最高神に飲まれるな「ラーの翼神竜」デッキ紹介

デッキ紹介
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はじめに

某ウイルスの影響で2020年5月30日に発売が延期となった「デュエリストパック-冥闇のデュエリスト編」では、闇属性モンスターを使う過去作のキャラクターの使用デッキがスポットを浴びることになりました。今回紹介するのは、その中でも「遊戯王デュエルモンスターズ」に登場した「闇マリク」が用いた「ラーの翼神竜」デッキ。闇マリクと言えばこのデッキですよね。

2010年2月に雑誌付録として《ラーの翼神竜》が衝撃的な登場を遂げてから、2015年6月の「デュエリストパック-決闘都市編-」での《ラーの翼神竜-球体形》、2015年12月の「MILLENNIUM PACK」での《ラーの翼神竜-不死鳥》を経てこのデッキは強化されてきました。というより、本来の姿を取り戻してきたと言っても過言ではないでしょう。

そして今回、およそ4年半越しとなる大型強化を経て、ついに《死者蘇生》で《ラーの翼神竜》が蘇生できるようになります。そして作中で彼が用いていた《メタル・リフレクト・スライム》を強く意識した新規「スライム」モンスターも登場し、それらをリリース素材として《ラーの翼神竜》をアドバンス召喚するという戦法も取れるようになりました。既存の《ラーの使徒》との相性が良い新規カードも登場し、構築の難易度はぐっと下がっています。

勿論、3体リリースを要求する《ラーの翼神竜》をエースモンスターに添えていることから手札事故の危険性も常に孕んでいます。しかし作中で「神のカード」と呼ばれていたカードです。多少の困難でも乗り越え、ラーの持ち主に相応しいデッキを組み上げてみましょう。


デッキコンセプト紹介

【ラーの翼神竜】はそのデッキの名前の通り、《ラーの翼神竜》と《ラーの翼神竜-球体形》《ラーの翼神竜-不死鳥》を用いたビートダウンデッキです。《ラーの翼神竜》はアドバンス召喚に3体のモンスターのリリースが必要ですが、この部分を他のカードでサポートして「神」を召喚します。

超ざっくりとしたデッキ内のカード内訳
・《ラーの翼神竜》《ラーの翼神竜-球体形》《ラーの翼神竜-不死鳥》
・「ラーの翼神竜」関連カード
・《BF-精鋭のゼピュロス》 ※理由は「カテゴリ外関連カード紹介」で
・《屋敷わらし》
・「デッキからカードを墓地へ送る」効果を持つカード
・「デッキからカードをドローする」効果を持つカード

このデッキを使う上で意識するのは「ワンショットキル」です。闇マリクの言葉を借りると「ONE TURN KILL」ですね。そのため、早い段階から墓地へ送りたいものを墓地へ送り、引きたいカードを引くためにガンガンドローして状況を整えます。

《ラーの翼神竜》

【 効果モンスター 】
星10 / 神属性 / 幻神獣族 / 攻 ? / 守 ?

このカードは特殊召喚できない。
このカードを通常召喚する場合、3体をリリースして召喚しなければならない。
①:このカードの召喚は無効化されない。
②:このカードの召喚成功時には、このカード以外の魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。
③:このカードが召喚に成功した時、100LPになるようにLPを払って発動できる。このカードの攻撃力・守備力は払った数値分アップする。
④:1000LPを払い、フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを破壊する。

この④の効果、ターン1制限が付いていません
そのためライフがある限りずっとモンスターを破壊し続けられます。

強力な破壊効果を持った《ラーの翼神竜》は一度場に出ることができれば相手モンスターを戦闘無しで全滅させることも可能です。しかし先程も言った通り「アドバンス召喚に3体のモンスターが必要」であることがネックとなります。それにこのカードは特殊召喚できません。原作通り《死者蘇生》で墓地から蘇生させるのも通常は不可能です。

それでも、愚直に3体のモンスターを揃えてアドバンス召喚するのは大変骨が折れることです。多くの場合は相手に妨害されてうまくいかないことでしょう。そのため以下の方法を用いて無理やり召喚条件を踏み倒します

  • 《ラーの翼神竜-球体形》の効果で手札・デッキから特殊召喚する。
  • 《千年の啓示》の②の効果を発動後、《死者蘇生》で墓地から特殊召喚する。

一つ一つ説明していきましょう。まずは一枚目《ラーの翼神竜-球体形》から。

《ラーの翼神竜-球体形》

【 効果モンスター 】
星 10 / 神 / 幻神獣族 / 攻? / 守?

