解き放たれし混沌の三神「三幻魔」デッキ紹介
- By: Sirogane_sho(管理人)
- カテゴリー: デッキ紹介, 遊戯王
- Tags: SD38, ストラクチャーデッキ, 三幻魔, 悪魔族, 闇属性
目次
はじめに
2020年3月20日に発売されることとなった「ストラクチャーデッキ 混沌の三幻魔」はかつて行われたストラク人気投票から生まれました。第一位の【シャドール】と接戦の戦いを繰り広げた【三幻魔】はあちらより少し遅れたタイミングでストラク化が決まり、昔からのファンは歓喜したことでしょう。
さて、この【三幻魔】ですが、実は前に一度だけ大きなテコ入れが入ったことがあります。覚えている方もいるでしょう、2016年12月に発売された「20th ANNIVERSARY PACK 1st WAVE」に収録された《暗黒の召喚神》と《失楽園》の2枚です。前者は召喚自体が困難とされていた「三幻魔」を召喚条件無視して特殊召喚する効果、後者は「三幻魔」への耐性付与、場に「三幻魔」が存在する場合にノーコストで2枚ドローする、という強烈な効果でした。今回のストラクではこの流れを汲みながらデッキ全体の安定性を劇的に向上させています。
そして「三幻魔」を語るうえで忘れてはならない融合モンスター《混沌幻魔アーミタイル》も今回の強化で融合召喚が現実的なラインまで到達しました。「三幻魔」それぞれの弱点だった部分も改善され、超大型モンスターをぶん回して楽しい豪快なデッキに仕上がっています。一度回せば病みつきになる幻魔の力を是非ご覧ください!
デッキコンセプト紹介
今回紹介する【三幻魔】は、アニメ「遊戯王GX」で「三幻魔」と呼ばれたモンスター《神炎皇ウリア》《降雷皇ハモン》《幻魔皇ラビエル》をエースモンスターにしたビートダウンデッキです。それぞれの特殊召喚条件があまりに重く厳しいため、サポートカードの力で条件を整えたり踏み倒したりして場に展開していきます。
「三幻魔」の正規特殊召喚条件
・《神炎皇ウリア》:自分フィールドの表側表示の罠カード3枚を墓地へ送る
・《降雷皇ハモン》:自分フィールドの表側表示の永続魔法カード3枚を墓地へ送る
・《幻魔皇ラビエル》:自分フィールド上の悪魔族モンスター3体をリリースする
以上から、三幻魔をフィールドへ呼び出す際は「召喚条件を整える」より「召喚条件を踏み倒す」場合が多くなります。そのキーカードとなるものが冒頭で紹介した《暗黒の召喚神》で、如何にしてこのカードを場に出して三幻魔を呼び出すかが展開のカギとなっていきます。
《暗黒の召喚神》
【 効果モンスター 】
星 5 / 闇 / 悪魔族 / 攻0 / 守0
「暗黒の召喚神」の①の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードをリリースして発動できる。「神炎皇ウリア」「降雷皇ハモン」「幻魔皇ラビエル」のいずれか1体を手札・デッキから召喚条件を無視して特殊召喚する。このターン、自分のモンスターは攻撃できない。
②:墓地のこのカードを除外して発動できる。デッキから「神炎皇ウリア」「降雷皇ハモン」「幻魔皇ラビエル」のいずれか1体を手札に加える。
しかし、見ての通り《暗黒の召喚神》は上級モンスターのため素引きしてもなかなか場には出せません。それでもこのカードが場に出なければ話にならないため「アドバンス召喚する」「特殊召喚する」方法を考える必要が出てきます。ここで公式側から提示されている解答が《暗黒の招来神》と《七精の解門》で、それぞれ「召喚権を増やす」「墓地から特殊召喚する」で解決しています。
《暗黒の招来神》
【 効果モンスター 】
星2 / 闇属性 / 悪魔族 / 攻0 / 守0
このカード名の①の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードが召喚に成功した時に発動できる。「神炎皇ウリア」「降雷皇ハモン」「幻魔皇ラビエル」のいずれか1体、またはそのいずれかのカード名が記された、「暗黒の招来神」以外のカード1枚をデッキから手札に加える。
②:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分は通常召喚に加えて1度だけ、自分メインフェイズに攻撃力と守備力が0の悪魔族モンスター1体を召喚できる。
《七精の解門》
【 永続魔法 】
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
①:このカードの発動時の効果処理として、「神炎皇ウリア」「降雷皇ハモン」「幻魔皇ラビエル」のいずれか1体、またはそのいずれかのカード名が記されたモンスター1体をデッキから手札に加える。
②:1ターンに1度、手札を1枚捨てて発動できる。自分の墓地から攻撃力と守備力が0の悪魔族モンスター1体を選んで特殊召喚する。
③:1ターンに1度、自分フィールドにレベル10モンスターが存在する場合に発動できる。自分の墓地から永続魔法カード1枚を選んで手札に加える。
《暗黒の招来神》は攻守0の悪魔族モンスターの召喚権追加、《七精の解門》は墓地から攻守0の悪魔族モンスターを特殊召喚する効果を持っており、これで場に《暗黒の召喚神》を場に出していきます。
また、ここで紹介した《暗黒の招来神》《七精の解門》は共に三幻魔の関連カードをサーチする効果を持っており、このデッキにおける展開の起点となります。かたやレベル2モンスターカード、かたや永続魔法カードと手札に引き込むのがやや難儀するカードですが、これをなんとしてでも引くために《闇の誘惑》といったドローサポートカードも使っていきましょう。
「三幻魔」関連カード紹介
「三幻魔」カード
まず紹介するのは「三幻魔」に該当するカードたち。このデッキの看板モンスターですがその特殊召喚条件はかなり厳しいものとなっています。それぞれできることやサポートカードの具合も違ってくるため、まず最初にここである程度を紹介しておきます。
《神炎皇ウリア》
《神炎皇ウリア》
【 効果モンスター 】
星 10 / 炎 / 炎族 / 攻0 / 守0
このカードは通常召喚できない。
自分フィールドの表側表示の罠カード3枚を墓地へ送った場合のみ特殊召喚できる。
①:このカードの攻撃力は、自分の墓地の永続罠カードの数×1000アップする。
②:1ターンに1度、相手フィールドにセットされた魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。セットされたそのカードを破壊する。この効果の発動に対して魔法・罠カードは発動できない。
自分フィールド上の表側表示の罠カードを3枚墓地へ送った場合に特殊召喚できるモンスターで、この条件をちゃんと満たそうとすると《リビングデッドの呼び声》や《量子猫》といった永続罠カードを活用しなければいけません。【三幻魔】では《暗黒の召喚神》で召喚条件を踏み倒せますが、このモンスターに限っては攻撃力が0の状態で場に出されるため「セットカードの破壊効果」を使わないのであれば他の三幻魔よりは優先度が落ちます。
また、今回のストラクで登場した永続罠カード《ハイパーブレイズ》はこのカードでリリースするカードを「裏側表示の罠カード」でもよいとする効果、《神炎皇ウリア》の攻撃力が参照するのを「お互いのフィールド・墓地の罠カードの枚数×1000」とする効果を持っており、このカードを運用するうえでの様々な条件を緩和できるようになっています。
《降雷皇ハモン》
《降雷皇ハモン》
【 効果モンスター 】
星 10 / 光 / 雷族 / 攻4000 / 守4000
このカードは通常召喚できない。
自分フィールドの表側表示の永続魔法カード3枚を墓地へ送った場合のみ特殊召喚できる。
①:このカードがモンスターゾーンに守備表示で存在する限り、相手は他のモンスターを攻撃対象に選択できない。
②:このカードが戦闘で相手モンスターを破壊し墓地へ送った場合に発動する。相手に1000ダメージを与える。
