墓地に眠りし太古の力【化石】 デッキ紹介
- By: Sirogane_sho(管理人)
- カテゴリー: デッキ紹介, 遊戯王
- Tags: COLLECTION PACK 2020, 化石, 地属性, 岩石族, 融合召喚

あわせて読みたい ・岩石族デッキのお役立ちサポートカード紹介 ・【アダマシア】デッキ紹介
目次
はじめに
毎年の春に発売される「コレクションパック」はこれまでの「遊戯王」シリーズのアニメ・漫画に登場したキャラクターたちのカードが収録されるお祭りパックですよね。既に放送終了してしまったシリーズ過去作のキャラクターのファンにとっては自分の大好きなキャラのデッキが新規収録・強化される数少ないチャンスで、レギュラーパックでの強化とは違って何枚もの新規カードでガッツリ強化されるのも見どころとなっています。
これまでの傾向を見ると、3つのカテゴリが多数の新規カードと共にカテゴリ化し、いくつかの既存カテゴリの強化カードが何枚か誕生してきています。おそらく今回もそうなるだろうと皆が考えていた中、2020年の1月、新しい一年の始まりに「COLLECTION PACK 2020 収録キャラクター投票」が行われました。

12人のキャラが操る12種のデッキから選ばれたのは、アニメ「遊戯王GX」に登場する留学生デュエリスト、ジム・クロコダイル・クックが使用したフォッシルカード――そう、今回紹介する「化石」デッキです。
彼の使用カードでOCG化されていたのは、共に岩石族モンスターである《フォッシル・ダイナ・パキケファロ》《地球巨人ガイア・プレート》の2種類だけでした。前者はその強力な特殊召喚封じが魅力的で、後者は今でもなお岩石族デッキのエースとして活躍できるポテンシャルを秘めています。今回新規収録を獲得した【化石】も岩石族モンスターを主体とするデッキでした。
効果の癖が強すぎる関係から《フォッシル・ダイナ・パキケファロ》は採用は難しいかもしれませんが、《地球巨人ガイア・プレート》は今回のデッキレシピに勿論含まれています。OCGの世界に遂にやってきた《化石融合-フォッシル・フュージョン》と共に岩石族デッキの新たな領域を探検していきましょう!
デッキコンセプト紹介
【化石】は「地属性・岩石族」モンスターを主体とし、融合モンスターによるビートダウンを行うデッキです。融合魔法カード《化石融合-フォッシル・フュージョン》によるお互いの墓地を参照する墓地融合が一番の特徴と言えるでしょう。

抽象的な(ぼんやりした)話を最初に持ってくるようで申し訳ありませんが、今回のデッキを理解する前にまず「剣」と「盾」を想像してください。相手の盤面を崩しに行く・ビートダウンでライフを削りに行くカードが「剣」で、相手の展開を妨害する・相手の攻撃を受けるカードが「盾」になります。一つのカテゴリが「剣」の役割を担うか「盾」の役割を担うかはものによって異なり、場合によっては剣盾どちらも担う、剣にも盾にもならない、なんてこともあるかもしれません。
どうしてこんな話をするかと言うと、今回収録される「化石」カテゴリの関連カードが明らかに「剣」の性質を持っており、逆に「盾」の性質を全くと言っていいほど持っていないためです。
言い換えると、「化石」だけでは守りが足りなすぎる、ということでもあります。幸か不幸か「化石」関連カードでメインデッキに入るカードは少ないため、ここに他のカテゴリを混ぜ込むことでその問題を解決します。
では、まずはデッキの「盾」から考えていきます。
選ばれたのは同じ岩石族テーマである「アダマシア」です。

《魔救の奇跡-ドラガイト》
【 シンクロモンスター 】
星 8 / 水 / 岩石族 / 攻3000 / 守2200
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:自分メインフェイズに発動できる。自分のデッキの上からカードを5枚めくる。その中の岩石族モンスターの数まで相手フィールドのカードを選んで持ち主の手札に戻す事ができる。めくったカードは好きな順番でデッキの一番下に戻す。
②:自分の墓地に水属性モンスターが存在し、相手が魔法・罠カードの効果を発動した時に発動できる。その発動を無効にし破壊する。