このカードは特殊召喚できない。
このカードを通常召喚する場合、自分フィールドのモンスター3体をリリースして自分フィールドに召喚、または相手フィールドのモンスター3体をリリースして相手フィールドに召喚しなければならず、召喚したこのカードのコントロールは次のターンのエンドフェイズに元々の持ち主に戻る。
①:このカードは攻撃できず、相手の攻撃・効果の対象にならない。
②:このカードをリリースして発動できる。手札・デッキから「ラーの翼神竜」1体を、召喚条件を無視し、攻撃力・守備力を4000にして特殊召喚する。

自分の場の3体のモンスターをリリースするのは大変ですが、相手の場に用意されている3体のモンスターをリリースするのはとても楽な仕事です。あくまで「リリースでの除去」のため、一部「リリースできない」効果を持つモンスターがいる場合は少し注意が必要となります。相手ターン中でも《連撃の帝王》でアドバンス召喚できるのは覚えておきたいところですね。

相手モンスターをリリースする強さは「壊獣」で皆さんご存じかと思いますが、最近ではこのカードもリンク召喚によって除去されてしまうことが多いでしょう。そのため、《ラーの翼神竜》の特殊召喚をこのカードのみに頼るのは危険な行為となります。

そう言うことで考えておきたいもう一つの方法が、この《千年の啓示》による特殊召喚です。
苦節10年、ついに原作通りに《死者蘇生》で《ラーの翼神竜》が蘇ります。本当に長かった……

《千年の啓示》

【 永続魔法 】

このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:手札から幻神獣族モンスター1体を墓地へ送って発動できる。自分のデッキ・墓地から「死者蘇生」1枚を選んで手札に加える。
②:魔法&罠ゾーンの表側表示のこのカードを墓地へ送って発動できる。このターン、自分の「死者蘇生」によって、自分の墓地の「ラーの翼神竜」を召喚条件を無視して特殊召喚できる。この効果を発動したターンのエンドフェイズに、
自分は「死者蘇生」の効果で特殊召喚された「ラーの翼神竜」を墓地へ送らなければならない。

《死者蘇生》のサーチ効果に、《ラーの翼神竜》を蘇生できるようにするルール変更効果。使いどころが沢山あるわけではありませんが、あの《ラーの翼神竜》を墓地から特殊召喚する、というまさに「原点回帰」の展開が行えるようになりました。これでラーが墓地にいるしっかりした理由ができたわけですね!

以上の2枚で《ラーの翼神竜》の召喚条件を踏み倒して展開していきますが、勿論両者共に「最上級モンスター」「永続魔法」と安定性に欠けます。そこを補ってくれるのが《ガーディアン・スライム》です。

《ガーディアン・スライム》

【 効果モンスター 】
星10 / 水属性 / 水族 / 攻0 / 守0

このカード名の①②③の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:自分が戦闘・効果でダメージを受けた場合に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。
②:このカードが相手モンスターと戦闘を行うダメージ計算時に発動できる。このカードの守備力はそのダメージ計算時のみ、その相手モンスターの攻撃力分アップする。
③:このカードが手札・フィールドから墓地へ送られた場合に発動できる。デッキから「ラーの翼神竜」のカード名が記された魔法・罠カード1枚を手札に加える。

何とも嬉しい関連魔法・罠カードのサーチ効果。残念ながら《ラーの翼神竜-球体形》等のモンスターには対応していませんが、それでも狙ったサポートカードを引き込むことで手札の安定・火力向上を狙えます。

サーチ効果の発動も、リンク召喚、そして後述の融合モンスター《神・スライム》の特殊召喚時にフィールドから墓地へ送ることで容易に発動可能です。そして手札からの特殊召喚も①の効果で比較的容易に行えます。自分のカードの効果によるダメージもトリガーにできるため、特殊召喚する機会を増やす場合は能動的にダメージを受けるカードを採用していきたいですね。

デッキのメインギミックが大方判明したところで、具体的に何をやっていくかを考えていきましょう。とは言え、やることは冒頭で述べた「ONE TURN KILL」の通り。《ラーの翼神竜》を繰り出して相手の盤面を蹂躙した後にそのままワンキルor再起不能にします。分かりやすくまとめると以下の通りです。

