【初心者必見】デュエル中の「あのカードどうする?」解答集【6例】

デッキ構築&プレイングサポート
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目次

はじめに:あらかじめ答えを用意しておく

既存のレシピの完コピでなく、自分で少しでもデッキをいじったことがある人なら、自分が対戦する環境に応じて何のカードを入れるべきか悩んだことはあるかと思います。自分のやりたいことができるようにカードを選びつつも、相手が使うカードによっては、自分の使いたいカードだけで対応できないこともよくあることでしょう。

管理人は最近「遊戯王マスターデュエル」のランク戦を潜っていますが、あそこは様々な制圧盤面に溢れており、勝ち続けるにはそれに対する「答え」をあらかじめ用意しておかなければならない場所だと痛感させられています。捲りきれなかった時に「あのカードを引けていれば勝てた」と悔しがるならともかく、「あのカードを使われたら何もできない」は、少なくとも”ランク戦で勝ち続けるためのデッキ”としてはあまりよろしくないことです。

もし、今使っているデッキの構築で、ランク戦に”素晴らしい結果”を求めるならば――ここで紹介するカードに対して「解答」を用意できているかを確かめておきましょう。勿論、どのようなカードで対処可能かについても解説します。理不尽が横行する戦場を勝ち抜くための武器はここにあります。


「あのカードどうする?」事例紹介

デュエル中に遭遇する、いわゆる「制圧盤面」の中でも、戦闘・効果破壊頼りでは突破が難しいものをピックアップしています。メインデッキ・EXデッキに入れるカードでこれらへの対応力が変わるため、激戦区に持って行くデッキの現状とにらめっこしながら確認してみましょう。

①《双穹の騎士アストラム》+《I:Pマスカレーナ》

《双穹の騎士アストラム》

【 リンクモンスター 】
星 4 / 光 / サイバース族 / 攻3000 /

EXデッキから特殊召喚されたモンスター2体以上
①:リンク召喚したこのカードがモンスターゾーンに存在する限り、このカードは相手の効果の対象にならず、相手は他のモンスターを攻撃対象に選択できない。
②:このカードが特殊召喚されたモンスターと戦闘を行うダメージ計算時に1度、発動できる。このカードの攻撃力はそのダメージ計算時のみ、その相手モンスターの攻撃力分アップする。
③:リンク召喚したこのカードが相手によって墓地へ送られた場合に発動できる。フィールドのカード1枚を選んで持ち主のデッキに戻す。

【LINK-4:左/右/左下/右下】

《I:Pマスカレーナ》

【 リンクモンスター 】
星 2 / 闇 / サイバース族 / 攻800 /

リンクモンスター以外のモンスター2体
このカード名の①の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:相手メインフェイズに発動できる。このカードを含む自分フィールドのモンスターをリンク素材としてリンク召喚する。
②:このカードをリンク素材としたリンクモンスターは相手の効果では破壊されない。

【LINK-2:左下/右下】

相手の効果の対象にならないリンクモンスター《双穹の騎士アストラム》ですが、リンクモンスター《I:Pマスカレーナ》を素材にリンク召喚することで、効果破壊への耐性も付与できます。アストラムはターン制限のない打点上昇効果も兼ね備えていることから、特殊召喚を連打して戦うデッキでは突破が非常に困難なモンスターとなるでしょう。この2枚の組み合わせは非常に多くのデッキで採用できるため、是非とも対策はしておきたいものです。

このカードを突破するには以下の方法があります。

①②③対象を取らない墓地送り・バウンス・除外効果
④⑤リリース・融合素材にする
⑥効果を無効にしてからなんとかする

対処①:《氷結界の龍 トリシューラ》による除外

《氷結界の龍 トリシューラ》

【 シンクロモンスター 】
星 9 / 水 / ドラゴン族 / 攻2700 / 守2000

チューナー+チューナー以外のモンスター2体以上
①:このカードがS召喚に成功した時に発動できる。相手の手札・フィールド・墓地のカードをそれぞれ1枚まで選んで除外できる
(手札からはランダムに選ぶ)。

シンクロ条件を満たせるようなデッキであれば、トリシューラによる除去が視野に入ります。おまけに墓地・手札も1枚除外できますね。採用する場合は、レベルの合計が9になる組み合わせがどのモンスターたちになるかを確認して、それらをどのように出すかの展開ルートを考えておきましょう。


