【遊戯王】ノーレアの面白カード考察《砂塵の大ハリケーン》

ノーレア面白カード考察

はじめに:ノーレア名物、単体でアドを稼げないカード

いわゆる「ノーマルレア」というレアリティ(これは非公式の呼称です)に分類されるカードの中に見られる特徴として、「効果は面白いけどアドバンテージは稼げない」というものがあります。例えば、相手に2枚ドローさせる《強欲な贈り物》や、相手ライフを3000回復させる《ギフトカード》、お互いの戦闘ダメージをライフ回復にする《衛生兵マッスラー》といったものが該当します。

ただ、これらのカードも、使いようによってはデッキの主力カードになる得るのが遊戯王です。
相手のドローでライフを削る【グリードバーン】、《シモッチによる副作用》でライフ回復をバーンに変換する【シモッチバーン】といったデッキでは、上記のカードも戦略の中にきちんと組み込むことができます。意外なカードが意外な活躍をする、というのが遊戯王の面白いところですよね。

さて、今回紹介するのは、記事執筆時では最新の弾である「POWER OF THE ELEMENTS」に収録されていたノーマルレアカード《砂塵の大ハリケーン》です。効果はなんと……「自分が魔法・罠カードゾーンにセットしていたカードとこのカードを手札に戻し、手札から魔法・罠カードを同じ枚数だけ伏せ直す」というもの。

《砂塵の大ハリケーン》

【 通常罠 】

このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
①:自分の魔法&罠ゾーンにセットされたカードを任意の数だけ対象として発動できる。セットされたそのカードと、このカードを持ち主の手札に戻す。その後、自分はこの効果で自分の手札に戻ったカードの数だけ、手札から魔法・罠カードをセットできる。

「なんだこれ?」となるカードですが、ちょっと面白そうなことができそうなので、使い道について一緒に考えていきましょう! しかしこの牧場主は踏んだり蹴ったりだなぁ……


使い方を考える

着目する点は大まかに、「セットカードを戻す」のを目的にすること、「魔法・罠カードを伏せ直す」のを目的にすることの二つです。これによって、同じデッキに入れるべきカードの事情が若干変わってくるため、それぞれのパターンを見ていきましょう。


「セットカードを戻す」方をメインに使う:「ラビュリンス」と合わせる?

一見するとアドバンテージを稼げてなさそうな効果ですが、戻すことがメリットになる盤面、というのは確かにあったりします。具体的には……

《白銀の城のラビュリンス》

【 効果モンスター 】
星 8 / 闇 / 悪魔族 / 攻2900 / 守1900

このカード名の②③の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:自分の通常罠カードの発動に対して、相手はモンスターの効果を発動できない。
②:自分の墓地の通常罠カード1枚を対象として発動できる。そのカードを自分フィールドにセットする。この効果でセットしたカードは、自分フィールドに悪魔族モンスターが存在しない場合には発動できない。
③:自分の通常罠カードの効果でモンスターがフィールドから離れた場合に発動できる。相手の手札・フィールドのカード1枚を選んで破壊する(手札からはランダムに選ぶ)。

上記のカードのように、墓地の罠カードを再セットした際のデメリット効果を打ち消すことに使えます。「ラビュリンス」でわざわざ戻したい盤面は殆どないでしょうが、不測の事態で盤面から悪魔族モンスターが消えるときの保険としては使えるかもしれません。

他にも《悪魔嬢マリス》《ティオの蟲惑魔》でセットした罠カードを1度手札に戻し、使った後にデッキへ戻る・除外される呪いを解く使い方もできるでしょう。

また、「セットされた魔法・罠カードを手札に戻す」効果が最大限に活きるカードもあります。

《埋蔵金の地図》

【 通常罠 】

セットされたこのカードを手札に戻す効果が発動した時に発動する事ができる。自分のデッキからカードを2枚ドローし、その後手札を1枚捨てる。

《砂塵の大ハリケーン》でセットされた《埋蔵金の地図》を対象に効果を発動し、それにチェーンして《埋蔵金の地図》を使う、というコンボです。

ただ《砂塵の大ハリケーン》は、対象に取った「セットされたカード」と自身を一緒に手札に戻す必要があります。そのため、チェーンして発動した《埋蔵金の地図》を手札に戻すことはできず、他に対象に取っていた「セットされたカード」を手札に戻せなければ、《砂塵の大ハリケーン》も通常通り墓地へ送られてしまいます。