特殊召喚するには自分フィールドの永続魔法カード3枚を墓地へ送る必要があり、先程の《神炎皇ウリア》より条件は易化しますがそれでも場に出すのは簡単ではありません。ただ、永続魔法カード《失楽の霹靂》が場に存在する時は相手の魔法・罠カードの効果を1度だけ無効にできるようになり、素の打点が4000であることもあり三幻魔の中では優先度は高い方となります。
サポートカード《失楽の霹靂》はこのカードの特殊召喚条件でリリースするカードを「自分フィールドの裏側表示の魔法カード」に緩和してくれ、先述のように効果無効の能力を付与します。しかし、後述しますがこれ自体の性能は《神炎皇ウリア》のサポートである《ハイパーブレイズ》より劣るため、あちらとは一長一短の性能となっています。
《幻魔皇ラビエル》
《幻魔皇ラビエル》
【 効果モンスター 】
星 10 / 闇 / 悪魔族 / 攻4000 / 守4000
このカードは通常召喚できない。
自分フィールドの悪魔族モンスター3体をリリースした場合のみ特殊召喚できる。
①:1ターンに1度、このカード以外の自分フィールドのモンスター1体をリリースして発動できる。このカードの攻撃力はターン終了時まで、リリースしたモンスターの元々の攻撃力分アップする。
②:相手がモンスターの召喚に成功した場合に発動する。自分フィールドに「幻魔トークン」(悪魔族・闇・星1・攻/守1000)1体を特殊召喚する。このトークンは攻撃宣言できない。
召喚条件は自分フィールド上の悪魔族モンスター3体をリリースすることで、デッキによっては一番実現の可能性を上げられますが、それでも専用デッキにすることが求められるくらいには厳しめの条件。このカードは三幻魔の中でもアタッカーとしての能力を持っており、サポートカードの《幻魔皇ラビエル-天界蹂躙拳》もそれを補助するテキストになっています。
《幻魔皇ラビエル-天界蹂躙拳》は手札から捨てることで《幻魔皇ラビエル》の攻撃力を倍にし、相手モンスター全てに1回ずつ攻撃できる効果を付与します。状況によってはそのままワンターンキルへ持ち込めるためラビエルのパワーを十二分に発揮できることでしょう。
「三幻魔」関連の悪魔族モンスター
召喚条件の厳しい「三幻魔」の特殊召喚をサポートするモンスターは5体存在し、そのすべてが悪魔族で攻守共に0という珍しいステータスになっています。それぞれレベルが1~5とばらけており、ここでは高い方から紹介していきます。
《暗黒の召喚神》
《暗黒の召喚神》
【 効果モンスター 】
星 5 / 闇 / 悪魔族 / 攻0 / 守0
「暗黒の召喚神」の①の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードをリリースして発動できる。「神炎皇ウリア」「降雷皇ハモン」「幻魔皇ラビエル」のいずれか1体を手札・デッキから召喚条件を無視して特殊召喚する。このターン、自分のモンスターは攻撃できない。
②:墓地のこのカードを除外して発動できる。デッキから「神炎皇ウリア」「降雷皇ハモン」「幻魔皇ラビエル」のいずれか1体を手札に加える。
冒頭でも紹介した通り【三幻魔】を操るうえでの最重要カードで、「このカードをうまく使いこなせるか」が「デッキをうまく使いこなせるか」と同義だと考えてよいでしょう。一度場に出して①の効果を使ったら次のターンは墓地から蘇生しても良いですし、②の効果を使えばデッキから三幻魔を手札に引き込めます。【三幻魔】の歴史を変えた偉大な1枚ですね。
《ファントム・オブ・カオス》
《ファントム・オブ・カオス》
【 効果モンスター 】
星 4 / 闇 / 悪魔族 / 攻0 / 守0
①:1ターンに1度、自分の墓地の効果モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを除外し、このカードはエンドフェイズまで、そのモンスターと同名カードとして扱い、同じ元々の攻撃力と効果を得る。
②:このカードの戦闘で発生する相手への戦闘ダメージは0になる。