対処②:《宵星の機神ディンギルス》による墓地送り

《宵星の機神ディンギルス》

【 エクシーズモンスター 】
星 8 / 闇 / 機械族 / 攻2600 / 守2100

レベル8モンスター×2
自分は「宵星の機神ディンギルス」を1ターンに1度しか特殊召喚できず、自分フィールドの「オルフェゴール」リンクモンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。
①:このカードが特殊召喚に成功した場合、以下の効果から1つを選択して発動できる。●相手フィールドのカード1枚を選んで墓地へ送る。●除外されている自分の機械族モンスター1体を選び、このカードの下に重ねてX素材とする。
②:自分フィールドのカードが戦闘・効果で破壊される場合、代わりにこのカードのX素材を1つ取り除く事ができる。

レベル8モンスターを2体揃えられるデッキ、または《オルフェゴール・トロイメア》を問題なく採用できる「闇属性・機械族」のデッキならば十分採用できる選択肢です。後者の場合はもともとこのカード込みでデッキを組んでいることでしょう。また、罠カード《エクシーズ・ユニバース》を使えば、ランク4を主体とするデッキでも活躍させられます。


対処③:《グラビティ・コントローラー》によるデッキバウンス

《グラビティ・コントローラー》

【 リンクモンスター 】
星 1 / 闇 / サイキック族 / 攻1000 /

リンクモンスター以外のEXモンスターゾーンのモンスター1体
このカードはリンク召喚されたターンにはリンク素材にできない。
①:EXモンスターゾーンのこのカードは、メインモンスターゾーンのモンスターとの戦闘では破壊されない。
②:このカードがEXモンスターゾーンの相手モンスターと戦闘を行うダメージステップ開始時に発動できる。その相手モンスターとこのカードを持ち主のデッキに戻す。

【LINK-1:左下】

EXモンスターゾーンを利用するデッキならば、このカードをピン差ししておくだけでいざという時の備えになります。攻撃力が低いため相手ターンでサンドバッグにされる可能性は否めませんが、あちらがアストラムを立てるまでに使ったカード数と比べれば、より少ない枚数で完全に黙らせたまま処理できるこのカードの強さが際立ちます。


対処④:「壊獣」でリリースする

《海瓶壊獣ガメシエル》

【 効果モンスター 】
星 8 / 水 / 水族 / 攻2200 / 守3000

①:このカードは相手フィールドのモンスター1体をリリースし、手札から相手フィールドに攻撃表示で特殊召喚できる。
②:相手フィールドに「壊獣」モンスターが存在する場合、このカードは手札から攻撃表示で特殊召喚できる。
③:「壊獣」モンスターは自分フィールドに1体しか表側表示で存在できない。
④:相手が「海亀壊獣ガメシエル」以外の魔法・罠・モンスターの効果を発動した時、自分・相手フィールドの壊獣カウンターを2つ取り除いて発動できる。その発動を無効にし除外する。

うるせぇ! そこをどけ!


対処⑤:《超融合》で融合素材にする

《超融合》

【 速攻魔法 】

このカードの発動に対して魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。
①:手札を1枚捨てて発動できる。自分・相手フィールドから、融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。

リンクモンスター3体を融合素材とする《星杯の守護竜アルマドゥーク》の他に、光属性である点を生かして《エルシャドール・ネフィリム》や《召喚獣メルカバー》を融合召喚できます。特にアルマドゥークの場合、アストラムを立てる前の「マスカレーナ+リンク2」の状況で《超融合》を使えれば、そもそもアストラムを出させずに素材1枚分お得な状況で融合召喚できます。

このカード自体も《捕食植物ヴェルテ・アナコンダ》で効果をコピーして使えます。


対処⑥:モンスター効果を無効にしてからなんとかする

《冥王結界波》

【 通常魔法 】

このカードの発動に対してモンスターの効果は発動できない。
①:相手フィールドの全ての表側表示モンスターの効果をターン終了時まで無効にする。このカードの発動後、ターン終了時まで相手が受ける全てのダメージは0になる。

