔法・罠カードの効果を発動した場合に自分の墓地の「ブラック・マジシャン」1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。
相手ターン中に魔法・罠カードを発動することで手札から特殊召喚できるこのカードは、このカードが場に出ている相手ターンに魔法・罠カードを発動することで墓地の《ブラック・マジシャン》を蘇生させることが出来ます。大きくアドバンテージを取りに行く効果ではありませんが、自身が「ブラック・マジシャン」の名を得ることで派生モンスターの使い勝手を良くしたり、魔法使い族のランク7エクシーズモンスターのエクシーズ素材になったりと、このデッキでは幅広い活躍を見せてくれます。
《幻想の見習い魔導師》
《幻想の見習い魔導師》
【効果モンスター】
星 6 / 闇 / 魔法使い族 / 攻2000 / 守1700
①:このカードは手札を1枚捨てて、手札から特殊召喚できる。
②:このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。デッキから「ブラック・マジシャン」1体を手札に加える。
③:このカード以外の自分の魔法使い族・闇属性モンスターが相手モンスターと戦闘を行うダメージ計算時、手札・フィールドのこのカードを墓地へ送って発動できる。その自分のモンスターの攻撃力・守備力はそのダメージ計算時のみ2000アップする。
手札から容易に特殊召喚できるこのカードは召喚・特殊召喚時に《ブラック・マジシャン》をサーチできるだけでなく、手札に留まったままでもコンバットトリックで大きな活躍を見せてくれます。また、条件の厳しい魔法使い族ランク6エクシーズモンスターになれることから、間接的に《幻想の黒魔導師》のエクシーズ召喚を補佐することもできますね。
《マジシャン・オブ・カオス》
《マジシャン・オブ・カオス》
【儀式モンスター】
星 7 / 闇 / 魔法使い族 / 攻2500 / 守2100
「カオス・フォーム」により降臨。
①:このカードのカード名は、フィールド・墓地に存在する限り「ブラック・マジシャン」として扱う。
②:1ターンに1度、魔法・罠カードの効果が発動した時、フィールドのカード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊する。
③:儀式召喚したこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。手札から「マジシャン・オブ・カオス」以外の「カオス」儀式モンスター1体を召喚条件を無視して特殊召喚する。
儀式召喚は今までの【ブラック・マジシャン】においては特化構築を組む必要がありましたが、今回《黒魔術の秘儀》が新しく登場したことで今までの構築に大分混ぜやすくなりました。①でサポートを受けられ、②で能動的な破壊を行えるこのカードはこれだけでも強力ですが、もう1枚の儀式モンスター《マジシャン・オブ・ブラック・カオスMAX》も併用して儀式色を強めることでカードのポテンシャルを最大まで引き出すことが出来ます。
魔法カード
《黒の魔導陣》
《黒の魔導陣》
【永続魔法】
「黒の魔導陣」の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードの発動時の効果処理として、自分のデッキの上からカードを3枚確認する。その中に、「ブラック・マジシャン」のカード名が記された魔法・罠カードまたは「ブラック・マジシャン」があった場合、その1枚を相手に見せて手札に加える事ができる。残りのカードは好きな順番でデッキの上に戻す。
②:自分フィールドに「ブラック・マジシャン」が召喚・特殊召喚された場合、相手フィールドのカード1枚を対象として発動できる。そのカードを除外する。
魔法使い族をサポートするカードは色々とありますが、その中でも《ブラック・マジシャン》をサポートするカードが強いと言われるのはひとえにこのカードの存在があります。発動時にこのカードでデッキトップ3枚の中からサポートの魔法・罠カードを手札に加えることが出来るため、是非ともデッキに3枚積んでおきたいカード。②の除外効果も強烈で、《死者蘇生》をはじめとした蘇生札が除外カードに化ける他、《マジシャンズ・ローブ》《マジシャン・オブ・ブラック・イリュージョン》がその真の力を発揮します。
相変わらず《ティマイオスの眼》を手札に加えられないことは確認しておきたいところ。これは《マジシャンズ・ロッド》のところで説明した通りです。
《イリュージョン・マジック》
《イリュージョン・マジック》
【速攻魔法】
「イリュージョン・マジック」は1ターンに1枚しか発動できない。
