【遊戯王ラッシュデュエル】新しく始まる「ラッシュデュエル」とは? OCGとの違い重点で解説!

ラッシュデュエル

はじめに:新しい時代がやってきます

長い歴史を持つ遊戯王が第11期に突入するのに合わせ、アニメでも「遊戯王SEVENS」が放送されることが発表されました。「遊戯王SEVENS」では新たに「ラッシュデュエル」を舞台とすることが決まり、OCGの方でも期の変更に伴ったルール整理が行われましたね。記事の執筆当時の4月2日地点では既にルールに関する情報が公開され、始まるまでいよいよあと数日、というところです。

さて、このラッシュデュエルですが、既に皆さんご存じであるようにこれまでの「遊戯王OCG」とは全くの別物になります。カードデザインやルール、カードプールが一新されることもあってOCGの時の頭そのままではプレイすることができません。ルールを理解するうえでは「一部が異なる」ではなく「全く別物のゲームになる」という認識の方が良いでしょう。

4月からはこれまでの「遊戯王OCG」と「遊戯王ラッシュデュエル」が同時並行的に販売されることになって興味を持たれている方も多いと思います。この記事では、公式のルール・カード紹介に触れながら「OCGとはどう違うのか?」という点に着目し、現在のOCGプレイヤーが円滑に導入できるようサポートしたいと思います。


「遊戯王ラッシュデュエル」とは?

ラッシュデュエルとは!?

モンスターをバンバン召喚!
大量ドローでズバっと逆転!

ダイナミックで最後まで
ドキドキのデュエルが楽しめる!

――それが、ラッシュデュエル!

引用元:遊戯王ラッシュデュエル – 公式サイト

2020年4月からスタートする「遊戯王ラッシュデュエル」は既存の「遊戯王」のシステムを一部流用した新しいカードゲームです。40~60枚の「遊戯王ラッシュデュエル」専用のカードを用いてデッキを組み、相手のライフポイント(初期:8000)を0にして勝利することを目指します。

遊戯王OCGのシステムを流用していることもあってターン中にできることやターンの流れといった大枠は変わりませんが、最初の手札の枚数やカードテキストの読み方、ドロー枚数や召喚権など異なる部分が存在し、それがこのゲームを既存の遊戯王OCGと全くの別物にしている要因となります。

記事の主題である「OCGとはどう違うのか?」についてですが、ここで箇条書きであげてみましょう。

  • カードデザイン
  • デッキに合計1枚しか入れられない「レジェンドカード」の存在
  • フィールドの広さ(デュエルリンクスと同じ)
  • 初期手札が4枚
  • ターンの最初に手札が5枚になるまでドロー。手札が5枚以上なら1枚ドロー。
  • スタンバイフェイズ・メインフェイズ2が消滅
  • 召喚権は無限(アドバンス召喚時のリリースは行う)
  • モンスターの効果は全て「1ターンに1度」発動できる

察しのいい方はこれだけでも十分プレイできるかと思いますが、実際に例を見てみた方が分かりやすいのも事実。ということで、これらがどのようなことを意味しているか見ていきましょう。


「遊戯王OCG」との相違点

①カードデザイン

《セブンスロード・マジシャン》

【 効果モンスター 】
星7 / 闇属性 / 魔法使い族 / 攻2100 / 守1500

【条件】デッキの一番上のカードを墓地へ送って発動できる。
【効果】このカードの攻撃力はターン終了時まで、[自分の墓地のモンスターの属性の種類]×300アップする。

上にあげたのが「遊戯王ラッシュデュエル」で使われることとなる新しいカードです。OCG版との大きな相違点となるのが「条件」「効果」がはっきり明示されたことで、カードのコストと効果が分かりやすく区別されました。また、見ての通りカードデザイン変更に伴ってレベル・ステータスの位置も変わっていますね。