《埋蔵金の地図》のトリガーになるカードには通常魔法の《局所的ハリケーン》もありますが……あちらは魔法カードであること自体がサーチしづらいデメリットにもなります。

代わりに《砂塵の大ハリケーン》を採用し、どちらも通常罠にすることで《悪魔嬢リリス》《トラップトリック》といった通常罠サポート、《白銀の城の魔神像》といった「ラビュリンス」関連カードの恩恵も受けられる、という構築はどうでしょうか?
先程ちらと紹介した《白銀の城のラビュリンス》が墓地の通常罠を使い回せるため、《砂塵の大ハリケーン》を手札に戻して《埋蔵金の地図》を墓地から伏せればまた同じコンボを使えますし……!

あ、他の強い通常罠使うよ、というツッコミはナシで……


「魔法・罠カードを伏せ直す」方をメインに使う:蟲惑魔、アーティファクト?

自分フィールドの魔法・罠カードを手札に戻して伏せ直す、という一連の動きの中で、「伏せ直す」という部分に着目する使い方もあります。

《やぶ蛇》

【 通常罠 】

①:セットされているこのカードが相手の効果でフィールドから離れ、墓地へ送られた場合または除外された場合に発動できる。デッキ・EXデッキからモンスター1体を特殊召喚する。

《ジャックポット7》

【 通常魔法 】

このカードをデッキに戻してシャッフルする。また、このカードが相手のカードの効果によって墓地へ送られた時、このカードをゲームから除外する。この効果によってゲームから除外された自分の「ジャックポット7」が3枚揃った時、自分はデュエルに勝利する。

《砂塵の大ハリケーン》が罠カードであることから、相手が《ライトニング・ストーム》といったカードを使ってきた場合にチェーンして発動し、《やぶ蛇》《ジャックポット7》といった「相手に破壊されることでおいしいカード」を伏せるコンボができます。

なんなら一緒に《アーティファクト・デュランダル》を構えることで、相手の動きを牽制しながらこちらの魔法・罠カードを破壊させるチャンスを増やすこともできるでしょう。「選んで破壊」なので、《砂塵の大ハリケーン》でカードを伏せ直したとしても、問題なく相手に1枚破壊させられます。

《アーティファクト・デュランダル》

【 エクシーズモンスター 】
星 5 / 光 / 天使族 / 攻2400 / 守2100

レベル5モンスター×2
1ターンに1度、以下の効果から1つを選択して発動できる。
この効果は相手ターンでも発動できる。
●フィールド上でモンスターの効果が発動した時、または通常魔法・通常罠カードの発動時にこのカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。その効果は「相手フィールド上の魔法・罠カード1枚を選んで破壊する」となる。

●このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。お互いの手札を全て持ち主のデッキに戻してシャッフルする。その後、それぞれデッキに戻した枚数分だけドローする。

とは言え、この手のカードに共通する問題として「一度こちらの戦略がバレると魔法・罠カードを破壊してこなくなる」というものがあります。そりゃそうです、《ジャックポット7》が1枚でも見えた瞬間、相手は特殊勝利を警戒して《ハーピィの羽根箒》といったカードは使わなくなるでしょう。

しかし、その点をうまく突いて「発動できれば強いカード」を使ってみてはどうでしょうか。
由緒正しき攻撃反応罠の《聖なるバリア-ミラー・フォース-》といった、昨今の遊戯王のパワーインフレが原因で「発動前に除去されてしまう」悲しみを背負ったカードを採用することで、相手に「破壊したくないけれど破壊しないとどうにもならない」という地獄を押しつけられます。この思想をうまくデッキの形にしたのが【HAT】というデッキで、かつて海外の大会でも結果を残していました。

最後にひとつ、「相手のカードを破壊したくなる」例を見てみましょう。「HAT」は「Hand:ハンド」「Artifact:アーティファクト」「Tranpix:蟲惑魔」の混合デッキでしたが、その中の一角を担った「蟲惑魔」にフィーチャーすると……