「ファンカス」の愛称で親しまれるこのカードですが、その本家本元とも言えるのがこのデッキ。この効果で三幻魔の名前をコピーして《失楽園》のドロー効果を使ったり《暗黒の召喚神》の効果をコピーしてリクルートしたりと状況状況によってその仕事と形を自在に変化させます。効果の都合上、処理についてのルールで間違えやすいカードでもあるのでしっかり確認しておきたいところです(wikiはこちら)。
《カオス・コア》
《カオス・コア》
【 効果モンスター 】
星3 / 闇属性 / 悪魔族 / 攻0 / 守0
このカード名の①の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードが効果の対象になった時、または相手モンスターの攻撃対象に選択された時に発動できる。「神炎皇ウリア」「降雷皇ハモン」「幻魔皇ラビエル」をそれぞれ1体まで手札・デッキから墓地へ送り、墓地へ送った数だけこのカードに幻魔カウンターを置き、このターン自分が受ける戦闘ダメージは0になる。
②:このカードが戦闘・効果で破壊される場合、代わりにこのカードの幻魔カウンターを1つ取り除く事ができる。
このカード自体は展開には貢献しませんが、①の効果で三幻魔を墓地へ送ることで《ファントム・オブ・カオス》等の墓地に関連するサポートカードを使う下準備を整えられます。また、後述の融合魔法《次元融合殺》は墓地の三幻魔も使って融合召喚できるため、「幻魔」融合モンスターを融合召喚する準備をこのカード1枚で整えられます。
《暗黒の招来神》
《暗黒の招来神》
【 効果モンスター 】
星2 / 闇属性 / 悪魔族 / 攻0 / 守0
このカード名の①の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードが召喚に成功した時に発動できる。「神炎皇ウリア」「降雷皇ハモン」「幻魔皇ラビエル」のいずれか1体、またはそのいずれかのカード名が記された、「暗黒の招来神」以外のカード1枚をデッキから手札に加える。
②:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分は通常召喚に加えて1度だけ、自分メインフェイズに攻撃力と守備力が0の悪魔族モンスター1体を召喚できる。
このデッキの初動を担う超重要モンスターで、召喚時に①の効果でデッキ内のほとんどのカードにアクセスできます。②の効果も《暗黒の召喚神》のアドバンス召喚や《ファントム・オブ・カオス》といった他の攻守0・悪魔族モンスターの展開に貢献します。また、追加の召喚権も使えば以下の方法で「三幻魔」を特殊召喚することができます。
《暗黒の招来神》1枚から「三幻魔」を特殊召喚する流れ
1: 《暗黒の招来神》を召喚。《暗黒の召喚神》を手札に加える。
2: 増えた召喚権を使って《暗黒の召喚神》をアドバンス召喚。
3: 《暗黒の召喚神》の効果で自身をリリースし、三幻魔を特殊召喚。
《混沌の召喚神》
《混沌の召喚神》
【 効果モンスター 】
星1 / 闇属性 / 悪魔族 / 攻0 / 守0
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードをリリースして発動できる。「神炎皇ウリア」「降雷皇ハモン」「幻魔皇ラビエル」のいずれか1体を手札から召喚条件を無視して特殊召喚する。
②:墓地のこのカードを除外して発動できる。デッキから「失楽園」1枚を手札に加える。
①②共に【三幻魔】ではなくてはならない効果で、手札に三幻魔が存在する場合は①の効果で特殊召喚して②の効果へそのまま繋ぐことができます。フィールド魔法《失楽園》は場に三幻魔が存在する時にデッキから2枚ドローする効果を持つため、アドバンテージ確保の都合上、場に三幻魔が存在するならこのカードを早めに墓地へ落として②の効果を狙っても良いでしょう。
その他「三幻魔」関連カード
この記事で紹介したモンスターはその多くが癖の強い効果を持っており、あまりに汎用から外れていることから既存のカードではなかなかサポートできません。使用者を暴れ馬のように振り回す【三幻魔】を手懐けるのに必要なのがこれから紹介するカードたちです。
《七精の解門》
《七精の解門》
【 永続魔法 】