①:自分フィールドの魔法使い族モンスター1体をリリースして発動できる。自分のデッキ・墓地から「ブラック・マジシャン」を2体まで選んで手札に加える。
フィールドの魔法使い族モンスターを《ブラック・マジシャン》2体にすることができます。これだけだと盤面では何もアドバンテージが取れていませんが、後述する罠カード《永遠の魂》《マジシャンズ・ナビゲート》の存在があることから間接的なデッキリクルートの役割を期待することが出来ます。もちろん、イラストのようにサクリファイス・エスケープとして利用しても良いでしょう。
《黒魔術の継承》
《黒魔術の継承》
【速攻魔法】
「黒魔術の継承」は1ターンに1枚しか発動できない。
①:自分の墓地から魔法カード2枚を除外して発動できる。「黒魔術の継承」以外の、「ブラック・マジシャン」のカード名または「ブラック・マジシャン・ガール」のカード名が記された魔法・罠カード1枚をデッキから手札に加える。
墓地の魔法カード2枚を《ブラック・マジシャン》《ブラック・マジシャン》両者のサポートカードへ変換することが出来ます。このデッキであれば墓地に魔法カードを溜めることは難しくないため発動には困りません。
《師弟の絆》
《師弟の絆》
【通常魔法】
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
①:自分フィールドに「ブラック・マジシャン」が存在する場合に発動できる。自分の手札・デッキ・墓地から「ブラック・マジシャン・ガール」1体を選んで特殊召喚する。その後、デッキから「黒・魔・導」「黒・魔・導・爆・裂・破」「黒・爆・裂・破・魔・導」「黒・魔・導・連・弾」のいずれか1枚を選んで自分の魔法&罠ゾーンにセットできる。
自分フィールドに《ブラック・マジシャン》が存在する場合に《ブラック・マジシャン・ガール》を特殊召喚することが出来ます。そのついでにデッキから必殺技の魔法カードをセットできるため、速攻魔法である《黒・爆・裂・波・魔・導》を除いてすぐさま発動することが出来るようになりました。このカードを起点に一発逆転へ繋げたいですね。
《ティマイオスの眼》
《ティマイオスの眼》
【通常魔法】
このカードのカード名はルール上「伝説の竜 ティマイオス」としても扱う。
「ティマイオスの眼」は1ターンに1枚しか発動できない。
①:自分フィールドの「ブラック・マジシャン」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを融合素材として墓地へ送り、そのカード名が融合素材として記されている融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。
本来、融合召喚するには《ブラック・マジシャン》や《ブラック・マジシャン・ガール》の他に何かモンスターを用意する必要がありますが、このカードはフィールドの「ブラック・マジシャン」モンスターをリリースすることで、そのもう片方の素材を揃えなくとも融合召喚が可能となります。ややこしい書き方でサーチカードには対応していませんが、融合をメインに扱うのであれば心強い1枚になってくれるはずです。
《黒魔術の秘儀》
《黒魔術の秘儀》
【速攻魔法】
(1):以下の効果から1つを選択して発動できる。
●融合モンスターカードによって決められた、「ブラック・マジシャン」または「ブラック・マジシャン・ガール」を含む融合素材モンスターを自分の手札・フィールドから墓地へ送り、その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。
●レベルの合計が儀式召喚するモンスターのレベル以上になるように、「ブラック・マジシャン」または「ブラック・マジシャン・ガール」を含む自分の手札・フィールドのモンスターをリリースし、手札から儀式モンスター1体を儀式召喚する。
《ブラック・マジシャン》《ブラック・マジシャン・ガール》で融合・儀式をする場合はこれ1枚を入れるだけで事足りるようになりました。今までは《カオス・フォーム》等の儀式魔法や「融合」等のカードが必要でしたが、それをこれ1枚でどちらも選べるようになったのはデッキにおいて意義あることです。融合素材を揃えるのに少し苦労はしますが、今までと比べれば大した問題ではないでしょう。
《魂のしもべ》
《魂のしもべ》
【 速攻魔法 】
このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:自分の手札・デッキ・墓地から、「魂のしもべ」以外の「ブラック・マジシャン」のカード名または「ブラック・マジシャン・ガール」のカード名が記されたカード、「ブラック・マジシャン」の内、いずれか1枚を選んでデッキの一番上に置く。