②「レジェンドカード」の新設

《青眼の白龍》

【 通常モンスター(LEGEND) 】
星8 / 光属性 / ドラゴン族 / 攻3000 / 守2500

高い攻撃力を誇る伝説のドラゴン。どんな相手でも粉砕する、その破壊力は計り知れない。

「遊戯王OCG」ではデッキ内に同名カードは3枚まで投入することができ、およそ3か月ごとに更新されるリミットレギュレーションによって更に準制限カード、制限カード、禁止カードと投入できる枚数が変わりますよね。

「遊戯王ラッシュデュエル」でもデッキに同名カードを3枚まで投入することができます。4月2日現在リミットレギュレーションは存在していませんが、カードの中に「レジェンドカード」というものが存在し、これはデッキ内に合計1枚しか入れられない(デュエルリンクスのLIMIT-1と同じ)ことになっています。イラストの左上部分に「LEGEND」の文字が輝いていますね。


③④デュエルフィールドが縮小/初期手札4枚

引用:遊戯王ラッシュデュエル – 公式サイト

「遊戯王ラッシュデュエル」のフィールドは「遊戯王デュエルリンクス」と同じくモンスターゾーンと魔法&罠ゾーンがそれぞれ3か所に縮小し、エクストラモンスターゾーンは存在しません。また初期手札枚数は4枚と、こちらもデュエルリンクスと同じになっています。


⑤⑥ドローフェイズ関連/スタンバイフェイズ・メインフェイズ2の消滅

引用:遊戯王ラッシュデュエル – 公式サイト

ゲームは上図のように進んでいきますが見ての通りスタンバイフェイズとメインフェイズ2は存在せず、メインフェイズ2の存在しないデュエルリンクスよりもゲームが更に簡略化されました。また、ドローフェイズについては以下のような大きな変更がなされており、ラッシュデュエルの大きな特徴とも言えるでしょう。

ラッシュデュエルでは毎ターン手札が5枚になるようにドローする。また手札が元々5枚以上あった場合は1枚だけドローする。手札の枚数に上限はないぞ。

引用:遊戯王ラッシュデュエル – 公式サイト

この「毎ターン」には先攻1ターン目も含まれており、俗に言う「先攻ドロー」が復活した形と呼べるでしょう。また、手札を使えば使う程次のドローフェイズでのドロー枚数が増えるため、そのことを重点に置いたプレイング・デッキ構築時のカード選択が重要となりそうです。


⑦召喚権は無限

引用:遊戯王ラッシュデュエル – 公式サイト

全ては上図の通りで、召喚に関する表示形式のルールは変わりませんが、1ターンに何度でも通常召喚が行えるようになります。事実上召喚権が無限になったようなもので、これで手札のモンスターをバンバン出して次のターンのドローフェイズに大量ドロー、というラッシュデュエルならではの豪快さを楽しめるでしょう。アドバンス召喚時にリリースが必要なのはOCGと同じです。


⑧モンスター効果は全て「1ターンに1度」発動

引用:遊戯王ラッシュデュエル – 公式サイト

これも図の通りで何も言うことはありませんが、つまりは「1ターンに1度」という文言が省略される、ということになります。遊戯王OCGではその記述が無ければ何度でも効果が発動できることを意味していましたが、ラッシュデュエルにおいては「1ターンに1度」は暗黙の了解となります。


ゲームの雰囲気はどう変わるのか?

無限の召喚権、大量ドロー、と既存の遊戯王OCGとは全く別物として生まれたラッシュデュエルですが、4月2日現在判明しているカードからそのデュエルの様相をある程度予測することができます。また、現在ラッシュデュエルに関連する様々なデュエル動画がYoutubeに投稿されているため、実際の動きや感想を知りたい方は是非ご自身で検索してみてください。

①下級の攻撃力はまだ最大1500

遊戯王OCGでは下級モンスターの攻撃力は2000が優秀なアタッカーとして扱われ、1800あればまぁまぁという印象になります。ラッシュデュエルでは、2020年4月2日現在のカードプールにおいては攻撃力が全体的に低く、最大となる《輝岩竜》《ダーク・ソーサラー》でも攻撃力は1500となっています。