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
①:このカードの発動時の効果処理として、「神炎皇ウリア」「降雷皇ハモン」「幻魔皇ラビエル」のいずれか1体、またはそのいずれかのカード名が記されたモンスター1体をデッキから手札に加える。
②:1ターンに1度、手札を1枚捨てて発動できる。自分の墓地から攻撃力と守備力が0の悪魔族モンスター1体を選んで特殊召喚する。
③:1ターンに1度、自分フィールドにレベル10モンスターが存在する場合に発動できる。自分の墓地から永続魔法カード1枚を選んで手札に加える。
発動時の①の効果によるモンスターサーチ、②の効果による攻守0・悪魔族モンスターの蘇生とどこを取っても強力な効果で、デュエルの序盤から終盤まで腐る盤面がありません。中盤以降は③の効果で墓地の《七精の解門》を回収できてしまうため、なるべく早い段階からこのカードを使うためにも可能な限り積むことが推奨されます。
《失楽園》
《失楽園》
【 フィールド魔法 】
「失楽園」の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードがフィールドゾーンに存在する限り、自分のモンスターゾーンの「神炎皇ウリア」「降雷皇ハモン」「幻魔皇ラビエル」「混沌幻魔アーミタイル」は相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。
②:自分のモンスターゾーンに「神炎皇ウリア」「降雷皇ハモン」「幻魔皇ラビエル」「混沌幻魔アーミタイル」のいずれかが存在する場合に発動できる。自分はデッキから2枚ドローする。
場の三幻魔と《混沌幻魔アーミタイル》へ強力な耐性を与えられるこのカードですが、注目は②の効果。条件さえ整えば毎ターン《強欲な壺》以上のアドを稼ぎながらデッキを高速回転させることが可能となります。《混沌の召喚神》の墓地効果、《暗黒の招来神》の召喚時効果、汎用カード《テラ・フォーミング》によってサーチできるため、早い段階から場に三幻魔も並べて②の効果でのドローを狙っていきたいところです。
《次元融合殺》
《次元融合殺》
【 通常魔法 】
①:自分の手札・フィールド・墓地から、「幻魔」融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを除外し、その融合モンスター1体をEXデッキから召喚条件を無視して特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターの戦闘で発生する自分への戦闘ダメージは0になる。
自分フィールドに「神炎皇ウリア」「降雷皇ハモン」「幻魔皇ラビエル」のいずれかが存在する場合、このカードの発動に対して相手は効果を発動できない。
融合モンスター《混沌幻魔アーミタイル》《幻魔帝トリロジーグ》を融合召喚できる専用の融合魔法カードで、特に前者が持つ「相手ターンでは攻撃力0のサンドバッグになる」弱点を完全に克服しました。どちらも融合召喚の難易度は極めて高い部類ですが、このカードは融合素材を手札・フィールド・墓地から参照するためデュエル中盤からはこのカードで問題なく融合召喚できるでしょう。勿論このカードも《暗黒の招来神》でサーチできます。
《幻銃士》
《幻銃士》
【 効果モンスター 】
星 4 / 闇 / 悪魔族 / 攻1100 / 守800
①:このカードが召喚・反転召喚に成功した時に発動できる。自分フィールドのモンスターの数まで、自分フィールドに「銃士トークン」(悪魔族・闇・星4・攻/守500)を特殊召喚する。
②:自分スタンバイフェイズに発動できる。自分フィールドの「銃士」モンスターの数×300ダメージを相手に与える。この効果を発動するターン、自分の「銃士」モンスターは攻撃宣言できない。
①の効果で最大3体の《銃士トークン》を特殊召喚することで《幻魔皇ラビエル》の特殊召喚をサポートできます。攻守のステータスが0でなく《幻魔皇ラビエル》の名前もテキストにないことから三幻魔関連のサポートは受けられませんが、汎用カード多めで他のギミックも取り入れたいのであればこのカードの採用も考えられます。