《魔救共振撃》
【 カウンター罠 】
①:自分フィールドに「アダマシア」Sモンスターが存在し、モンスターの効果が発動した時に発動できる。その発動を無効にし破壊する。
上記の《魔救の奇跡-ドラガイト》は墓地に水属性モンスターがいる時に相手の魔法・罠カードの発動を無効にして破壊できます。墓地の条件は同じ「アダマシア」カテゴリである《魔救の奇石-ドラガイト》によって容易に満たせ、シンクロ素材も指定がないことから新規カードの《風化戦士》も無理なく組み込めます。
そして「アダマシア」からは《魔救共振撃》というカウンター罠も採用して対応力を上げていきます。これで「化石」に足りなかった対応力を補いながら、他の「アダマシア」カードによって展開を補助して盤面の形成を目指します。これについては本筋ではないのでここでは触れませんが、既存の【アダマシア】の動かし方をそのまま参考にしてよいでしょう。
次に確認するのはデッキの「剣」について。そう、本題の「化石」カードです。

《化石融合-フォッシル・フュージョン》
【 通常魔法 】
このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:自分・相手の墓地から、「化石」融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを除外し、その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。この効果でお互いの墓地からモンスターを除外した場合には、その特殊召喚したモンスターはモンスターの効果の対象にならない。
②:このカードが墓地に存在し、自分フィールドの表側表示の「化石」融合モンスターが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。墓地のこのカードを手札に加える。
《化石融合-フォッシル・フュージョン》は通常の「融合」「フュージョン」カードとは異なって墓地のみを参照することから手札・フィールドのカードは融合素材にはできません。このカードによって融合召喚できる「化石」モンスターは今のところ5種類存在しますが、その内訳は以下のようになっています。
展開用(墓地除外効果でデッキから特定のカードを手札に加えられる) ・《新生代化石竜 スカルガー》 ※「化石融合」をサーチ ・《新生代化石騎士 スカルポーン》 ※《タイム・ストリーム》をサーチ 攻撃用 ・《中生代化石騎士 スカルナイト》 ・《古生代化石竜 スカルギオス》 ・《古生代化石騎士 スカルキング》
展開用の《新生代化石竜 スカルガー》《新生代化石騎士 スカルポーン》は条件が緩いため序盤の融合召喚に適しています。どちらもレベル4であるため《御影志士》のエクシーズ素材にもなることができ、墓地へ送ると「特定のカード」を手札に加える墓地効果の発動に繋げられますね。
《おろかな重葬》との相性も良く、序盤から《化石融合-フォッシル・フュージョン》《タイム・ストリーム》にアクセスしたい場合は採用圏内となります。
さて、先程からちょくちょく名前の出ている《タイム・ストリーム》はこのデッキのもう一つのカギになるカードです。そのままでは少し融合召喚の難しいレベル6、8の「化石」融合モンスターを相手に依存せず呼び出すには、基本的にこのカードを用いることになります。