《輝岩竜》

【 通常モンスター 】
星4 / 地属性 / ドラゴン族 / 攻1500 / 守 0

地下鉱脈を起源とする竜。未知の鉱石が発するエネルギーを動力源とし戦い続ける。超硬度の打撃は威力抜群だ。

また、その他のカードはレベル3の《魔獣ウォルフラム》が攻撃力1100だったり、同じくレベル3の《ツインエッジ・ドラゴン》が攻撃力1000だったりします。「デッキ強化パック 超速のラッシュロード!!」でラッシュデュエル化して収録される攻撃力1200の《シルバー・フォング》攻撃力1100の《ベビー・ティーレックス》の存在から、古参の方にとってはやや懐かしい気持ちを抱くビートダウンになるかもしれません(もちろんカードプールの増大によってカードパワーが上がることは十分に考えられます)。


②上級・最上級モンスターの採用枚数

何度か書いた通り、ラッシュデュエルでは毎ターン手札が5枚になるようにドローできます。つまり、使った分だけ補充されることから「そのターン中に手札を使えるだけ使う」ことが推奨されるわけです。

ここで考えるべきが上級・最上級モンスターのことで、念頭に置いておくべき事態が「下級モンスターが存在せず上級モンスターを手札で腐らせてしまう」事態です。早々にドロー加速でデッキを掘り進めればそれだけ強力で希少なカードにアクセスする確率が上がりますが、序盤で手札を余らせてしまうと切り札を引き当てるまでのペースで相手に遅れを取ることになってしまいます。

ただ、ラッシュデュエルのカードプールではまだ下級モンスターは火力が低く、上級・最上級モンスターの力を借りなければデュエルで勝利することはかなり難しくなります。遊戯王OCGでもレベル毎の採用枚数は悩むテーマになりますが、ラッシュデュエルではより一層大切な判断になりそうです。


③盤面が簡単にひっくり返る

ようこそ、逆転のデュエルへ!

引用:遊戯王ラッシュデュエル – 公式サイト

ドローフェイズのドロー枚数が最大5枚、無限の召喚権、これが何を指すかと言えば何もない盤面から突然高攻撃力のモンスターが湧いてくるという状況です。公式が「逆転のデュエル」と銘打っているだけあって優勢の盤面は簡単にひっくり返り、最後までどちらが勝つか分からない、というドキドキ・ハラハラ感が楽しめるかと思います。

逆転されやすい、というのはお互い同じであるため、それを意識しながらセットカードを発動したりモンスターで攻撃したりを考えていくことになります。これはきっと遊戯王OCGでは味わえないスリルでしょう。


まとめ:何が起こるか分からない楽しさ

新しく始まった「遊戯王ラッシュデュエル」は記事で紹介した通り、既存のOCGにはなかった新鮮かつ豪快なデュエルが行えます。遊戯王プレイヤーを悩ませ続けていた「コンマイ語」等の問題もなくなるようにデザインが一新され、カードゲーム初心者でも入りやすいようかなり簡単に整備されましたね。

また、管理人的に嬉しいのが「スターターデッキがハイランダー構築でない」点です。遊戯王OCGで発売されるストラクチャーデッキは基本的にハイランダー構築(同名カードは1枚ずつ収録)が多く、同じストラクを3つ買って初めてそのデッキの真の姿を体験できる、ということが半ば常識となっていました。
しかし、2020年4月4日に発売される2つの「スターターデッキ」はエースカードを除いたカードが全て3枚ずつ収録されており、すぐにデッキパワーを最大まで引き出せるようになっています。今後どうなるかは分かりませんが、最初期のプレイヤーを増やす戦略としては高評価でしょう。

次のターン、どうなっているか分からない――そんな面白さを秘めた「ラッシュデュエル」ですが、ゲーム自体の行く末も気になる所です。これから様々なパックが発売されるのを見ながらアニメと一緒に追いかけていきたいですね。


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