①手札誘発で相手を妨害する
②《ラーの翼神竜》を出す
③ \ ONE TURN KILL /

序盤では、冒頭で述べたように《ラーの翼神竜-不死鳥》等を墓地へ送ったり、アドバンス召喚用のモンスターを用意したりの準備を行います。モンスター3体をリリースするのはめちゃくちゃ大変ですが、ここで先程ちょっとだけ名前の出た融合モンスター《神・スライム》がいい仕事をします。

《神・スライム》

【 融合モンスター 】
星10 / 水属性 / 水族 / 攻3000 / 守3000

水族モンスター+水属性・レベル10モンスター
このカードは融合召喚及び以下の方法でのみEXデッキから特殊召喚できる。
●自分フィールドの攻撃力0の水族・レベル10モンスター1体をリリースした場合にEXデッキから特殊召喚できる。

①:モンスターをアドバンス召喚する場合、このカードは3体分のリリースにできる。
②:このカードは戦闘では破壊されず、相手は「神・スライム」以外の自分フィールドのモンスターを、攻撃対象に選択できず、効果の対象にもできない。

先程紹介した《ガーディアン・スライム》、もしくは罠モンスターでもある《メタル・リフレクト・スライム》を1体リリースするだけでEXデッキから特殊召喚できるこのカードは驚愕のトリプルコストモンスターとして《ラーの翼神竜》のアドバンス召喚を力強くサポートします。勿論このモンスターもアタッカーとして大変優秀なため、その気になれば《神・スライム》でのビートダウンも簡単に行えますね。

また、最後に決着をつける際は《ラーの翼神竜-不死鳥》が大変便利です。
《ラーの翼神竜》が破壊で除去するのに対し、こちらは「墓地送り」を行います。

《ラーの翼神竜-不死鳥》

【 効果モンスター 】
星 10 / 神 / 幻神獣族 / 攻4000 / 守4000

このカードは通常召喚できず、このカードの効果でのみ特殊召喚できる。
①:このカードが墓地に存在し、「ラーの翼神竜」がフィールドから自分の墓地へ送られた場合に発動する。このカードを特殊召喚する。この効果の発動に対して効果は発動できない。
②:このカードは他のカードの効果を受けない。
③:1000LPを払って発動できる。フィールドのモンスター1体を選んで墓地へ送る。
④:エンドフェイズに発動する。このカードを墓地へ送り、自分の手札・デッキ・墓地から「ラーの翼神竜-球体形」1体を召喚条件を無視して特殊召喚する。

《ラーの翼神竜》が墓地へ送られることで墓地から特殊召喚できる「ゴッド・フェニックス」こと《ラーの翼神竜-不死鳥》は、②の効果による強力な耐性と破壊を介さない除去によってライフの続く限り一方的に場を蹂躙できます。最終的にはこのモンスターで勝負をつけたいですね。


「ラーの翼神竜」関連カード紹介

《ラーの翼神竜-球体形》

《ラーの翼神竜-球体形》

【 効果モンスター 】
星 10 / 神 / 幻神獣族 / 攻? / 守?

このカードは特殊召喚できない。
このカードを通常召喚する場合、自分フィールドのモンスター3体をリリースして自分フィールドに召喚、または相手フィールドのモンスター3体をリリースして相手フィールドに召喚しなければならず、召喚したこのカードのコントロールは次のターンのエンドフェイズに元々の持ち主に戻る。
①:このカードは攻撃できず、相手の攻撃・効果の対象にならない。
②:このカードをリリースして発動できる。手札・デッキから「ラーの翼神竜」1体を、召喚条件を無視し、攻撃力・守備力を4000にして特殊召喚する。

相手モンスターをリリースして召喚、というのは登場当時はかなり衝撃的でした。現代ではリンク召喚の登場によって相手ターンで処理されてしまうことも増えましたが、モンスターによる制圧盤面をこれ1枚でなんとかできる点については他のカードの追随を許しません。《ラーの翼神竜》が手札・デッキになければ②の効果で特殊召喚できない点は注意が必要です。


《ラーの翼神竜》

《ラーの翼神竜》

【 効果モンスター 】
星10 / 神属性 / 幻神獣族 / 攻 ? / 守 ?