《トリオンの蟲惑魔》

【 効果モンスター 】
星4 / 地 / 昆虫族 / 攻1600 / 守1200

①:このカードが召喚に成功した時に発動できる。デッキから「ホール」通常罠カードまたは「落とし穴」通常罠カード1枚を手札に加える。
②:このカードが特殊召喚に成功した場合、相手フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動する。その相手のカードを破壊する。
③:このカードはモンスターゾーンに存在する限り、「ホール」通常罠及び「落とし穴」通常罠カードの効果を受けない。

《トリオンの蟲惑魔》を通常召喚し、《墓穴ホール》《時空の落とし穴》といった強力な罠カードを手札に加えておきます。そしてそのまま《セラの蟲惑魔》をリンク召喚します。

《セラの蟲惑魔》

【 リンクモンスター 】
星 1 / 地 / 植物族 / 攻800 /

リンクモンスター以外の「蟲惑魔」モンスター1体
このカード名の②③の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:リンク召喚したこのカードは罠カードの効果を受けない。
②:通常罠カードが発動した場合に発動できる。同名カードが自分フィールドに存在しない「蟲惑魔」モンスター1体をデッキから特殊召喚する。
③:このカード以外の自分の「蟲惑魔」モンスターの効果が発動した場合に発動できる。デッキから「ホール」通常罠カードまたは「落とし穴」通常罠カード1枚を選んで自分フィールドにセットする。

【LINK-1:下】

《セラの蟲惑魔》は、通常罠を発動するだけでデッキから「蟲惑魔」を特殊召喚できます。そして先程手札に加えたものが、フリーチェーンでない罠カードだったとしたら……ちょっと《ハーピィの羽根箒》とか使いたくなりますよね?
そこで、手札に《砂塵の大ハリケーン》《やぶ蛇》《ジャックポット7》があったとして……サーチしてきた「ホール・落とし穴」と一緒に《砂塵の大ハリケーン》をセットしておきます。

おや、返しのターン、相手がたまたま手札にあった《ハーピィの羽根箒》or《ライトニング・ストーム》を使ってきました。
それにチェーンして《砂塵の大ハリケーン》を発動し、伏せていたカードと合計2枚を手札に戻し、手札から《やぶ蛇》《ジャックポット7》の2枚をセットすると……

あれ、今あなた《やぶ蛇》と《ジャックポット7》を破壊しましたね?

……と言うことができるわけです。ついでに「蟲惑魔」はレベル4モンスターが並ぶデッキであるため、《暗遷士 カンゴルゴーム》を出して「カード1枚を対象に取る破壊」を牽制することもできます。

《暗遷士 カンゴルゴーム》

【 エクシーズモンスター 】
星 4 / 闇 / 岩石族 / 攻2450 / 守1950

レベル4モンスター×2
フィールド上のカード1枚を対象にする魔法・罠・効果モンスターの効果が発動した時、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。その対象を自分・相手フィールド上の正しい対象となる別のカードに移し替える。

話が少し広がりすぎたのでまとめますと、《アーティファクト・デュランダル》《暗遷士 カンゴルゴーム》で《やぶ蛇》《ジャックポット7》の存在を仄めかしながら、《砂塵の大ハリケーン》で「破壊しないといけないカード」と「破壊してはいけないカード」をすり替えて、相手の頭の中を爆発させる、ということです。みんなもやってみよう!


まとめ:とんでもなくテクニカル

カードパワーのインフレが激しい現代遊戯王では「1枚で色んな仕事ができる」カードがもてはやされがちで、実際にトップ帯のデッキと戦う時は初手5~6枚から価値を最大化させてアドバンテージを稼いでいくプレイングが求められるでしょう。

ノーマルレアに多い「単体でアドバンテージを得られないカード」はそのまま使うだけではどうしても厳しい部分を無視できませんが、様々なカード・カテゴリと組み合わせることで、そのカードが持っているポテンシャルを発揮したり既存のギミックをもう一段階進化させたりできます。そういったカードの可能性を探るのもまた、遊戯王を楽しむ一つの方法ではないでしょうか。

今回紹介した《砂塵の大ハリケーン》ですが、皆さんおすすめの使い方があれば是非教えていただければと思います。以上、しろがねがお送りしました。また別の記事でお会いしましょう、ではでは!


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