【遊戯王】揺らせ魂のペンデュラム「EM魔術師オッドアイズ」デッキ紹介

デッキ紹介
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「デュエリストパック-レジェンドデュエリスト編6」特集

武藤遊戯:【ブラック・マジシャン】はこちら
遊城十代:【融合HERO】はこちら
不動遊星:【シンクロ召喚】はこちら
九十九遊馬:【オノマトピア】はこちら
榊遊矢:【EM魔術師オッドアイズ】はここ

はじめに

少し昔を知るユーザーであれば「第9期」と呼ばれる時代は混沌の時代であることを肌で実感しているはずです。インフレに次ぐインフレの中、ぶっ壊れカードが刷られる度に禁止制限を食らうなどカードパワーが暴走していた時代でもありました。デッキ融合と共に先陣を切った【シャドール】、儀式召喚の革命児【影霊衣】、臨界点を迎えた【EMEm】【EM竜剣士】、そして長いこと環境に居座ることとなる【魔術師】、全ての闇が詰まった【十二獣真竜】……時代とともにカードパワーが上がるのは昔からありましたが、ここまで激しいのもなかなかありません。

そんな時代を引っ張ってきたアニメ5作目「遊戯王ARC−Ⅴ」は新たなペンデュラム召喚を中心としながらこれまでの各召喚法にもう一度スポットライトを当てました。主人公である榊遊矢は「EM」「魔術師」「オッドアイズ」の3つのカテゴリが組み合わさったデッキを用いたエンタメデュエルを得意とし、一つのデッキでそれはもうたくさんの召喚法を見せてくれましたね。

アニメ放送中に発売されたストラクチャーデッキ「マスター・オブ・ペンデュラム」で彼のデッキの基盤はほとんどが完成しています。今回の記事ではそのストラクチャーデッキの内容に沿いながら、これまでに生まれた様々なカードに触れつつデッキについて考察していきましょう。

また、後に生まれたストラクチャーデッキ「ペンデュラム・エボリューション」についてはあちらがズァークを意識したコンセプトであることからここではあまり触れません。


デッキコンセプト紹介

【EM魔術師オッドアイズ】はその名の通り「EM」「魔術師」「オッドアイズ」と3つのカテゴリを用いた、ペンデュラム召喚を駆使したビートダウンデッキです。一部カードの存在もあって各カテゴリの結束は非常に強く、デッキの事故率が低いことも特徴と言えるでしょう。

《EMドクロバット・ジョーカー》

(制限カード) 【 ペンデュラムモンスター 】
星 4 / 闇 / 魔法使い族 / 攻1800 / 守100

①:このカードが召喚に成功した時に発動できる。デッキから「EMドクロバット・ジョーカー」以外の「EM」モンスター、「魔術師」Pモンスター、「オッドアイズ」モンスターの内、いずれか1体を手札に加える。

【P効果 青8/赤8】
①:自分は「EM」モンスター、「魔術師」Pモンスター、「オッドアイズ」モンスターしかP召喚できない。この効果は無効化されない。

《天空の虹彩》

【 フィールド魔法 】

「天空の虹彩」の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードがフィールドゾーンに存在する限り、自分のPゾーンの、「魔術師」カード、「EM」カード、「オッドアイズ」カードは相手の効果の対象にならない。
②:このカード以外の自分フィールドの表側表示のカード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊し、デッキから「オッドアイズ」カード1枚を手札に加える。

このように3つのカテゴリをまとめて支援する効果を持つカードがあるため、それらを駆使することでゲームを圧倒的優位で進めることができます。9期に発展したデッキだけあってアドバンテージの取り方も生半可なものではありません。色鮮やかでコミカルな見た目とは裏腹に暴力的までなカードパワーを楽しめることでしょう。

《デュエリスト・アドベント》

【 通常魔法 】

「デュエリスト・アドベント」は1ターンに1枚しか発動できない。
①:自分または相手のPゾーンにカードが存在する場合に発動できる。デッキから「ペンデュラム」Pモンスター1体または「ペンデュラム」魔法・罠カード1枚を手札に加える。

また、デッキを支える「ペンデュラム」カードをこのカードで自在に使うこともできます。選べるカードの選択肢が多いことから自分で好きにカスタマイズできるのもこのデッキの大きな特徴と言えますね。