《タイム・ストリーム》
【 通常魔法 】
①:自分フィールドの「化石」融合モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターをリリースし、そのモンスターより元々のレベルが2つ高い「化石」融合モンスター1体を、「化石融合-フォッシル・フュージョン」による融合召喚扱いとしてEXデッキから特殊召喚する。
②:自分の墓地からこのカードと「化石」融合モンスター1体を除外し、自分の墓地の「化石」融合モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。
レベル4から6、そしてレベル6から8とモンスターを大型化できるこのカードは単なる盤面強化としての一面もありますが、墓地効果を持つレベル4「化石」モンスターを能動的に墓地へ送ることができる一面もあります。また、後でしっかり紹介しますが《風化戦士》は「化石」関連カードのすべてにアクセスできる効果を持っているため、この《化石融合-フォッシル・フュージョン》《タイム・ストリーム》の運用を大きく助けてくれるでしょう。
ここで「化石」関連カードについてまとめるとポイントは以下の通りです。
- 《化石融合-フォッシル・フュージョン》を使い、墓地のモンスターで融合召喚! 出しやすいのはレベル4「化石」融合モンスター。
- 序盤はレベル4「化石」融合モンスターを用いて展開補助&キーパーツのサーチを行い、攻める準備ができたら《タイム・ストリーム》で大型モンスターを展開!
以上が今回紹介する【化石】のひとつのデッキの形となります。この記事では前述の通り「アダマシア」を盾、「化石」を剣として攻防一体の盤面を築けるようにカードを採用しました。
また、この「化石」ギミックは墓地のモンスターを除外するため、図らずも永続罠《化石岩の解放》の帰還効果と相性が良くなっています。今回のデッキレシピでは他にも《岩投げアタック》を採用して罠カードの比率を上げているため、全体的に罠ビートの様相を呈しているのも特徴ですね。
これからカテゴリ関連カードを紹介していきますが、「アダマシア」カードについてはこの記事では深く掘り下げません。当サイトでは既に「アダマシア」に関する記事を書いているため、あちらの動きを詳しく知りたい場合はそちらを覗いてみてくださいね。
「化石」関連カード紹介
《風化戦士》

《風化戦士》
【 効果モンスター 】
星4 / 地属性 / 岩石族 / 攻2000 / 守1200
このカード名の①の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードが効果で墓地へ送られた場合、または戦闘で破壊された場合に発動できる。「風化戦士」以外の「化石融合-フォッシル・フュージョン」のカード名が記されたカードまたは「化石融合-フォッシル・フュージョン」1枚をデッキから手札に加える。
②:自分エンドフェイズに発動する。
このカードの攻撃力は600ダウンする。
今回の「化石」関連カードで登場したメインデッキのモンスターはこれだけですが、この1体に随分とまぁ効果を盛りましたね。効果で墓地へ送られた場合に関連カードにアクセスでき、《おろかな埋葬》《ブリリアント・フュージョン》といったカードがすべてこの効果のトリガーになります。「化石」関連カードでも《奇跡の穿孔》によって墓地送りが可能で、互いに互いを生かし合える関係でもあります。
《化石融合-フォッシル・フュージョン》

《化石融合-フォッシル・フュージョン》
【 通常魔法 】
このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:自分・相手の墓地から、「化石」融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを除外し、その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。この効果でお互いの墓地からモンスターを除外した場合には、その特殊召喚したモンスターはモンスターの効果の対象にならない。
②:このカードが墓地に存在し、自分フィールドの表側表示の「化石」融合モンスターが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。墓地のこのカードを手札に加える。
「化石」融合モンスターを呼び出す際のキーカードで、岩石族に新たな可能性をもたらすこととなる革命的1枚でもあります。墓地融合しかできませんが、逆に墓地のリソースのみで融合できることから手札・盤面アドバンテージを失わずに融合召喚を行え、レベル4、6、8のモンスターを調達することが可能です。一番呼び出しやすいレベル4モンスターは《御影志士》のエクシーズ素材や「アダマシア」シンクロモンスターのシンクロ素材に優れているため、既存の岩石族カードとも戦術ががっちりかみ合います。
《タイム・ストリーム》