②:自分メインフェイズに墓地のこのカードを除外して発動できる。お互いのフィールド・墓地の、「守護神官」モンスター、「ブラック・マジシャン」、「ブラック・マジシャン・ガール」の種類の数だけ自分はデッキからドローする。
なんてものが来てくれたんですか。
①の効果は《守護神官マハード》の効果発動を補助するものになりますが、それ以上に《真実の名》から《オシリスの天空竜》を特殊召喚することが可能となったのです。遊戯デッキのエースモンスターと言えば《ブラック・マジシャン》の印象も強いですが、オシリスを同じデッキに入れられるというだけでも大満足の一枚です。勿論普通に使ってもめちゃくちゃ強いです。なんでそんなにドローできるの。
罠カード
《永遠の魂》
《永遠の魂》
【永続罠】
「永遠の魂」の①の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:以下から1つを選択してこの効果を発動できる。
●自分の手札・墓地から「ブラック・マジシャン」1体を選んで特殊召喚する。
●デッキから「黒・魔・導」または「千本ナイフ」1枚を手札に加える。
②:このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、自分のモンスターゾーンの「ブラック・マジシャン」は相手の効果を受けない。
③:表側表示のこのカードがフィールドから離れた場合に発動する。自分フィールドのモンスターを全て破壊する。
【ブラック・マジシャン】と言えば……で頭に思い浮かぶのはおそらくこのカードか《黒の魔導陣》のどちらかでしょう。手札・墓地からの《ブラック・マジシャン》の特殊召喚効果、デッキからの《黒・魔・導》《千本ナイフ》のサーチはそれくらいに強力ですが、現在は《マジシャンズ・ナビゲート》という選択肢も増えているためあちらと採用枚数を検討する必要があります。特に③のデメリット効果は分かっていても辛いので、魔法罠に破壊耐性を与える融合モンスター《竜騎士ブラック・マジシャン》を並べるなど対策は必須です。
《マジシャンズ・ナビゲート》
《マジシャンズ・ナビゲート》
【通常罠】
①:手札から「ブラック・マジシャン」1体を特殊召喚する。その後、デッキからレベル7以下の魔法使い族・闇属性モンスター1体を特殊召喚する。
②:自分フィールドに「ブラック・マジシャン」が存在する場合、墓地のこのカードを除外し、相手フィールドの表側表示の魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。そのカードの効果をターン終了時まで無効にする。この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。
手札から《ブラック・マジシャン》を特殊召喚するついでにデッキからレベル7以下の魔法使い族・闇属性モンスターを特殊召喚します。同じレベル7モンスターを特殊召喚してランク7のエクシーズ召喚へ繋げても良いですし、《ブラック・マジシャン・ガール》を特殊召喚しても悪くないでしょう。《ブラック・マジシャン》を手札に揃える方法はそこそこ豊富であるためカードの発動も難しくはありません。
そして強烈なのが②の効果。自分フィールドに《ブラック・マジシャン》が存在する場合、相手の操る魔法・罠カードを実質的に無効化することができます。デッキでは数少ない相手への干渉札にもなるため、セットから発動するだけでなく能動的に墓地へ送ることも考えていきたいものです。
《マジシャンズ・コンビネーション》
《マジシャンズ・コンビネーション》
【永続罠】
(1):1ターンに1度、魔法・罠・モンスターの効果が発動した時、自分フィールドの、「ブラック・マジシャン」または「ブラック・マジシャン・ガール」1体をリリースして発動できる。リリースしたモンスターとはカード名が異なる「ブラック・マジシャン」または「ブラック・マジシャン・ガール」1体を、自分の手札・墓地から選んで特殊召喚し、その発動した効果を無効にする。
(2):魔法&罠ゾーンの表側表示のこのカードが墓地へ送られた場合に発動できる。フィールドのカード1枚を選んで破壊する。
少しややこしいですが、
①魔法・罠・モンスターの効果が発動した時
②《ブラック・マジシャン》か《ブラック・マジシャン・ガール》のどちらかをリリースすると
③もう片方が手札・墓地から特殊召喚されてその効果を無効にする
という流れです。《マジシャンズ・ナビゲート》に続く妨害札ですね。
(2)の効果はこちらで能動的に発動させることもできます。
例えば、同じく新規の《マジシャンズ・ソウルズ》を利用することでそれは可能となります。
エクストラデッキのモンスターカード