カテゴリ関連カード紹介

※「EM」「魔術師」「オッドアイズ」はいくつかのカテゴリに跨っているモンスターも多いため、ここでは特に区分けすることなく紹介していきます。

メインデッキのモンスターカード

《EMペンデュラム・マジシャン》

《EMペンデュラム・マジシャン》

【 ペンデュラムモンスター 】
星 4 / 地 / 魔法使い族 / 攻1500 / 守800

「EMペンデュラム・マジシャン」のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードが特殊召喚に成功した場合、自分フィールドのカードを2枚まで対象として発動できる。そのカードを破壊し、破壊した数だけデッキから「EMペンデュラム・マジシャン」以外の「EM」モンスターを手札に加える(同名カードは1枚まで)。

【P効果 青2/赤2】
①:自分フィールドに「EM」モンスターがP召喚された場合に発動する。自分フィールドの「EM」モンスターの攻撃力はターン終了時まで1000アップする。

このデッキと言えば、と考えて思いつくカードの中でもこのカードは上位の部類に入るインパクトを持っています。特殊召喚時に自分フィールドのカードを2枚破壊することでデッキから「EM」を2枚サーチすることができ、エクストラデッキのペンデュラムモンスターを溜めながらデッキを回転させることができるようになりますね。サーチ手段も多く、前述の《EMドクロバット・ジョーカー》《デュエリスト・アドベント》で運用も容易です。


《EMオッドアイズ・シンクロン》

《EMオッドアイズ・シンクロン》

【 ペンデュラム・チューナー 】
星 2 / 闇 / 魔法使い族 / 攻200 / 守600

EXデッキから特殊召喚したこのカードは、S召喚に使用された場合に除外される。
①:このカードが召喚に成功した時、自分の墓地のレベル3以下の、「EM」モンスターまたは「オッドアイズ」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。
②:1ターンに1度、自分のPゾーンのカード1枚を対象として発動できる。そのカードを効果を無効にして特殊召喚し、そのカードとこのカードのみを素材としてSモンスター1体をS召喚する。

【P効果 青6/赤6】
①:1ターンに1度、自分フィールドの「EM」モンスターまたは「オッドアイズ」モンスター1体を対象として発動できる。このターン、その表側表示モンスターをチューナーとして扱い、レベルは1になる。

雑に強い名前を持ったチューナーモンスターです。エクストラデッキから特殊召喚したこのモンスターをシンクロ召喚に使用すると除外されてしまいますが、様々なカードでのサーチ・リクルートに対応している為このデッキでのシンクロ召喚をしっかり支えてくれることでしょう。


《EM天空の魔術師》

《EM天空の魔術師》

【 ペンデュラムモンスター 】
星 4 / 闇 / 魔法使い族 / 攻1500 / 守1000

このカード名のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードが召喚・特殊召喚に成功したターンの自分メインフェイズに発動できる。このカード以外の自分フィールドのモンスターの種類によって、このターン、以下の効果を適用する。
●融合:このカードは直接攻撃できる。
●S:相手はモンスターの効果を発動できない。
●X:このカードの攻撃力は元々の攻撃力の倍になる。
●P:エンドフェイズにデッキからPモンスター1体を手札に加える。

【P効果 青8/赤8】
このカード名のP効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:EXデッキから特殊召喚された自分フィールドの融合・S・Xモンスター1体のみが戦闘または相手の効果で破壊された時に発動できる。その破壊されたモンスターを特殊召喚する。その後、このカードを破壊する。

ペンデュラム効果は万が一の保険といったような感じですが、モンスター効果はまさに切り札と呼べる程のポテンシャルを秘めています。下準備こそ必要ですが、シンクロモンスターを横に並べるだけでモンスター効果を完封したり融合モンスターを並べてダイレクトアタッカーになったりと、押し切れそうなゲームを確実に自分のものにできますね。


《調弦の魔術師》

《調弦の魔術師》

(制限カード) 【 ペンデュラム・チューナー 】
星 4 / 闇 / 魔法使い族 / 攻0 / 守0

このカードはエクストラデッキからの特殊召喚はできず、このカードを融合・S・X召喚の素材とする場合、他の素材は全て「魔術師」Pモンスターでなければならない。「調弦の魔術師」のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードが手札からのP召喚に成功した時に発動できる。デッキから「調弦の魔術師」以外の「魔術師」Pモンスター1体を守備表示で特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化され、フィールドから離れた場合に除外される。