《幻魔の殉教者》
《幻魔の殉教者》
【 通常魔法 】
①:このカード以外の自分の手札が2枚以上存在し、自分フィールドに「神炎皇ウリア」または「降雷皇ハモン」が存在する場合、手札を全て墓地へ送って発動できる。自分フィールドに「幻魔の殉教者トークン」(悪魔族・闇・星1・攻/守0)3体を攻撃表示で特殊召喚する。
発動される状況がかなり限定的である上に相当なリスクを負うことにはなりますが、登場当初に比べたら随分とこのカードも使いやすくなりました。手札を全て捨てても《暗黒の召喚神》の墓地効果を使えば《幻魔皇ラビエル》を手札に加えてそのまま特殊召喚でき、その後も《失楽園》があれば少なくなった手札をカバーできます。かなり癖のあるカードであることには間違いありませんが、現代になってようやく使いどころが出てきたとみることもできそうです。
《ハイパーブレイズ》
《ハイパーブレイズ》
【 永続罠 】
①:「神炎皇ウリア」を自身の方法で特殊召喚する場合、自分フィールドの裏側表示の罠カードを墓地へ送る事もできる。
②:自分の「神炎皇ウリア」が戦闘を行う攻撃宣言時に1度、手札・デッキから罠カード1枚を墓地へ送って発動できる。このターン、そのモンスターの攻撃力・守備力はお互いのフィールド・墓地の罠カードの数×1000になる。
③:1ターンに1度、手札を1枚捨てて発動できる。「神炎皇ウリア」「降雷皇ハモン」「幻魔皇ラビエル」のいずれか1体を自分の墓地から選び、手札に加えるか召喚条件を無視して特殊召喚する。
①の効果による《神炎皇ウリア》の特殊召喚条件の緩和は大変ありがたく、《暗黒の召喚神》が使えない状況下では手札の罠カードを伏せることでコストの足しにすることができます。具体的には汎用性の高い《無限泡影》や闇属性・悪魔族モンスターと相性のいい《闇次元の解放》《悪魔の嘆き》等が用いられるでしょう。③の効果で三幻魔を無理やり墓地から特殊召喚できるのも他のカードでは実現できないメリットです。
《失楽の霹靂》
《失楽の霹靂》
【 永続魔法 】
①:「降雷皇ハモン」を自身の方法で特殊召喚する場合、自分フィールドの裏側表示の魔法カードを墓地へ送る事もできる。
②:1ターンに1度、自分フィールドに「降雷皇ハモン」が攻撃表示で存在する場合、相手が発動した魔法・罠カードの効果を無効にできる。その後、自分フィールドの「降雷皇ハモン」1体を選んで守備表示にする。
③:自分フィールドの表側表示の「神炎皇ウリア」「降雷皇ハモン」「幻魔皇ラビエル」のいずれかがフィールドから離れた場合に発動する。このターン、自分が受ける全てのダメージは0になる。
①の効果による《降雷皇ハモン》の特殊召喚条件緩和も嬉しいですが、特筆すべきは②の効果による制圧効果付与です。これによって攻撃表示の《降雷皇ハモン》で相手を攻撃した後、向こうのターンで相手の魔法・罠カードを無効にしながら自身を守備表示にすることでハモン自身の攻撃制限効果を発動できます。
《幻魔皇ラビエル-天界蹂躙拳》
《幻魔皇ラビエル-天界蹂躙拳》
【 効果モンスター 】
星10 / 闇属性 / 悪魔族 / 攻4000 / 守4000
このカードは通常召喚できない。
自分フィールドのモンスター3体をリリースした場合のみ特殊召喚できる。
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードを手札から捨て、自分フィールドの「幻魔皇ラビエル」1体を対象として発動できる。このターン、そのモンスターの攻撃力は倍になり、相手モンスター全てに1回ずつ攻撃できる。この効果は相手ターンでも発動できる。
②:このカードが墓地に存在する場合、自分フィールドのモンスター1体をリリースして発動できる。このカードを手札に加える。