《タイム・ストリーム》
【 通常魔法 】
①:自分フィールドの「化石」融合モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターをリリースし、そのモンスターより元々のレベルが2つ高い「化石」融合モンスター1体を、「化石融合-フォッシル・フュージョン」による融合召喚扱いとしてEXデッキから特殊召喚する。
②:自分の墓地からこのカードと「化石」融合モンスター1体を除外し、自分の墓地の「化石」融合モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。
前述の《化石融合-フォッシル・フュージョン》に並ぶもう一つのキーカードがこちら。レベル4・6「化石」融合モンスターを墓地へ送りながらレベル6・8の「化石」融合モンスターを呼び出せるこのカードは、《古生代化石竜 スカルギオス》といった相手の墓地に依存するモンスターも呼び出せます。このカード自身も《風化戦士》《新生代化石騎士 スカルポーン》からサーチが行え、ターン1制限もついていないことから2枚連打して一気にレベル8「化石」融合モンスターを場に出すこともできます。
《奇跡の穿孔》

《奇跡の穿孔》
【 通常魔法 】
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
①:デッキからレベル4以下の岩石族モンスター1体を墓地へ送る。自分の墓地に「化石融合-フォッシル・フュージョン」が存在する場合、さらに自分はデッキから1枚ドローする。
レベル4以下の岩石族モンスター限定《おろかな埋葬》で、墓地に《化石融合-フォッシル・フュージョン》が存在する場合はおまけで1ドローがついてきます。この後者の追加効果はあれば大変うれしいですが、無理やり狙いに行くとかえってディスアドになるので「いけそうな時に考えてみる」くらいの気持ちで使いましょう。このカードで《風化戦士》を墓地へ送れば他の関連カードをサーチでき、また、他のカードの効果で《風化戦士》が墓地へ送られた場合にこのカードをサーチすることもできます。
《標本の閲覧》

《標本の閲覧》
【 通常魔法 】
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
①:手札の「化石融合-フォッシル・フュージョン」1枚を相手に見せて発動できる。手札からモンスター1体を墓地へ送り、種族とレベルを1つずつ宣言する。相手は自身の手札・デッキを確認し、宣言された種族・レベルを持つモンスターがあった場合、その内の1体を墓地へ送る。
相手のデッキから特定のステータスを持つモンスターを墓地送りにできますが、手札に《化石融合-フォッシル・フュージョン》がないと発動できないこと、手札コストが1枚更に必要なこと、相手のデッキが不明な状況では精度が落ちることが不安要素となります。一応《増殖するG》《灰流うらら》《ダイナレスラー・パンクラトプス》といった汎用カードは狙い目ですが、このカードをわざわざ採用する意義はあまりないように思えます。
もし採用するなら《ネメシス・キーストーン》をデッキに差し込み、《化石融合-フォッシル・フュージョン》の除外ギミックと噛ませることで手札コストを比較的軽減できるでしょう。
《新生代化石竜 スカルガー》

《新生代化石竜 スカルガー》
【 融合モンスター 】
星4 / 地属性 / 岩石族 / 攻2500 / 守0
岩石族モンスター+相手の墓地のレベル4以下のモンスター
このカードは「化石融合-フォッシル・フュージョン」の効果でのみEXデッキから特殊召喚できる。
このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードが守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が超えた分だけ戦闘ダメージを与える。
②:墓地のこのカードを除外して発動できる。デッキから「化石融合-フォッシル・フュージョン」1枚を手札に加える。
《化石融合-フォッシル・フュージョン》を使うことにより、自分の墓地の岩石族モンスターと相手の墓地のレベル4以下のモンスターを除外して融合召喚できます。こちらの先行でも《増殖するG》といった手札誘発があるため序盤から終盤まで融合召喚する機会には恵まれています。
専ら②の墓地効果による《化石融合-フォッシル・フュージョン》のサーチがメインとして使われますが、攻撃力2500の守備貫通持ち、という部分を見ても魅力的な1枚です。バトルフェイズに相手を攻撃した後メインフェイズ2で《御影志士》のエクシーズ素材になる、なんて使い方もできるでしょう。
《新生代化石戦士 スカルポーン》