【P効果 青8/赤8】
①:このカードがPゾーンに存在する限り、自分フィールドのモンスターの攻撃力・守備力は、自分のエクストラデッキの表側表示の「魔術師」Pモンスターの種類×100アップする。

手札からペンデュラム召喚した際にデッキから「魔術師」モンスターをリクルートする効果を持っており、自身がレベル4・チューナーモンスターであることから「魔術師」モンスターと共にエクストラデッキの様々なモンスターにアクセスすることができます。再利用するにはひと手間かかりますが《星刻の魔術師》《賤竜の魔術師》《ペンデュラム・パラドックス》が有用で、回収手段さえ確立できれば幾ターンにも渡ってアドバンテージを稼いでくれることでしょう。


《虹彩の魔術師》

《虹彩の魔術師》

(制限カード) 【 ペンデュラムモンスター 】
星 4 / 闇 / 魔法使い族 / 攻1500 / 守1000

このカードはルール上「ペンデュラム・ドラゴン」カードとしても扱う。
①:このカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。デッキから「ペンデュラムグラフ」カード1枚を手札に加える。

【P効果 青8/赤8】
①:1ターンに1度、自分フィールドの魔法使い族・闇属性モンスター1体を対象として発動できる。このターンそのモンスターが相手モンスターとの戦闘で相手に与える戦闘ダメージは倍になる。その後、このカードを破壊する。

破壊された場合に「ペンデュラムグラフ」カードをサーチすることができ、これを《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》や《EMペンデュラム・マジシャン》に噛ませると爆アドを獲得することができます。「魔術師」を汎用的にサポートする《慧眼の魔術師》《ペンデュラム・コール》で使いやすいのも特徴です。


《紫毒の魔術師》

《紫毒の魔術師》

【 ペンデュラムモンスター 】
星 4 / 闇 / 魔法使い族 / 攻1200 / 守2100

このカードはルール上「フュージョン・ドラゴン」カードとしても扱う。
①:このカードが戦闘・効果で破壊された場合、フィールドの表側表示のカード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊する。

【P効果 青1/赤1】
①:1ターンに1度、自分の魔法使い族・闇属性モンスターが戦闘を行うダメージ計算前に発動できる。そのモンスターの攻撃力はダメージステップ終了時まで1200アップする。その後、このカードを破壊する。

破壊された場合にフィールドの表側表示のカードを1枚破壊することができます。汎用的な効果であるため、相手ターンでも《時空のペンデュラムグラフ》等で破壊することで効果を発動させることができますね。


《慧眼の魔術師》

《慧眼の魔術師》

【 ペンデュラムモンスター 】
星 4 / 光 / 魔法使い族 / 攻1500 / 守1500

①:このカードを手札から捨て、自分のPゾーンの、Pスケールが元々の数値と異なるカード1枚を対象として発動できる。そのカードのPスケールはターン終了時まで元々の数値になる。

【P効果 青5/赤5】
①:もう片方の自分のPゾーンに「魔術師」カードまたは「EM」カードが存在する場合に発動できる。このカードを破壊し、デッキから「慧眼の魔術師」以外の「魔術師」Pモンスター1体を選び、自分のPゾーンに置く。

状況に応じてデッキから「魔術師」を選んでペンデュラムスケールに貼ることができるのはなかなか他にない強みです。エクストラデッキのペンデュラムモンスターを肥やしながら選択できるため、リンクマーカーがある状況下では優秀なエクシーズ素材としても機能します。


《超天神龍オッドアイズ・レボリューション・ドラゴン》

《超天神龍オッドアイズ・レボリューション・ドラゴン》

【 ペンデュラムモンスター 】
星 12 / 光 / ドラゴン族 / 攻? / 守?