元も子もない話ですが、モンスター効果を全部無効にしてしまえばあとはこっちのもんです。ただ、アストラムは墓地へ送られた場合にデッキバウンスする効果を持っているため、そのことは念頭に置いておく必要があります。


②《炎斬機ファイナルシグマ》《ジ・アライバル・サイバース@イグニスター》

《炎斬機ファイナルシグマ》

【 シンクロモンスター 】
星 12 / 炎 / サイバース族 / 攻3000 / 守0

チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカード名の③の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードはEXモンスターゾーンに存在する限り、「斬機」カード以外のカードの効果を受けない。
②:EXモンスターゾーンのこのカードが相手モンスターとの戦闘で相手に与える戦闘ダメージは倍になる。
③:このカードが戦闘または相手の効果で破壊された場合に発動できる。デッキから「斬機」カード1枚を手札に加える。

《ジ・アライバル・サイバース@イグニスター》

【 リンクモンスター 】
星 6 / 闇 / サイバース族 / 攻0 /

属性が異なるモンスター3体以上
①:「ジ・アライバル・サイバース@イグニスター」は自分フィールドに1体しか表側表示で存在できない。
②:このカードの元々の攻撃力は、このカードのリンク素材としたモンスターの数×1000になる。
③:このカードは他のカードの効果を受けない。
④:1ターンに1度、このカード以外のフィールドのモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを破壊し、このカードのリンク先となる自分フィールドに「@イグニスタートークン」(サイバース族・闇・星1・攻/守0)1体を特殊召喚する。

【LINK-6:上/左/右/左下/下/右下】

「カードの効果を受けない」という恐ろしい耐性を持ったモンスターたちです。大抵の場合は高火力であるため戦闘面での突破も難しく、備えが無ければ「詰み」になってしまうこともあるでしょう。この二つの他にも《RR-アルティメット・ファルコン》《超量機神王グレート・マグナス》《BF-フルアーマード・ウィング》など、カテゴリのエースモンスターがこの効果を持っていることがあります。
また、相手ターン中限定ですが、《LL-インディペンデント・ナイチンゲール》の効果をコピーした《覇王眷竜スターヴ・ヴェノム》も同様の耐性を持つことになります。

これらのカードを突破するには以下の方法があります。

①戦闘破壊する
②「壊獣」でリリースする
③《閉ザサレシ世界ノ冥神》のリンク素材にする
④相手プレイヤーにリリースを強制する

対処①:戦闘破壊する

《SNo.39 希望皇ホープ・ザ・ライトニング》

【 エクシーズモンスター 】
星 5 / 光 / 戦士族 / 攻2500 / 守2000

光属性レベル5モンスター×3
このカードは自分フィールドのランク4の「希望皇ホープ」モンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。このカードはX召喚の素材にできない。
①:このカードが戦闘を行う場合、相手はダメージステップ終了時までカードの効果を発動できない。
②:このカードが「希望皇ホープ」モンスターをX素材としている場合、このカードが相手モンスターと戦闘を行うダメージ計算時に、このカードのX素材を2つ取り除いて発動できる。このカードの攻撃力はそのダメージ計算時のみ5000になる。

《古代の機械混沌巨人》

【 融合モンスター 】
星 10 / 闇 / 機械族 / 攻4500 / 守3000

「アンティーク・ギア」モンスター×4
このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。
①:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、このカードは魔法・罠カードの効果を受けず、相手はバトルフェイズ中にモンスターの効果を発動できない。
②:このカードは相手モンスター全てに1回ずつ攻撃でき、守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が超えた分だけ戦闘ダメージを与える。

あくまで「カードの効果を受けない」ので、上から殴り倒せば良い……という単純明快な答えです。小細工無しで正面から突破できるデッキならば、わざわざ別のカードを積むよりもデッキ内の動きで完結させて、正々堂々と殴り倒すのもいいでしょう。上記のライトニングや「アンティーク・ギア」のように、戦闘中相手に何もさせないモンスターなら一切の抵抗の隙も与えません。


対処②:「壊獣」でリリースする

《海瓶壊獣ガメシエル》

【 効果モンスター 】
星 8 / 水 / 水族 / 攻2200 / 守3000

①:このカードは相手フィールドのモンスター1体をリリースし、手札から相手フィールドに攻撃表示で特殊召喚できる。
②:相手フィールドに「壊獣」モンスターが存在する場合、このカードは手札から攻撃表示で特殊召喚できる。
③:「壊獣」モンスターは自分フィールドに1体しか表側表示で存在できない。
④:相手が「海亀壊獣ガメシエル」以外の魔法・罠・モンスターの効果を発動した時、自分・相手フィールドの壊獣カウンターを2つ取り除いて発動できる。その発動を無効にし除外する。

うるせぇ! そこをどけ!