《新生代化石騎士 スカルポーン》
【 融合モンスター 】
星4 / 地属性 / 岩石族 / 攻2000 / 守800
岩石族モンスター+レベル4以下のモンスター
このカードは「化石融合-フォッシル・フュージョン」の効果でのみEXデッキから特殊召喚できる。
このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードは1度のバトルフェイズ中に2回までモンスターに攻撃できる。
②:墓地のこのカードを除外して発動できる。デッキから「タイム・ストリーム」1枚を手札に加える。
先程の《新生代化石竜 スカルガー》と同じレベル4の融合モンスターですが、こちらは自分の墓地のモンスターのみでも融合召喚できることから先行1ターン目でも融合召喚が十分に狙えます。既に展開で使用したモンスターを《化石融合-フォッシル・フュージョン》でこのモンスターに変換し、《御影志士》のエクシーズ召喚や《タイム・ストリーム》で墓地へ送ってから②のサーチ効果を発動させていきたいところです。
①の効果で2回攻撃することもできますが、《新生代化石竜 スカルガー》とは違って攻撃力2000という微妙な値のためにアタッカーとしてはやや不安定に感じられます。とはいえ、直接攻撃が決まればライフを4000削れるため馬鹿にはできません。
《中生代化石騎士 スカルナイト》

《中生代化石騎士 スカルナイト》
【 融合モンスター 】
星6 / 地属性 / 岩石族 / 攻2400 / 守1100
岩石族モンスター+レベル5・6のモンスター
このカードは「化石融合-フォッシル・フュージョン」の効果でのみEXデッキから特殊召喚できる。
このカード名の③の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードが守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が超えた分だけ戦闘ダメージを与える。
②:このカードの攻撃でモンスターを破壊した時に発動できる。このカードはもう1度だけ続けて攻撃できる。
③:墓地のこのカードを除外し、フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを破壊する。
③の墓地効果がフィーチャーされがちですが、レベル4「化石」融合モンスターと比べて出すのが少々難しくなる分、アタッカーとしては大変優秀な効果を持っています。盤面戦力で活躍した後、《タイム・ストリーム》によるレベル8「化石」融合モンスターへの中継ぎとして使った後も墓地から③の効果で更に貢献できる優等生です。
《化石融合-フォッシル・フュージョン》で相手の墓地のレベル5・6モンスターを狙って除外するのは大変ですが、《D・HERO ディアボリックガイ》等のカテゴリ特有の上級モンスターや展開に使われたレベル5・6の融合・シンクロモンスターは期待しても良いでしょう。相手の公開領域のカードでデッキが読めたのなら《標本の閲覧》を使う手もありますが……
《古生代化石竜 スカルギオス》

《古生代化石竜 スカルギオス》
【 融合モンスター 】
星8 / 地属性 / 岩石族 / 攻3500 / 守0
岩石族モンスター+相手の墓地のレベル7以上のモンスター
このカードは「化石融合-フォッシル・フュージョン」の効果でのみEXデッキから特殊召喚できる。
①:このカードが相手モンスターと戦闘を行うダメージ計算前に発動できる。その相手モンスターの攻撃力と守備力をそのダメージステップ終了時まで入れ替える。
②:このカードが守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が超えた分だけ戦闘ダメージを与える。
③:融合召喚したこのカードが相手モンスターとの戦闘で相手に与える戦闘ダメージは倍になる。
「守備貫通」+「ダメージ2倍」というフィニッシャーとしてこれ以上ない効果を持っていますが、融合召喚条件に「相手の墓地のレベル7以上のモンスター」という厳しめの条件が指定されています……とは言いますが、《トレード・イン》等の存在もあるためもしかしたら《中生代化石騎士 スカルナイト》より正規融合は簡単かもしれません。
一気に融合召喚を行いたいならば《新生代化石騎士 スカルポーン》に《タイム・ストリーム》を発動して《中生代化石騎士 スカルナイト》を融合召喚し、墓地のスカルポーンの効果で2枚目の《タイム・ストリーム》をサーチしてすぐに発動する、という手があります。
《古生代化石騎士 スカルキング》