このカードは通常召喚できない。手札からのP召喚、または自分フィールドのドラゴン族の融合・S・Xモンスターを1体ずつリリースした場合のみ特殊召喚できる。
①:このカードを手札から捨て、500LPを払って発動できる。デッキからレベル8以下のドラゴン族Pモンスター1体を手札に加える。
②:このカードの攻撃力・守備力は相手のLPの半分の数値分アップする。
③:1ターンに1度、LPを半分払って発動できる。このカード以外のお互いのフィールド・墓地のカードを全て持ち主のデッキに戻す。

【P効果 青12/赤12】
①:自分はドラゴン族モンスターしかP召喚できない。この効果は無効化されない。
②:自分の墓地のドラゴン族の融合・S・Xモンスター1体を対象として発動できる。このカードを破壊し、そのモンスターを特殊召喚する。

手札から捨ててライフを払うことでレベル8以下のドラゴン族ペンデュラムモンスターを1枚手札に加えることができます。手札を1枚捨ててエクストラデッキからドラゴン族ペンデュラムモンスターを回収できる《オッドアイズ・ファンタズマ・ドラゴン》や、自分の「オッドアイズ」の破壊に反応してデッキから「オッドアイズ」を展開する《オッドアイズ・アークペンデュラム・ドラゴン》が候補に上がりますね。


《オッドアイズ・ファンタズマ・ドラゴン》

《オッドアイズ・ファンタズマ・ドラゴン》

【 ペンデュラムモンスター 】
星 8 / 闇 / ドラゴン族 / 攻3000 / 守2500

このカード名の①②のモンスター効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:自分のPゾーンにカードが2枚存在し、自分のEXデッキに表側表示の「オッドアイズ」Pモンスターが存在する場合に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。この効果を発動するターン、自分はP召喚できない。
②:このカードが相手モンスターに攻撃するダメージ計算時に発動できる。その相手モンスターの攻撃力はそのダメージ計算時のみ、自分のEXデッキの表側表示のPモンスターの数×1000ダウンする。

【P効果 青0/赤0】
このカード名のP効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:手札を1枚捨てて発動できる。自分のEXデッキから表側表示のドラゴン族モンスター1体を手札に加える。

エクストラデッキからドラゴン族のペンデュラムモンスターを回収するペンデュラム効果、そして条件付きで特殊召喚できるモンスター効果と相手モンスターを弱体化させる効果を持っています。フィールドに出ると強いので「オッドアイズ」を重視するなら多く積みたいカードです。


《オッドアイズ・アークペンデュラム・ドラゴン》

《オッドアイズ・アークペンデュラム・ドラゴン》

【 ペンデュラムモンスター 】
星 7 / 闇 / ドラゴン族 / 攻2700 / 守2000

【P効果 青8/赤8】このカード名のP効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:自分フィールドの「オッドアイズ」カードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。自分の手札・デッキ・墓地から「オッドアイズ」モンスター1体を選んで特殊召喚する。

ペンデュラム効果で、自分の「オッドアイズ」が破壊された場合にデッキから「オッドアイズ」を展開することができます。能動的に破壊するカードは《天空の虹彩》《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》が存在するため発動は容易で、通常モンスターでもあることから《召喚士のスキル》で手札に加えることもできますよ。


《オッドアイズ・ウィザード・ドラゴン》

《オッドアイズ・ウィザード・ドラゴン》

【 効果モンスター 】
星 7 / 闇 / ドラゴン族 / 攻2500 / 守2500

①:このカードが手札にある場合、自分フィールドの闇属性モンスター1体をリリースして発動できる。手札・デッキ及び自分フィールドの表側表示モンスターの中から、「オッドアイズ・ドラゴン」1体を選んで墓地へ送り、このカードを特殊召喚する。
②:このカードが相手によって破壊され墓地へ送られた場合に発動できる。自分のデッキ・墓地から「オッドアイズ・ウィザード・ドラゴン」以外の「オッドアイズ」モンスター1体を選んで特殊召喚する。その後、デッキから「螺旋のストライクバースト」1枚を手札に加える事ができる。

新しく登場したこのカードは場の闇属性モンスターを1体リリースし、デッキ・手札・自分フィールドから《オッドアイズ・ドラゴン》をリリースすることで特殊召喚することができます。自発的な効果の発動を狙うならば自爆特攻の必要がありますが、そこから《オッドアイズ・ファンタズマ・ドラゴン》を呼び出しても面白いかもしれません。