……実は壊獣でリリースできるって、知ってました? 私も最近知りました……


対処③:《閉ザサレシ世界の冥神》のリンク素材にする

《閉ザサレシ世界の冥神》

【 リンクモンスター 】
星 5 / 光 / 悪魔族 / 攻3000 /

効果モンスター4体以上
このカードをリンク召喚する場合、相手フィールドのモンスターも1体までリンク素材にできる。
①:このカードがリンク召喚に成功した場合に発動できる。相手フィールドの全ての表側表示モンスターの効果は無効化される。
②:リンク召喚したこのカードは、このカードを対象とする効果以外の相手の発動した効果を受けない。
③:1ターンに1度、墓地からモンスターを特殊召喚する効果を含む、魔法・罠・モンスターの効果を相手が発動した時に発動できる。その発動を無効にする。

【LINK-5:上/右上/右/下/右下】

モンスター数を揃えるのは大変ですが、このカードのリンク素材として食ってしまう手があります。原理としては先程の「壊獣」と一緒ですが、こちらは一度場に出た後もずっと仕事をしてくれるため、苦労して場に出す価値はあると思います。展開力はあるけど除去能力が足りない、といったデッキはEXデッキ1枚入れておくと保険になります。


対処④:相手プレイヤーにリリースを強制する

《拮抗勝負》

【 通常罠 】

自分フィールドにカードが存在しない場合、このカードの発動は手札からもできる。
①:相手フィールドのカードの数が自分フィールドのカードより多い場合、自分・相手のバトルフェイズ終了時に発動できる。自分フィールドのカードの数と同じになるように、相手は自身のフィールドのカードを選んで裏側表示で除外しなければならない。

《イタチの大暴発》

【 通常罠 】

①:相手フィールドの表側表示モンスターの攻撃力の合計が自分のLPよりも高い場合に発動できる。相手フィールドの表側表示モンスターの攻撃力の合計が、自分のLP以下の数値となるように、相手は自分のフィールドの表側表示モンスターを選んで持ち主のデッキに戻さなければならない。

《いろはもみじ》

【 シンクロモンスター 】
星 7 / 風 / 天使族 / 攻2100 / 守2600

チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードが特殊召喚に成功した場合、属性を1つ宣言して発動できる。このカードは以下の効果を得る。
●フィールドの全ての表側表示モンスターは宣言した属性になる。
②:相手のメインモンスターゾーンのモンスター1体を対象として発動できる。相手はそのモンスターの前・後・隣のゾーン(モンスターゾーン・魔法&罠ゾーン)に存在するカードの中から1枚を墓地へ送らなければならない。

カードそのものは効果こそ受けませんが、プレイヤーによるリリースから逃れることはできません。そのため、相手プレイヤーにモンスターのリリース・除去を強制させることで処理できます。

《拮抗勝負》はその代表的カードですが、頑張っても1枚は残してしまうため、肝心のモンスターだけが攻略できないこともしばしばあります。同じような効果で他に使いやすいものでは、シンクロモンスター《いろはもみじ》、通常罠《イタチの大暴発》が存在するため、デッキの個性に合ったものを採用しましょう。


③《王宮の勅命》《魔封じの芳香》

《王宮の勅命》

【 永続罠 】

このカードのコントローラーはお互いのスタンバイフェイズ毎に700LPを払う。700LP払えない場合このカードを破壊する。
①:このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、フィールドの全ての魔法カードの効果は無効化される。

《魔封じの芳香》

【 永続罠 】

①:このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、お互いに魔法カードはセットしなければ発動できず、セットしたプレイヤーから見て次の自分ターンが来るまで発動できない。