《幻想の黒魔導師》
《幻想の黒魔導師》
【エクシーズモンスター】
星 7 / 闇 / 魔法使い族 / 攻2500 / 守2100
レベル7モンスター×2
このカードは自分フィールド上の魔法使い族・ランク6のエクシーズモンスターの上にこのカードを重ねてエクシーズ召喚する事もできる。
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。手札・デッキから魔法使い族の通常モンスター1体を特殊召喚する。
また、魔法使い族の通常モンスターの攻撃宣言時、相手フィールド上のカード1枚を選択して発動できる。選択したカードをゲームから除外する。「幻想の黒魔導師」のこの効果は1ターンに1度しか使用できない。
素材を一つ取り除くことで手札・デッキから魔法使い族の通常モンスターを特殊召喚することができ、また、魔法使い族の通常モンスターの攻撃宣言時に相手フィールドのカードを1枚除外することができます。ランク7の中でも出しにくい分効果は強力で、《黒の魔導陣》の除外効果も合わせれば1ターンに2枚のカードを除外することが出来ますね。
《虚空の黒魔導師》
《虚空の黒魔導師》
【エクシーズモンスター】
星 7 / 闇 / 魔法使い族 / 攻2300 / 守2800
魔法使い族レベル7モンスター×2
①:X素材を持ったこのカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分は相手ターンに速攻魔法カード及び罠カードを手札から発動できる。その発動の際にこのカードのX素材を1つ取り除く。
②:X召喚したこのカードが、相手の効果で墓地へ送られた場合、または戦闘で破壊され墓地へ送られた場合に発動できる。手札・デッキから魔法使い族・闇属性モンスター1体を特殊召喚する。その後、フィールドのカード1枚を選んで破壊できる。
守りに特化したこのカードは、素材を取り除きながら相手ターンに手札から速攻魔法・罠カードの発動を可能にすることでよりトリッキーなデュエル進行が行えるようになります。ただし「壊獣」等でこのカードが剥がされてしまったらそれらは手札で腐ってしまう為、あくまで「手札からも打てる」感覚でいた方が良いでしょう。相手によって墓地へ送られてもデッキから魔法使い族・闇属性モンスターのリクルートを行ってくれます。
《マジマジ☆マジシャンギャル》
《マジマジ☆マジシャンギャル》
【エクシーズモンスター】
星 6 / 闇 / 魔法使い族 / 攻2400 / 守2000
魔法使い族レベル6モンスター×2
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除き、手札を1枚ゲームから除外して以下の効果から1つを選択して発動できる。
●相手フィールド上のモンスター1体を選択し、このターンのエンドフェイズ時までコントロールを得る。
●相手の墓地のモンスター1体を選択し、自分フィールド上に特殊召喚する。
魔法使い族レベル6モンスターである《ブラック・マジシャン・ガール》《幻想の黒魔導師》を用いることでエクシーズ召喚ができるこのカードは、手札を1枚除外することで相手もフィールド・墓地のモンスターのコントロールを得ることができます。この効果だけでも強力ですが、先述した《幻想の黒魔導師》はこのカードの上に重ねてエクシーズ召喚できるため、あちらの足掛かりとしても大変優秀なカードです。
《竜騎士ブラック・マジシャン》
《竜騎士ブラック・マジシャン》
【融合モンスター】
星 8 / 闇 / ドラゴン族 / 攻3000 / 守2500
「ブラック・マジシャン」+ドラゴン族モンスター
①:このカードのカード名は、フィールド・墓地に存在する限り「ブラック・マジシャン」として扱う。
②:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分フィールドの魔法・罠カードは相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。
このデッキにおける最大の懸念事項である《永遠の魂》のデメリット効果をこれ1枚でカバーすることができる他、維持することがアドに繋がりやすい《黒の魔導陣》を破壊から守ることに役立ちます。攻撃力3000とステータスも悪くなく、自身が「ブラック・マジシャン」の名を持つことから各種サポートが受けやすいのも魅力です。どのような型でもとりあえず1枚入れておいて損はない、と言う位には強力です。
《竜騎士ブラック・マジシャン・ガール》
《竜騎士ブラック・マジシャン・ガール》
【融合モンスター】
星 7 / 闇 / ドラゴン族 / 攻2600 / 守1700