《幻魔皇ラビエル》専用のコンバットトリックができるカードで、攻撃力が倍になるだけでなく相手モンスター全てに1回ずつ攻撃を行えるようになります。攻撃力8000の連続攻撃は脅威そのもので、相手の盤面がぬるかったらそのままストレートにライフを削り切れるでしょう。しかもフィールドのモンスター1体をリリースすると墓地から手札に戻ってくるため相手からしたら《幻魔皇ラビエル》が場に立つだけでも異次元のプレッシャーとなります。
《覚醒の三幻魔》
《覚醒の三幻魔》
【 永続罠 】
①:自分フィールドの「神炎皇ウリア」「降雷皇ハモン」「幻魔皇ラビエル」の種類の数によって以下の効果を得る。
●1種類以上:相手がモンスターの召喚・特殊召喚に成功する度に、自分はそのモンスターの攻撃力分だけLPを回復する。
●2種類以上:相手フィールドのモンスターが発動した効果は無効化される。
●3種類:相手の墓地へ送られるモンスターは墓地へは行かず除外される。
②:自分ターンに1度、自分フィールドにレベル10モンスターが存在する場合に発動できる。自分の墓地から永続罠カード1枚を選んで手札に加える。
場の「三幻魔」の種類の数だけ効果が増えていく永続罠ですが、展開に貢献しないことから序盤に引き込むと手札事故の可能性を上げます。しかし中盤以降で「2種類以上」の効果が発動できれば勝利へぐっと近づくため無理ない範囲で活用したいところ。永続罠のため《神炎皇ウリア》の特殊召喚のコストに充てることもできます。
「幻魔」融合モンスター
《混沌幻魔アーミタイル》
《混沌幻魔アーミタイル》
【 融合モンスター 】
星 12 / 闇 / 悪魔族 / 攻0 / 守0
「神炎皇ウリア」+「降雷皇ハモン」+「幻魔皇ラビエル」
自分フィールドの上記カードを除外した場合のみ、EXデッキから特殊召喚できる(「融合」は必要としない)。
①:このカードの攻撃力は自分ターンの間10000アップする。
②:このカードは戦闘では破壊されない。
【三幻魔】を使う上では出してみたいカード筆頭ですが、このカードを出すということは「三幻魔」を指定しているサポートカードの恩恵から外れることも意味します。効果対象・効果破壊耐性を与える《失楽園》のサポートは受けられますが《失楽の霹靂》による《降雷皇ハモン》の無効効果や《幻魔皇ラビエル-天界蹂躙拳》による全体攻撃は行えなくなり、攻める手数も少なくなることには注意が必要です。また、《次元融合殺》を使えば相手ターンでも攻撃力が0になる問題は解決できます。
《幻魔帝トリロジーグ》
《幻魔帝トリロジーグ》
【 融合モンスター 】
星 10 / 闇 / 悪魔族 / 攻4000 / 守4000
レベル10モンスター×3
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードが特殊召喚に成功した場合、またはこのカードが既にモンスターゾーンに存在する状態で、このカード以外のモンスターが墓地から自分フィールドに特殊召喚された場合、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターの元々の攻撃力の半分のダメージを相手に与える。
このデッキの裏の切り札とも言えるカードで、相手のライフがある程度減っているならばこのカードを立たせるだけでも十分なプレッシャーを与えることができます。《混沌幻魔アーミタイル》での攻撃では仕留めきれない場合でも相手のフィールドにある程度の攻撃力のモンスターがいれば自分・相手ターンにモンスターを蘇生させ続けることでライフを削り切れるでしょう。《失楽園》が守ってくれる範囲から外れることには注意が必要です。
ここまでのおさらい
さて、色々なカードを見てきたところでデッキ全体の動き方をもう一度おさらいします。このデッキについてのポイントを3つにまとめてみると――
- 【三幻魔】は《神炎皇ウリア》《降雷皇ハモン》《幻魔皇ラビエル》を悪魔族モンスターの効果で展開するビートダウンデッキ。
- 関連カードをサーチできる《暗黒の招来神》《七精の解門》で展開の基盤を作り出そう
- 《暗黒の召喚神》によるデッキからの特殊召喚、《混沌の召喚神》による手札からの特殊召喚、《ハイパーブレイズ》による墓地からの特殊召喚を駆使して盤面に三幻魔を呼び出せ!