【影霊衣】使いの私としては絶対に許せないカードです(私怨)。魔法カードを使わないデッキは殆ど存在しないため多くのデッキが甚大な影響を受け、特に、儀式召喚・ペンデュラム召喚メインのデッキには致命傷となります。このカードを発動された瞬間に三途の川が見える人もいるでしょう。

このタイプのカードの対処法は、現在の状況次第で大きく二つに分かれます。
発動された瞬間にチェーンを組むか、既に発動してあるものをなんとかするか、の2種類です。

①発動時にチェーンを組んで速攻魔法で除去する
②モンスター効果で除去する
③カードの効果を無効にする

対処①:発動時にチェーンを組んで速攻魔法で除去する

《ツインツイスター》

【 速攻魔法 】

①:手札を1枚捨て、フィールドの魔法・罠カードを2枚まで対象として発動できる。そのカードを破壊する。

永続魔法・罠は、発動した後、チェーンの逆順処理が終わって初めて効果が適用されるようになります。つまりは、相手が例の罠カードを発動したのにチェーンして、相手の魔法・罠カードを破壊できる速攻魔法を発動したらいい、ということです。

この仕事ができるカードですが、《サイクロン》《コズミック・サイクロン》《ツインツイスター》とバリエーション豊かです。自分のデッキと相性が良いか、仮想敵が何枚伏せてくるかを想像しながら、どのカードを何枚採用するかを考えましょう。


対処②:モンスター効果で除去する

《トロイメア・フェニックス》

【 リンクモンスター 】
星 2 / 炎 / 悪魔族 / 攻1900 /

カード名が異なるモンスター2体
このカード名の①の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードがリンク召喚に成功した場合、手札を1枚捨て、相手フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊する。この効果の発動時にこのカードが相互リンク状態だった場合、さらに自分はデッキから1枚ドローできる。
②:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分フィールドの相互リンク状態のモンスターは戦闘では破壊されない。

【LINK-2:上/右】

《ダイナレスラー・パンクラトプス》

【 効果モンスター 】
星 7 / 地 / 恐竜族 / 攻2600 / 守0

このカード名の、①の方法に特殊召喚は1ターンに1度しかできず、②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:相手フィールドのモンスターの数が自分フィールドのモンスターより多い場合、このカードは手札から特殊召喚できる。
②:自分フィールドの「ダイナレスラー」モンスター1体をリリースし、相手フィールドのカード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊する。この効果は相手ターンでも発動できる。

発動後、魔法が既に使えない状態で頑張るならば《トロイメア・フェニックス》が適任です。どのデッキでも出しやすいリンク条件、カード1枚をピンポイントで狙える使いやすさから、本当にどうにもならなくなった時の解決策になるでしょう。

同じ仕事ができるモンスターはいますが、どのデッキにも入るようなものは《ダイナレスラー・パンクラトプス》くらいしかいません。採用デッキは絞られますが、ランク4エクシーズの《竜巻竜》《恐牙狼 ダイヤウルフ》と、レベル6シンクロの《瑚之龍》あたりで同じことができます。


対処③:カードの効果を無効にする

《無限泡影》

【 通常罠 】

自分フィールドにカードが存在しない場合、このカードの発動は手札からもできる。
①:相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターの効果をターン終了時まで無効にする。セットされていたこのカードを発動した場合、さらにこのターン、このカードと同じ縦列の他の魔法・罠カードの効果は無効化される。

種類こそ多くはありませんが、盤面のカードを後から無効にできる強力なカードを使う、という手があります。その中でも使いやすいのは、セットした状態で使う《無限泡影》でしょう。相手が例のカードを発動してから無効にするまで1ターンのラグが発生しますが、発動さえできれば、相手の魔法・罠ゾーンで役に立たないカードを1枚放置させられます。


④《スキルドレイン》

《スキルドレイン》

【 永続罠 】

1000LPを払ってこのカードを発動できる。
①:このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、フィールドの全ての表側表示モンスターの効果は無効化される。

あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛

《コズミック・サイクロン》

【 速攻魔法 】

①:1000LPを払い、フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。そのカードを除外する。


⑤《真竜皇V.F.D.》《天霆號アーゼウス》《召命の神弓-アポロウーサ》

《真竜皇V.F.D.》

【 エクシーズモンスター 】
星 9 / 闇 / 幻竜族 / 攻3000 / 守3000

レベル9モンスター×2体以上
①:1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、属性を1つ宣言して発動できる。ターン終了時まで、フィールドの表側表示モンスターは宣言した属性になり、宣言した属性の相手モンスターは効果を発動できず、攻撃もできない。この効果は相手ターンでも発動できる。
②:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分の手札の「真竜」モンスターの効果で破壊するモンスターを相手フィールドからも選ぶ事ができる。

《天霆號アーゼウス》

【 エクシーズモンスター 】
星 12 / 光 / 機械族 / 攻3000 / 守3000

レベル12モンスター×2
「天霆號アーゼウス」は、Xモンスターが戦闘を行ったターンに1度、自分フィールドのXモンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。
①:このカードのX素材を2つ取り除いて発動できる。このカード以外のフィールドのカードを全て墓地へ送る。この効果は相手ターンでも発動できる。
②:1ターンに1度、このカード以外の自分フィールドのカードが戦闘または相手の効果で破壊された場合に発動できる。手札・デッキ・EXデッキからカード1枚を選び、このカードの下に重ねてX素材とする。

《召命の神弓-アポロウーサ》

【 リンクモンスター 】
星 4 / 風 / 天使族 / 攻? /

トークン以外のカード名が異なるモンスター2体以上
①:「召命の神弓-アポロウーサ」は自分フィールドに1体しか表側表示で存在できない。
②:このカードの元々の攻撃力は、このカードのリンク素材としたモンスターの数×800になる。
③:相手がモンスターの効果を発動した時に発動できる。このカードの攻撃力を800ダウンし、その発動を無効にする。

【LINK-4:上/左下/下/右下】

いわゆる「制圧系」のモンスターたちです。その中でも、1枚でかなり多くの仕事をこなすエース級のものを挙げてみました。「V.F.D.」は出ただけでゲームエンドが見え、アーゼウスはエクシーズデッキだったら大体入ってて、アポロウーサは見ただけで目眩がします。

激戦区のトップ帯に君臨し続けるものでない、普通のテーマデッキの大体はこれらの妨害を貫通して制圧し返すだけのポテンシャルを持っていません。ガチとカジュアルの境にもなるところですが、ランク戦で勝ち続けるためにはこれらのカードを無力化する術を用意しなければならないでしょう。
問題の、その手段ですが……

①チェーン不可のカードで効果を無効にする
②《大捕り物》でコントロール奪取する

対処①:チェーン不可のカードで効果を無効にする

《禁じられた一滴》

【 速攻魔法 】

このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
①:自分の手札・フィールドから、このカード以外のカードを任意の数だけ墓地へ送って発動できる。その数だけ相手フィールドの効果モンスターを選ぶ。そのモンスターはターン終了時まで、攻撃力が半分になり、効果は無効化される。このカードの発動に対して、相手はこのカードを発動するために墓地へ送ったカードと元々の種類(モンスター・魔法・罠)が同じカードの効果を発動できない。

《冥王結界波》

【 通常魔法 】

このカードの発動に対してモンスターの効果は発動できない。
①:相手フィールドの全ての表側表示モンスターの効果をターン終了時まで無効にする。このカードの発動後、ターン終了時まで相手が受ける全てのダメージは0になる。

相手が理不尽を押しつけてくるなら、こちらも理不尽を繰り出さないと返しきれません。上記の2枚はどちらも同じ事をしますが、最大の差別点は「速攻魔法か否か」です。《禁じられた一滴》は手札コストこそ要求しますが、スタンバイフェイズ等で効果を発動できる《真竜皇V.F.D.》はこのようなカードでなければ止められません。

《冥王結界波》があまり使われない理由としては、このターン相手へのダメージが通らない他、マスターデュエル環境で《真竜皇V.F.D.》を止められないことが一因として挙げられます。あと実は、《禁じられた一滴》はレベル4天使族モンスター《失楽の魔女》の召喚時にサーチができるため、そういった面でも一滴の方が幅広く使われています。


対処②:《大捕り物》でコントロール奪取する

《大捕り物》

【 永続罠 】

①:相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。そのモンスターのコントロールを得る。そのモンスターは自分フィールドに存在する場合、攻撃できず、効果を発動できない。そのモンスターがフィールドから離れた時にこのカードは破壊される。