「ブラック・マジシャン・ガール」+ドラゴン族モンスター
このカードは上記カードを融合素材にした融合召喚または「ティマイオスの眼」の効果でのみ特殊召喚できる。
①:1ターンに1度、手札を1枚墓地へ送り、フィールドの表側表示のカード1枚を対象として発動できる。その表側表示のカードを破壊する。この効果は相手ターンでも発動できる。
手札1枚をフリーチェーンの除去へと変えることができる凶悪なカードです。《竜騎士ブラック・マジシャン》も採用するなら素材をあちらと共有でき、勿論ながら《ティマイオスの眼》にも対応しているので場にダスク強いカードでしょう。《ブラック・マジシャン・ガール》を無理なくデッキに投入できるようになったことからこのカードも問題なく採用できるでしょう。
《超魔導師-ブラック・マジシャンズ》
《超魔導師-ブラック・マジシャンズ》
【融合・効果モンスター】
星8/闇属性/魔法使い族/攻2800/守2300
「ブラック・マジシャン」または「ブラック・マジシャン・ガール」+魔法使い族モンスター
(1):1ターンに1度、魔法・罠カードの効果が発動した場合に発動できる。自分はデッキから1枚ドローする。そのドローしたカードが魔法・罠カードだった場合、自分フィールドにセットできる。速攻魔法・罠カードをセットした場合、そのカードはセットしたターンでも発動できる。
(2):このカードが破壊された場合に発動できる。「ブラック・マジシャン」「ブラック・マジシャン・ガール」を1体ずつ自分の手札・デッキ・墓地から選んで特殊召喚する。
「乗っただけ融合」の時代は既に過ぎ去って「並んだだけ融合」の時代がやってきました。呼び出すには《黒魔術の秘儀》等の融合召喚を行うカードが必要になりますが、このデッキで融合素材を揃えることに困ることはまずないでしょう。相手に直接干渉する効果ではありませんが、(1)でドロー加速しながら相手に圧をかけられたり破壊されても(2)の効果で盤面を維持したりとアドバンテージ確保の面で大いに働いてくれます。
ここまでのおさらい
【ブラック・マジシャン】というデッキが今のようにカチっと固まったのは9期のレギュラーパック「ダーク・イリュージョン」から。それ以前からも《永遠の魂》というカードはありましたが安定性は低く、当初は構築もプレイングもそこそこ難しいデッキ、という立ち位置でした。そこからいろいろな新規を貰って今のような大所帯にまで成長したのは見ての通りです。
古参の方だと「あのカードは紹介しないの?」と思うものもあるかもしれませんが、あくまでデッキの内容を解説する記事ですのでその辺はご容赦ください。黒魔導の道を突き詰めようとする者はwiki等でいろいろなカードに触れてみてください。さて、このデッキのポイントは……
- 【ブラック・マジシャン】は魔法使い族の通常モンスター《ブラック・マジシャン》を軸にしたコントロールデッキ
- 《ブラック・マジシャン・ガール》を同時採用して《師弟の絆》《マジシャンズ・コンビネーション》の発動を狙え!
- 《黒の魔導陣》《マジシャンズ・ナビゲート》等を利用して相手の動きを完封せよ!
原作でライバル関係にあった海馬の【ブルーアイズ】がモンスターパワーでごり押してくる「力」のデッキであることに対し、遊戯の使用する【ブラック・マジシャン】は魔法・罠カードで相手の攻撃をいなしながら戦う「技」のデッキになりました。多様なサポートカードを駆使しながら相手の意図を外して不意を突いていきましょう。
カテゴリ外汎用カード紹介
「魔導」関連カード
《魔導原典 クロウリー》
【リンクモンスター】
星 2 / 闇 / 魔法使い族 / 攻1000 /
魔法使い族モンスター2体
このカード名の①の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードがリンク召喚に成功した場合に発動できる。デッキから「魔導書」カード3種類を相手に見せ、相手はその中からランダムに1枚選ぶ。そのカード1枚を自分の手札に加え、残りのカードはデッキに戻す。
②:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分はレベル5以上の魔法使い族モンスターを召喚する場合に必要なリリースをなくす事ができる。この効果は1ターンに1度しか適用できない。
【LINK-2:左下/右下】
《魔導書士 バテル》《グリモの魔導書》《ルドラの魔導書》と魔法使い族デッキを強力に支える「魔導」カードたちは勿論このデッキでも採用することができます。【ブラック・マジシャン】はカテゴリ専用のリンクモンスターを持たないため、後述する《リンク・スパイダー》と合わせて《魔導原典 クロウリー》の採用も考えられます。
《黒き森のウィッチ》