《古生代化石騎士 スカルキング》
【 融合モンスター 】
星8 / 地属性 / 岩石族 / 攻2800 / 守1300
岩石族モンスター+レベル7以上のモンスター
このカードは「化石融合-フォッシル・フュージョン」の効果でのみEXデッキから特殊召喚できる。
このカード名の③の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードは1度のバトルフェイズ中に2回攻撃できる。
②:このカードが守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が超えた分だけ戦闘ダメージを与える。
③:相手ターンに、相手の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。手札を1枚捨て、対象のモンスターを自分フィールドに特殊召喚する。
デッキのフィニッシャーに相応しい三つの効果で盤面を支配します。相手の墓地蘇生効果を③の効果で潰し、自分のターンでは①の効果による2回攻撃&守備貫通で一気に相手のライフを削り取れるでしょう。自分の墓地の融合モンスターのみでも融合召喚できることから《ブロックドラゴン》《地球巨人ガイア・プレート》といったカードも融合素材に巻き込めます。
「化石」関連カードは「このモンスターを最終的な着地点とする」か「途中でシンクロ・エクシーズ召喚の素材にする」かを考えて動かします。最終的には大型モンスターでビートダウンしていきたいですね。
ここまでのおさらい
岩石族はこれまで融合召喚とは縁遠い種族でしたが、今回の《化石融合-フォッシル・フュージョン》の登場で戦術の幅がぐっと広がることになりました。前に「アダマシア」の登場でシンクロ召喚が利用できることになったのに加え、続けざまに種族デッキの形が大きく変わることとなりそうです。
さて、この融合召喚ギミックを取り入れた【化石】のポイントですが……
- 【化石】は互いの墓地を利用した融合召喚が特徴的な岩石族主体のビートダウンデッキ。
- そのままだと守りが弱いため他のカテゴリ(例えばアダマシア)と混ぜることで対応力を上げよう。
- 《化石融合-フォッシル・フュージョン》《タイム・ストリーム》によって強力なモンスターを揃え、一気に勝負を決めろ!
気持ち的なことを言えば、今回のデッキレシピでは「アダマシア」と「化石」のギミックが並行して存在しているような感じになります。また、今回はアダマシアの要素を若干薄めて化石要素を食ってしまわないように調整もしました。どの方向性を目指すかはデッキビルダー毎に異なるため、自分の好きな塩梅を見つけてみてください。
カテゴリ外汎用カード紹介
《岩投げアタック》

《岩投げアタック》
【 通常罠 】
自分のデッキから岩石族モンスター1体を選択して墓地へ送る。相手ライフに500ポイントダメージを与える。その後デッキをシャッフルする。
※デッキから岩石族カードを墓地へ送る効果は「コスト」です。《風化戦士》のサーチ効果はおそらく起動しません。
岩石族が誇る相手ターンでも使える《おろかな埋葬》ですが、《タックルセイダー》《リバイバルゴーレム》といった汎用岩石族モンスター、《魔球の息吹》で蘇生させるモンスターを墓地へ送っておくことができます。《化石融合-フォッシル・フュージョン》の融合素材もこのカードで墓地に揃えられますね。その他の罠カードと組み合わせることで囮としての運用も期待できます。
《化石岩の解放》

《化石岩の解放》
【 永続罠 】
ゲームから除外されている自分の岩石族モンスター1体を選択して特殊召喚する。このカードがフィールド上から離れた時、そのモンスターを破壊する。そのモンスターが破壊された時、このカードを破壊する。
除外されている岩石族を帰還させるこのカードは《化石融合-フォッシル・フュージョン》や《新生代化石竜 スカルガー》《新生代化石騎士 スカルポーン》の除外効果と相性が良く、除外されたカードをもう一度使い回す働きも期待できます。地味に「化石」と名前に入っているためこちら側でのシナジーもあり、「化石」の世界観にも問題なく溶け込みます。
《PSYフレームロード・Ω》