このカードは特殊召喚できない。
このカードを通常召喚する場合、3体をリリースして召喚しなければならない。
①:このカードの召喚は無効化されない。
②:このカードの召喚成功時には、このカード以外の魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。
③:このカードが召喚に成功した時、100LPになるようにLPを払って発動できる。このカードの攻撃力・守備力は払った数値分アップする。
④:1000LPを払い、フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを破壊する。

このデッキのエースであり、現在まで続く波乱の物語の主人公でもあります。原作での様々な設定が削られたこのカードは長い間「ラーじゃなくてヲーだ」「ラーの翼神竜というカードはまだOCG化されていない」と散々な言い方をされてきました。そんなラーも今回の大型強化で遂に真の姿を取り戻します。


《ラーの翼神竜-不死鳥》

《ラーの翼神竜-不死鳥》

【 効果モンスター 】
星 10 / 神 / 幻神獣族 / 攻4000 / 守4000

このカードは通常召喚できず、このカードの効果でのみ特殊召喚できる。
①:このカードが墓地に存在し、「ラーの翼神竜」がフィールドから自分の墓地へ送られた場合に発動する。このカードを特殊召喚する。この効果の発動に対して効果は発動できない。
②:このカードは他のカードの効果を受けない。
③:1000LPを払って発動できる。フィールドのモンスター1体を選んで墓地へ送る。
④:エンドフェイズに発動する。このカードを墓地へ送り、自分の手札・デッキ・墓地から「ラーの翼神竜-球体形」1体を召喚条件を無視して特殊召喚する。

《ラーの翼神竜》の攻守は共に不安定な数値ですが、墓地から特殊召喚できるこのカードは攻守ともに4000と安定したステータスを持っています。それに、あちらで「破壊効果」だったのが「墓地へ送る効果」に変わっており、破壊時に発動する効果もこれで完封できてしまうわけですね。

エンドフェイズにはしっかり《ラーの翼神竜-球体形》に戻ります。
「他のカードの効果を受けない」に比べると効果破壊の面では不安が残りますが、あちらは「戦闘・効果の対象にならない」ので耐性の面で見れば一長一短と言えるでしょう。


《リアクター・スライム》

《リアクター・スライム》

【 効果モンスター 】
星4 / 水属性 / 水族 / 攻500 / 守500

このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:自分メインフェイズに発動できる。自分フィールドに「スライムモンスタートークン」(水族・水・星1・攻/守500)2体を特殊召喚する。このターン、自分は幻神獣族モンスターしか召喚・特殊召喚できない。
②:自分・相手のバトルフェイズにこのカードをリリースして発動できる。自分の手札・デッキ・墓地から「メタル・リフレクト・スライム」1枚を選んで自分の魔法&罠ゾーンにセットする。この効果でセットしたカードはセットしたターンでも発動できる。

2種類の効果で《ラーの翼神竜》のアドバンス召喚を補助します。①の効果で場にモンスターを3体揃え、②の効果ではトリプルコストモンスターである《神・スライム》になれる罠モンスター《メタル・リフレクト・スライム》をセットすることで間接的に素材を揃えます。場に出すには召喚権を使いますが、魔法カード《古の呪文》があるならあちらでアドバンス召喚用の召喚権が一回増えるため《ラーの翼神竜》をそのままアドバンス召喚できるでしょう。

とは言え、性能面でみると頼りないのも事実。
主力にするならば「水族」「水属性」である点を意識したいところです。


《ガーディアン・スライム》

《ガーディアン・スライム》

【 効果モンスター 】
星10 / 水属性 / 水族/ 攻0 / 守0

このカード名の①②③の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:自分が戦闘・効果でダメージを受けた場合に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。
②:このカードが相手モンスターと戦闘を行うダメージ計算時に発動できる。このカードの守備力はそのダメージ計算時のみ、その相手モンスターの攻撃力分アップする。
③:このカードが手札・フィールドから墓地へ送られた場合に発動できる。デッキから「ラーの翼神竜」のカード名が記された魔法・罠カード1枚を手札に加える。

【ラーの翼神竜】はこのカードをうまく使えるかどうかですべてが決まると言っても過言ではありません。
それ程までにこのカードは展開において重要な役割を果たします。

基本的には③の効果によるサーチ効果を発動するために《神・スライム》の特殊召喚で墓地へ送られることになります。しかし問題はこのカードをどうやって場に出すか。相手の攻撃・バーンに反応するのを待っているのもいいですが、能動的に動くのであればこちらのメインデッキに「自分にダメージを与える」効果を持つカードを入れておきたいところです。