アーゼウス相手ならダメですが……V.F.D.とアポロウーサならこのカードで分捕れます。罠カードを無効にする手段を相手が持っていない場合、まずはこのカードで頂いてから相手の妨害数を減らし、突破しにかかりましょう。上記に挙がっていないモンスターでは《FNo.0 未来龍皇ホープ》も同じように無力化できます。


⑥《インスペクト・ボーダー》

《インスペクト・ボーダー》

【 効果モンスター 】
星 4 / 光 / 機械族 / 攻2000 / 守2000

自分フィールドにモンスターが存在する場合、このカードは召喚・特殊召喚できない。
①:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、その間はお互いにそれぞれ1ターンに発動できるモンスターの効果の回数が、フィールドのモンスターの種類(儀式・融合・S・X・P・リンク)の数までになる。

手軽に出せる【メタビート】の核となるモンスターです。このカード1枚だけで、展開をモンスター効果に頼るデッキはほぼほぼ機能不全に陥ります。遭遇する数は多くはありませんが、こういった所謂「地雷デッキ」を確実に仕留めるのも、最強を目指す上では避けられないこととなるでしょう。

さて、このカードの対策ですが……

①魔法・罠カードで破壊する
②「壊獣」で除去する

対処①:魔法・罠カードで破壊する

《ライトニング・ストーム》

【 通常魔法 】

このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
①:自分フィールドに表側表示のカードが存在しない場合、以下の効果から1つを選択して発動できる。
●相手フィールドの攻撃表示モンスターを全て破壊する。
●相手フィールドの魔法・罠カードを全て破壊する。

《インスペクト・ボーダー》を破壊するだけなら《サンダー・ボルト》でもいいですが、ヤツが出てくるデッキは魔法・罠カードも使ってこちらを封じ込めようとしてきます。先行1ターン目でボーダーを場に出された時、自分の今の手札でモンスターと魔法罠のどちらを破壊するか選択できる《ライトニング・ストーム》の方が相手しやすくなるでしょう。ついでに他の色んなデッキにも刺さるし……


対処②:「壊獣」で除去する

《海亀壊獣ガメシエル》

【 効果モンスター 】
星 8 / 水 / 水族 / 攻2200 / 守3000

①:このカードは相手フィールドのモンスター1体をリリースし、手札から相手フィールドに攻撃表示で特殊召喚できる。
②:相手フィールドに「壊獣」モンスターが存在する場合、このカードは手札から攻撃表示で特殊召喚できる。
③:「壊獣」モンスターは自分フィールドに1体しか表側表示で存在できない。
④:相手が「海亀壊獣ガメシエル」以外の魔法・罠・モンスターの効果を発動した時、自分・相手フィールドの壊獣カウンターを2つ取り除いて発動できる。その発動を無効にし除外する。

うるせぇ! そこをどけ!


おわりに:狭き道をゆけ

遊戯王は「先行制圧ゲー」「金のかかるじゃんけん」などと言われるくらいには先行有利で、はじめに制圧盤面を作ることができれば勝利の流れをこちらへ大きく引き寄せることができます。しかし、岩盤のように硬い盤面を打破するためのカードも多く生まれてきました。
相手モンスターを強制的に除去する「壊獣」、相手モンスターの効果をなかったことにする《禁じられた一滴》、後手だけに使用が許された《ライトニング・ストーム》……それらを駆使して穴をこじ開け合うゲームに進化した遊戯王は、妙に高い位置でバランスが取れた頭のおかしいゲーム(褒め言葉)に成長したわけです。

遊戯王に限らず、どのゲームも、自分の「好き」を貫き通して勝利を掴むにはそれ相応の覚悟が必要になります。簡単な道はどこにもありませんが、その過程であなたのデッキは可能性と個性に目覚め、唯一無二のものに成ることでしょう。

この記事が、あなたの「覚悟」を「結果」に変える手助けになれれば幸いです。
また別の記事で会いましょう。ではでは!


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確かに、今の遊戯王の環境は先行をとって相手に何もさせずに勝利するといったデッキもあったりするので、いかにそれを食らわないか対策を講じることは必須と言えますね!

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