《PSYフレームロード・Ω》
【 シンクロモンスター 】(制限カード)
星8 / 光属性 / サイキック族 / 攻2800 / 守2200
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
①:1ターンに1度、自分・相手のメインフェイズに発動できる。相手の手札をランダムに1枚選び、そのカードと表側表示のこのカードを次の自分スタンバイフェイズまで表側表示で除外する。
②:相手スタンバイフェイズに、除外されている自分または相手のカード1枚を対象として発動できる。そのカードを墓地に戻す。
③:このカードが墓地に存在する場合、このカード以外の自分または相手の墓地のカード1枚を対象として発動できる。そのカードと墓地のこのカードをデッキに戻す。
除外ギミックとの永遠の相棒である《PSYフレームロード・Ω》も株を上げました。墓地から除外して各種カードサーチ&フィールドのモンスター破壊を行う「化石」融合モンスターとかなり相性が良く、《化石融合-フォッシル・フュージョン》の融合素材の再利用も可能となります。
シンクロ召喚自体も「アダマシア」カードがあるため難しくはありません。墓地に「化石」融合モンスターがいる状態でシンクロ召喚できれば、その持ち前のしぶとさも相まって毎ターンサーチorモンスター破壊を行えます。《魔救の奇縁》を発動したターンの特殊召喚ができなくなる点には注意が必要ですが。
お試しデッキレシピ
※今回のメインデッキは42枚になっています。
メインデッキ
2 風化戦士
2 魔救の追求者
3 魔救の探索者
1 魔救の分析者
1 魔救の奇石-レオナイト
2 魔救の奇石-ドラガイト
2 怒気土器
1 タックルセイダー
1 リバイバルゴーレム
1 ブロックドラゴン
1 地球巨人ガイア・プレート
3 化石融合-フォッシル・フュージョン
3 タイム・ストリーム
1 標本の閲覧
3 奇跡の穿孔
3 魔救の息吹
3 魔救の奇縁
1 おろかな埋葬
2 魔救共振撃
3 岩投げアタック
3 化石顔の解放
エクストラデッキ
2 新生代化石竜 スカルガー
2 新生代化石騎士 スカルポーン
2 中生代化石騎士 スカルナイト
1 古生代化石竜 スカルギオス
1 古生代化石騎士 スカルキング
1 魔救の奇跡-レオナイト
1 魔救の奇跡-ラプタイト
1 魔救の奇跡-ドラガイト
1 PSYフレームロード・Ω
2 御影志士
1 ミセス・レディエント
まとめ
岩石族モンスターはどうも一定の人気があるらしく、「遊戯王GX」のジム・クロコダイル・クックというキャラクターの魅力もあって「化石」は無事にOCG化しましたね。今回の「化石」は岩石族デッキに融合召喚と言う武器を与え、それによってデッキの戦術の幅がぐっと広がることになりました。
何度か書いた通り「レベル4融合モンスターを《御影志士》のエクシーズ素材にする」「アダマシアのシンクロ素材にする」といった使い方はかつて他のデッキで《簡易融合》を用いて行っていたことに似ています。あちらが制限カードになった現在、岩石族デッキは代わりの札を手に入れたことになりますね。また、今回の記事は「剣」と「盾」でデッキを考察していきましたが、同じ「剣」の性質を持つ【ジェムナイト】と組み合わせることでワンショットキル全振りの型を作ることもできます。
メインデッキに入るモンスターが少ないことから「化石」単体で動かすことは大変ですが、今回の新規カードは「岩石族の強化DLC」にも捉えられます。できることが増えた【岩石族】の行く先がとても楽しみですね。
![]() |
[中古 キズあり ランクB] 遊戯王カード 化石岩の解放 レア グラディエイターズ アサルト GLAS YuGiOh! | 遊戯王 レア 永続罠 価格:80円 |
![]() |
遊戯王 御影志士 CHIM-JP036 スーパー 【ランクA】 【中古】 価格:140円 |
![]() |
価格:140円 |
コメントはまだありません