魔法・罠カード

《EMポップアップ》

《EMポップアップ》

【 通常魔法 】

このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
①:手札を3枚まで墓地へ送って発動できる。自分はその数だけデッキからドローする。その後、この効果でドローした数まで、自分のPゾーンのカード2枚のPスケールでP召喚可能なレベルを持つ、「EM」モンスター、「魔術師」Pモンスター、「オッドアイズ」モンスターを手札から特殊召喚できる(同名カードは1枚まで)。このカードの効果で特殊召喚しなかった場合、自分は自分の手札の数×1000LPを失う。

ペンデュラムモンスターは墓地へ送られるとその力を十分発揮できない弱点はありますが、それを見たとしても3枚デッキを掘り進められるのは魅力的ですね。スケールこそ必要ですが、特殊召喚したカードでリンク召喚を行うことでペンデュラム召喚用のマーカーを確保したり召喚権・ペンデュラム召喚権を使わずに回すこともできます。


《ペンデュラム・コール》

《ペンデュラム・コール》

(制限カード) 【 通常魔法 】

「ペンデュラム・コール」は1ターンに1枚しか発動できず、「魔術師」PモンスターのP効果を発動したターンには発動できない。
①:手札を1枚捨てて発動できる。カード名の異なる「魔術師」Pモンスター2体をデッキから手札に加える。この効果の発動後、次の相手ターン終了時まで自分のPゾーンの「魔術師」カードは効果では破壊されない。

手札を1枚捨てることでデッキから「魔術師」ペンデュラムモンスターを2体サーチすることができる、極めてわかりやすく強い効果を持つカードです。ペンデュラムスケールの耐性付与もあるため、魔術師を軸にした展開を行うのであればこれ1枚ですべての準備が整います。


《螺旋のストライクバースト》

《螺旋のストライクバースト》

【 通常魔法 】
①:以下の効果から1つを選択して発動できる。
●自分フィールドに「オッドアイズ」カードが存在する場合、フィールドのカード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊する。
●デッキのモンスター及び自分のエクストラデッキの表側表示のPモンスターの中から、レベル7の「オッドアイズ」モンスター1体を選んで手札に加える。

場に「オッドアイズ」が存在するときに発動できるカードで、どちらか2つの効果を選ぶことができます。どちらもあまり腐らない効果であることから、発動条件さえ満たすことができればゲームの序盤から終盤まで幅広い活躍を見せてくれることでしょう。


《星霜のペンデュラムグラフ》

《星霜のペンデュラムグラフ》

【 永続魔法 】

「星霜のペンデュラムグラフ」の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、自分フィールドの魔法使い族モンスターを相手は魔法カードの効果の対象にできない。
②:表側表示の「魔術師」Pモンスターカードが自分のモンスターゾーン・Pゾーンから離れた場合に発動する。デッキから「魔術師」Pモンスター1体を手札に加える。

対象に取る効果を持つ相手の魔法カードから自分の魔法使い族モンスターを守る効果を持っていますが、本命は後半の効果です。自分の「魔術師」ペンデュラムモンスターがフィールドを離れた場合、という緩い条件でデッキから「魔術師」ペンデュラムモンスターをサーチすることができるため、展開に組み込むだけで毎ターン1枚分のアドバンテージを取ることができます。《デュエリスト・アドベント》《虹彩の魔術師》でサーチできるため手札にも加えやすくなっていますね。


《スマイル・アクション》

《スマイル・アクション》

【 フィールド魔法 】

①:このカードの発動時の効果処理として、お互いのプレイヤーは、それぞれ自分の墓地から魔法カードを5枚まで選んで裏側表示で除外できる。
②:モンスターの攻撃宣言時に発動する。攻撃されたプレイヤーは以下の効果を適用できる。
●このカードの効果で除外した自分のカードの中からランダムに1枚選び、手札に加える。その後、そのカードを捨ててその攻撃を無効にできる。捨てなかった場合、このターン、自分が受ける戦闘ダメージは倍になる。

要するにアクションデュエルさながらの回避合戦を繰り広げることができるカードです。このデッキと相性がいいわけではありませんが遊矢らしさを出すなら採用も大いにありで、「スマイル」カードをサーチすることができる《EMスマイル・マジシャン》を用いて構築をそちらへ寄せてみるのも面白いですね。