ストラクで安定感は増しましたが、現状ここまでで紹介したカードでデッキを作るとまだどうしても安定感が足りません。そのためまたいくつか他のカードを入れて動きをさらに滑らかにしていこうと思います。
カテゴリ外汎用カード
【三幻魔】を強化していく上で考えることは「手札事故の防止」に尽きます。一度盤面が整えば《失楽園》の効果で毎ターン2ドローができるようになるため中盤以降はそれ程困りません。デッキの性質上、初手に《神炎皇ウリア》等の重量級モンスターが多くやってきて動けない、という事態は防がなければいけません。
《ヘルウェイ・パトロール》
《ヘルウェイ・パトロール》
【 効果モンスター 】
星 4 / 闇 / 悪魔族 / 攻1600 / 守1200
①:このカードが戦闘でモンスターを破壊し墓地へ送った場合に発動する。そのモンスターの元々のレベル×100ダメージを相手に与える。
②:墓地のこのカードを除外して発動できる。手札から攻撃力2000以下の悪魔族モンスター1体を特殊召喚する。
「三幻魔」に関連するモンスターはほぼ全て悪魔族のため、《ヘルウェイ・パトロール》を墓地から除外して②の効果を使えば召喚権を使わずにそれらを手札から特殊召喚できます。特に《暗黒の召喚神》のアドバンス召喚のリリースを踏み倒せるのは大きく、何かと手札を墓地へ送るこのデッキにおいては優秀な手札コストとして活躍します。
《D・D・R》
《D・D・R》
【 装備魔法 】
①:手札を1枚捨て、除外されている自分のモンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。そのモンスターを攻撃表示で特殊召喚し、このカードを装備する。このカードがフィールドから離れた時にそのモンスターは破壊される。
《暗黒の召喚神》《混沌の召喚神》と墓地から除外して効果を発動できるモンスターが多いため、除外されているモンスターを特殊召喚できるこのカードは何かと使用頻度は多くなるでしょう。特殊召喚したモンスターの効果をもう一度使うことによってまた墓地から除外して――といったこともできるため、デッキ全体の継戦能力をこれでぐっと引き上げられます。初動では《闇の誘惑》で除外したモンスターを特殊召喚する役割もあります。
類似の仕事ができるカードに永続罠の《闇次元の解放》がありますが、あちらは手札コストが要らない分こちらより即効性が劣ります。ただ「永続魔法」「永続罠」の違いはこのデッキにおいてかなり重要なので自分のデッキの方向性と相談したいところ。
《墓穴の指名者》
《墓穴の指名者》
【 速攻魔法 】
①:相手の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを除外する。次のターンの終了時まで、この効果で除外したモンスター及びそのモンスターと元々のカード名が同じモンスターの効果は無効化される。
手札誘発は数あれど、このデッキにおいては何よりもこのカードが優先されると言ってよいでしょう。というのもこのデッキは《暗黒の召喚神》による三幻魔の特殊召喚に大きく偏っている節があり、そこを《灰流うらら》で潰されるとそれまでに支払ったリソースを回復できないまま敗北へ直行します。相手の妨害をかいくぐってこちらの効果を確実に通すため「お試しデッキレシピ」ではこのカードを3枚積んでいます。
お試しデッキレシピ
メインデッキ
2 神炎皇ウリア
2 降雷皇ハモン
2 幻魔皇ラビエル
1 幻魔皇ラビエル-天界蹂躙拳
3 暗黒の召喚神
2 ファントム・オブ・カオス
1 カオス・コア
3 暗黒の招来神
2 混沌の召喚神
2 ヘルウェイ・パトロール
3 七精の解門
3 失楽園
1 失楽の霹靂
1 次元融合殺
1 おろかな埋葬
1 手札抹殺
2 ワン・フォー・ワン
2 D・D・R
2 闇の誘惑
3 墓穴の指名者
1 ハイパーブレイズ
エクストラデッキ
2 混沌幻魔アーミタイル
2 幻魔帝トリロジーグ
まとめ
アニメで主人公の十代を苦しめた三幻魔は最初、OCG化された時はそのあまりの召喚条件の厳しさから3体それぞれの専用デッキで使われるようになります。特に表側表示の罠カード3枚を要求してくる《神炎皇ウリア》は3体の中でも一際難しい部類であり、デッキ内のカードをほとんど永続罠に変えるような特化構築が生まれます。しかし、頑張って場に出しても効果耐性等がないことからあっという間に除去される、というのもよくある話でした。
この事情を知っていれば何も知らない人でも《暗黒の召喚神》《失楽園》が登場した時の界隈の盛り上がりをある程度類推することはできるかと思います。それほどまでに「三幻魔」は昔から癖のあるカードとして愛されており、それらが遂にこのストラクチャーデッキで大成することとなりました。更に言えばロマン砲としての扱いを受けていた《混沌幻魔アーミタイル》もテコ入れが入り、ようやく机上の空論から脱したわけです。
色々思惑はあるかと思いますが、個人的にはこの【三幻魔】の進化ぶりには感動すら覚えます。アニメを見ていた人、昔から頑張って使い続けていた人、今回の強化で興味持った人、全員がこのストラクのパワーを楽しめることでしょう。
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