《黒き森のウィッチ》
【効果モンスター】
星 4 / 闇 / 魔法使い族 / 攻1100 / 守1200
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードがフィールドから墓地へ送られた場合に発動する。デッキから守備力1500以下のモンスター1体を手札に加える。このターン、自分はこの効果で手札に加えたカード及びその同名カードの発動ができない。
主に《マジシャンズ・ナビゲート》でデッキから呼び出す要員として採用されることになりますが、既に《ブラック・マジシャン・ガール》という先約がいる為あちらとどう折り合いをつけるかは考えておく必要があります。エラッタはされましたが汎用的なモンスターサーチは安定性の向上に貢献するため、選択肢の一つとして頭には置いておきたいカードです。
《リンク・スパイダー》《星杯竜イムドゥーク》
《リンク・スパイダー》
【リンクモンスター】
星 1 / 地 / サイバース族 / 攻1000 /
通常モンスター1体
①:1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。手札からレベル4以下の通常モンスター1体をこのカードのリンク先に特殊召喚する。
【LINK-1:下】
《星杯竜イムドゥーク》
【リンクモンスター】
星 1 / 風 / ドラゴン族 / 攻800 /
トークン以外の通常モンスター1体
①:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分は通常召喚に加えて1度だけ、自分メインフェイズに「星杯」モンスター1体を召喚できる。
②:このカードがこのカードのリンク先の相手モンスターと戦闘を行うダメージステップ開始時に発動できる。その相手モンスターを破壊する。
③:このカードがフィールドから墓地へ送られた場合に発動できる。手札から「星杯」モンスター1体を特殊召喚する。
【LINK-1:上】
どちらも《ブラック・マジシャン》1体のみでリンク召喚できるリンクモンスターであり、墓地から蘇生する為にフィールドからどかすことが主目的となります。前者はリンクマーカーの確保、後者は融合素材のドラゴン族モンスター、と別の役割も担っているため、状況によってどちらを使用するか、どれくらい採用するかは考えておきたいものです。
お試しデッキレシピ
メインデッキ
3 ブラック・マジシャン
2 ブラック・マジシャン・ガール
1 マジシャン・オブ・ブラック・イリュージョン
3 幻想の見習い魔導師
3 マジシャンズ・ロッド
2 マジシャンズ・ソウルズ
1 黒き森のウィッチ
1 マジシャン・オブ・カオス
3 黒の魔導陣
2 イリュージョン・マジック
2 師弟の絆
3 ティマイオスの眼
1 黒魔術の継承
2 黒魔導の秘儀
1 黒・魔・導
1 黒・爆・裂・波・魔・導
2 永遠の魂
3 マジシャンズ・ナビゲート
2 マジシャンズ・コンビネーション
2 トラップトリック
エクストラデッキ
1 竜騎士ブラック・マジシャン
1 竜騎士ブラック・マジシャン・ガール
1 超魔導師-ブラック・マジシャンズ
1 呪符竜
1 幻想の黒魔導師
1 虚空の黒魔導師
1 マジマジ☆マジシャンギャル
1 見習い魔嬢
1 リンク・スパイダー
1 星杯竜イムドゥーク
まとめ
原作で武藤遊戯が使っていたのは様々なカードを含んだ【グッドスタッフ】でしたが、彼の使っていた《ブラック・マジシャン》は《青眼の白龍》と並ぶ遊戯王の看板となり、今流行りの過去カテゴリ強化の先駆けと言える強化を何度も貰うことになります。それもあって、初代主人公のエースモンスターに相応しいデッキが組めるほどに成長を遂げました。
そして、作中では《ブラック・マジシャン》の弟子であった《ブラック・マジシャン・ガール》は師匠よりやや遅れてからの強化となります。最初は一緒のデッキに採用する理由は薄かったのですが《師弟の絆》が出て以降は様々な場所で二人一緒の姿を見ることができるようになりました。これも原作ファンからしたら嬉しいことですね。
様々な型を持つ【ブラック・マジシャン】ですが、今回紹介しなかった派生モンスターには《混沌の黒魔導師》《黒魔導の執行官》《黒の魔法神官》等が存在します。どれも既存の「ブラック・マジシャン」サポートを受けられず、出すのにも一苦労はしますがそれに見合った分の結果は残ります。
今記事では《ブラック・マジシャン・ガール》と併用する構築を見てきましたが、興味がある方はぜひそう言った派生モンスターにも触れてみてください。黒魔導の深淵がきっとそこにある……はず?
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