《ラーの使徒》

《ラーの使徒》

【 効果モンスター 】
星 4 / 光 / 天使族 / 攻1100 / 守600

①:このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時に発動できる。手札・デッキから「ラーの使徒」を2体まで特殊召喚する。
②:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分は「ラーの使徒」の効果以外ではモンスターを特殊召喚できず、このカードは「オシリスの天空竜」「オベリスクの巨神兵」「ラーの翼神竜」のアドバンス召喚以外のためにはリリースできない。

《ラーの翼神竜》のリリースを揃えるために召喚すると《ラーの翼神竜》がアドバンス召喚できない、という致命的な欠陥を抱えていたこのカードですが、新規カードである《古の呪文》が登場したことでかなり使いやすくなりました。とは言え、やはり召喚権を使うことからか優先度は落ちてしまいます。


《古の呪文》

《古の呪文》

【 通常魔法 】

このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
①:自分のデッキ・墓地から「ラーの翼神竜」1体を選んで手札に加え、このターン自分は通常召喚に加えて1度だけ、自分メインフェイズにアドバンス召喚できる。
②:墓地のこのカードを除外して発動できる。発動後、このターン中に自分が「ラーの翼神竜」のアドバンス召喚に成功した場合、その元々の攻撃力・守備力は、そのアドバンス召喚のためにリリースしたモンスターの元々の攻撃力・守備力をそれぞれ合計した数値になる。

《ラーの翼神竜》をサーチ・サルベージできる魔法カードで、《ラーの翼神竜-球体形》が墓地からの特殊召喚に対応していないことへの対策の一つになります。また、前述の《リアクター・スライム》《ラーの使徒》のようなモンスターに召喚権を割いた後もこのカードでアドバンス召喚分の召喚権を追加できるため、このカードによって召喚権を使った展開も可能となりました。


《千年の啓示》

《千年の啓示》

【 永続魔法 】

このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:手札から幻神獣族モンスター1体を墓地へ送って発動できる。自分のデッキ・墓地から「死者蘇生」1枚を選んで手札に加える。
②:魔法&罠ゾーンの表側表示のこのカードを墓地へ送って発動できる。このターン、自分の「死者蘇生」によって、自分の墓地の「ラーの翼神竜」を召喚条件を無視して特殊召喚できる。この効果を発動したターンのエンドフェイズに、自分は「死者蘇生」の効果で特殊召喚された「ラーの翼神竜」を墓地へ送らなければならない。

ありがとう……

サーチした《死者蘇生》は勿論ながら《ラーの翼神竜》を蘇生させない使い方も可能です。墓地の《ガーディアン・スライム》を蘇生させて《神・スライム》の特殊召喚から《古の呪文》《太陽神合一》をサーチしても良いでしょう。とにかく手札で腐りやすい幻獣神族モンスターがこれでかなり扱いやすくなりました。


《太陽神合一》

《太陽神合一》

【 永続罠 】

このカード名の①②の効果は同一チェーン上では発動できず、
自分フィールドに元々のカード名が「ラーの翼神竜」となるモンスターが存在する場合、このカードはセットしたターンでも発動できる。
①:自分・相手のメインフェイズに、100LPになるようにLPを払って発動できる。自分フィールドの特殊召喚された「ラーの翼神竜」1体を選び、その攻撃力・守備力を払った数値分アップする。
②:1ターンに1度、自分フィールドの「ラーの翼神竜」1体をリリースして発動できる。その攻撃力分だけ自分のLPを回復する。

①の効果は《ラーの翼神竜》自体にも内蔵されてはいますが、あちらはアドバンス召喚時のみに発動機会が限定されます。《ラーの翼神竜-球体形》から特殊召喚できれば攻撃力4000は確保できますが、《千年の啓示》からの《死者蘇生》で蘇らせると攻撃力0を晒してしまうことに。その際に不足している火力を補うことができるでしょう。

②の効果による回復効果は①の効果と同一チェーン上で発動こそできませんが、《ラーの翼神竜》のサクリファイス・エスケープや相手のバーン効果への対策として使えます。


ここまでのおさらい

3体のリリースを必要とする《ラーの翼神竜》を軸に据えたこのデッキは昔から様々な型が考えられてきましたが、今回の大型強化によって運用するための大まかな型が公式から与えられたことになります。ということで【ラーの翼神竜】を運用するうえでのポイントをまとめると……

  • 【ラーの翼神竜】は《ラーの翼神竜》を主軸に添えたビートダウンデッキ。
  • 前半は墓地送り&ドローで準備を整え、後半から一気に「ONE TURN KILL」を狙う。
  • 「スライム」モンスターで相手をいなし、展開しきった相手の盤面を「神」で蹂躙せよ!