《ペンデュラム・ディメンション》

《ペンデュラム・ディメンション》

【 永続罠 】
①:このカードが既に魔法&罠ゾーンに存在する状態で、自分がPモンスターを素材として以下のモンスターの特殊召喚に成功した場合に発動できる。このターン、自分の「ペンデュラム・ディメンション」の効果で同じ効果を適用できない。
●融合:デッキから元々のレベルがその融合モンスターと同じモンスター1体を効果を無効にして守備表示で特殊召喚する。
●S:デッキから「融合」1枚を手札に加える。
●X:デッキからそのXモンスターのランクの数値以下のレベルを持つチューナー1体を手札に加えるか特殊召喚する。

なんともえげつない効果を持った永続罠カードです。サーチの手軽さや発動条件の手軽さ、そして各効果一回ずつ使えることもあって1枚で本当に多くの仕事をしてくれます。融合→エクシーズ→シンクロと進めていけば比較的スムーズに全効果をなぞっていくことができるでしょう。


エクストラデッキのモンスターカード

《EMガトリングール》

《EMガトリングール》

【 融合モンスター 】
星 8 / 闇 / 悪魔族 / 攻2900 / 守900

「EM」モンスター+レベル5以上の闇属性モンスター「EMガトリングール」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードが融合召喚に成功した場合に発動できる。フィールドのカードの数×200ダメージを相手に与える。このカードがPモンスターを素材として融合召喚していた場合、さらに相手フィールドのモンスター1体を選んで破壊し、そのモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手に与える。

なかなかにえげつないバーン効果を持っているカードです。盤面と戦況によってはこのカード1枚で焼き切ることができるため「EM」を使うだけで相手にこのカードの存在を意識させることができます。


《星刻の魔術師》

《星刻の魔術師》

【 エクシーズモンスター 】
星 4 / 闇 / 魔法使い族 / 攻2400 / 守1200

レベル4「魔術師」Pモンスター×2
このカードは上記のカードをX素材にしたX召喚でのみエクストラデッキから特殊召喚できる。
①:1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。自分のデッキ・墓地のモンスター及び自分のエクストラデッキの表側表示のPモンスターの中から、魔法使い族・闇属性モンスター1体を選んで手札に加える。
②:1ターンに1度、自分のモンスターゾーン・PゾーンのPモンスターカードが戦闘・効果で破壊される場合、代わりに自分のデッキから魔法使い族モンスター1体を墓地へ送る事ができる。

「魔術師」モンスター2体でエクシーズ召喚できるこのカードは魔法使い・闇属性モンスターをデッキ・墓地・エクストラデッキから自在に手札に加える(戻す)ことができます。これによって《調弦の魔術師》をサーチ・使いまわしをすることができるほか、展開に様々な幅を持たせることができるようになりました。破壊時の置換効果も大変優秀です。


《オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴン》

《オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴン》

【 融合モンスター 】
星 7 / 風 / ドラゴン族 / 攻2500 / 守3000

「オッドアイズ」モンスター+Pモンスター
「オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴン」の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードが特殊召喚に成功した時、相手フィールドの表側攻撃表示モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを持ち主の手札に戻す。
②:このカード以外のモンスターの効果・魔法・罠カードが発動した時に発動できる。自分のエクストラデッキから表側表示のPモンスター1体をデッキに戻し、その発動を無効にし破壊する。

冗談抜きで強力な効果を持っています。特殊召喚時のバウンスだけでも十分なのに、エクストラデッキのペンデュラムモンスターを1枚デッキに戻すことで相手のモンスター効果、魔法罠カードの発動を1回無効にすることができるんです。後述の《オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン》の特殊召喚でもしっかり仕事してくれるので更に高評価。


《オッドアイズ・メテオバースト・ドラゴン》

《オッドアイズ・メテオバースト・ドラゴン》

【 シンクロモンスター 】
星 7 / 炎 / ドラゴン族 / 攻2500 / 守2000

チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上「オッドアイズ・メテオバースト・ドラゴン」の①の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードが特殊召喚に成功した時、自分のPゾーンのカード1枚を対象として発動できる。そのカードを特殊召喚する。このターン、このカードは攻撃できない。
②:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、相手はバトルフェイズ中にモンスターの効果を発動できない。

バトルフェイズ中に相手のモンスター効果を封じる永続効果を持っていることから《オネスト》の類を完全にシャットアウトすることができます。特殊召喚成功時にペンデュラムスケールのモンスターを特殊召喚できるため、これで《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》のようなレベル7モンスターを特殊召喚することでランク7のエクシーズモンスターをエクシーズ召喚もできますね。


《オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン》

《オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン》

【 エクシーズモンスター 】
星 7 / 水 / ドラゴン族 / 攻2800 / 守2500

レベル7モンスター×2
「オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン」の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:自分または相手のモンスターの攻撃宣言時に、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。その攻撃を無効にする。その後、自分の手札・墓地から「オッドアイズ」モンスター1体を選んで特殊召喚できる。
②:X召喚されたこのカードが墓地へ送られた場合に発動できる。エクストラデッキから「オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン」以外の「オッドアイズ」モンスター1体を特殊召喚する。

お互いの攻撃を無効にすることで手札・墓地から「オッドアイズ」モンスターを展開する効果、墓地へ送られた場合にエクストラデッキから「オッドアイズ」を特殊召喚する効果を持っています。これによって《オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴン》《オッドアイズ・メテオバースト・ドラゴン》の特殊召喚時効果を発動しながら永続効果を利用することもできるようになるため、盤面を制圧しながら更なる進軍を行いましょう。


ここまでのおさらい

それぞれがアドの塊であるこのデッキは雑に組み合わせてもそれなりの強さとなりますが、やりたいことをはっきりさせながらカードを選択することである程度の方向性を定めることができます。

そのためにも、このデッキにおけるポイントをまとめておくと……

  • EM魔術師オッドアイズ】はペンデュラム召喚を軸とした、様々な召喚法を扱うビートダウンデッキ。・数あるパワーカードで堅実にアドを維持・獲得しながら盤面にモンスターを展開していく。
  • 数あるパワーカードで堅実にアドを維持・獲得しながら盤面にモンスターを展開していく。
  • 「EM 」「魔術師」で地盤を固め、最終的には「オッドアイズ」モンスターでフィニッシュを決めろ!

カードの種類が豊富であるため、ここで扱うもの以外のカードを使用することでデッキの性格を大きく変えることができます。例えば「覇王」系のカードを採用することでまた違った雰囲気のデッキになります。デッキの核を意識しながら自分のやりたいようにカスタマイズしてみましょう。


お試しデッキレシピ

メインデッキ
1 EMドクロバット・ジョーカー
3 EMペンデュラム・マジシャン
3 EMオッドアイズ・ディゾルヴァー
2 EMオッドアイズ・シンクロン
1 EM天空の魔術師
1 調弦の魔術師
1 虹彩の魔術師
2 紫毒の魔術師
1 慧眼の魔術師
1 アストログラフ・マジシャン
3 超天神龍オッドアイズ・レボリューション・ドラゴン
3 オッドアイズ・アークペンデュラム・ドラゴン
1 オッドアイズ・ファンタズマ・ドラゴン
1 オッドアイズ・ウィザード・ドラゴン
1 オッドアイズ・ドラゴン
3 デュエリスト・アドベント
2 EMポップアップ
1 ペンデュラム・コール
3 螺旋のストライクバースト
1 星霜のペンデュラムグラフ
3 天空の虹彩
1 ペンデュラム・パラドックス
1 時空のペンデュラムグラフ
1 ペンデュラム・ディメンション

エクストラデッキ
1 EMガトリングール
2 星刻の魔術師
2 オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴン
2 オッドアイズ・メテオバースト・ドラゴン
2 オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン
1 ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム
1 見習い魔嬢


まとめ

もともと安定性の高いデッキなだけあって革命的な新規カードは来ませんでしたが、遊矢らしさを出す上では悪くないカードが生まれてきてくれたと思います。特に《ペンデュラム・ディメンション》の登場で展開火力が向上したのは嬉しい限りです。

多くの召喚法を利用するだけあって何かの召喚法に特化しているものと比べてデッキの中身は散らばりがちですが、その短所補って余りあるカードパワーが爽快感となってこのデッキの魅力にもなっています。扱う難易度もその分高くなっていますが、それに見合ったデッキパワーは約束されているわけですね。

今回は最後に「オッドアイズ」モンスターで攻めていく感じで考えていましたが、もっと「EM」寄りの構築をすることでまた違った戦略を取ることもできます。自分の使いたいカードで様々試してみてください。


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