今回のお試しデッキは《ラーの翼神竜》を場に出せるようかなりシンプルに組んでいます。そのため、改良の余地は結構残っているでしょう。自分の使いたいカードを組み込んで自分だけの神のデッキを作ってみてください。


カテゴリ外汎用カード紹介

さて、今回の【ラーの翼神竜】で考えるべきことはいくつかあります。
それを箇条書きにすると以下のようになります。

  • 《ラーの翼神竜-不死鳥》を早い段階で墓地へ送りたい
  • 《ガーディアン・スライム》の特殊召喚効果を能動的に使いたい
  • 《墓穴の指名者》への対策

これらの問題を解決してくれるのが以下のようなカードたちです。


《のどかな埋葬》

《のどかな埋葬》

【 通常罠 】

このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
①:デッキからモンスター1体を墓地へ送る。このターン、自分はこの効果で墓地へ送ったカード及びその同名カードの効果の発動ができない。

罠カードゆえの遅さはありますが、制限カードである《おろかな埋葬》に負けずとも劣らずの狙った墓地肥やしを実現します。墓地へ送ったカードの効果が発動できないことからこのカードを起点にした動きはできませんが、《ラーの翼神竜-不死鳥》といった「墓地へ置いておきたいカード」を早い段階で墓地送りするにはこれ以上ない存在です。《トラップトリック》に対応している通常罠である点も大きいですね。


《BF-精鋭のゼピュロス》

《BF-精鋭のゼピュロス》

【 効果モンスター 】
星4 / 闇属性 / 鳥獣族 / 攻1600 / 守1000

このカード名の効果はデュエル中に1度しか使用できない。
①:このカードが墓地に存在する場合、自分フィールドの表側表示のカード1枚を持ち主の手札に戻して発動できる。このカードを墓地から特殊召喚し、自分は400ダメージを受ける。

《ガーディアン・スライム》の特殊召喚条件を満たすうえで便利なのがこのカード。自分にダメージを与えられるカードには《Emトリック・クラウン》もありますが、今回は《のどかな埋葬》との相性も考えてこちらを選択しました。


《屋敷わらし》

《屋敷わらし》

【 チューナーモンスター 】
星 3 / 地 / アンデット族 / 攻0 / 守1800

このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:以下のいずれかの効果を含む魔法・罠・モンスターの効果が発動した時、このカードを手札から捨てて発動できる。その発動を無効にする。
●墓地からカードを手札・デッキ・EXデッキに加える効果
●墓地からモンスターを特殊召喚する効果
●墓地からカードを除外する効果

デッキのフィニッシャーになるモンスターは《ラーの翼神竜》《神・スライム》の2種類がありますが、その中でも《ラーの翼神竜》は《墓穴の指名者》による除外にめちゃくちゃ弱いという弱点を抱えています。何も対策を打たないでいると間違いなくデッキが機能不全に陥るのでお試しデッキレシピには《屋敷わらし》を投入しました。


お試しデッキレシピ

メインデッキ
1 ラーの翼神竜-不死鳥
2 ラーの翼神竜
1 ラーの翼神竜-球体形
1 リアクター・スライム
3 ガーディアン・スライム
1 BF-精鋭のゼピュロス
3 屋敷わらし
3 増殖するG
3 灰流うらら
2 古の呪文
2 千年の啓示
1 死者蘇生
1 おろかな埋葬
1 テラ・フォーミング
3 チキンレース
2 強欲で金満な壺
1 太陽神合一
1 メタル・リフレクト・スライム
2 のどかな埋葬
3 強欲な瓶
3 トラップトリック

エクストラデッキ
3 神・スライム
12 その他《強欲で金満な壺》用のモンスター


まとめ

《ラーの翼神竜-球体形》《ラーの翼神竜》《ラーの翼神竜-不死鳥》が存在する辺りからラーデッキについては本当に多くの人が考察してきました。今回の大量の新規カードはそう言った流れを一本にまとめる意味で大変意義深いものだったと思います。ロマンと言われていたデッキがしっかり組めるようになる、というのはどのカテゴリでも嬉しいことです。

また、今回のデッキレシピはなるべくシンプルに仕上げました。《ラーの使徒》を採用したり《リアクター・スライム》を3積みする構築も色々考えたのですが、不思議なもので、デッキは考えれば考えるほど単純なものにまとまっていくんですよね。物足りないという人がいたら自分で改造してみてください。


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